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フード  |    2024.07.30

山梨の和菓子カフェ!老舗「澤田屋」で季節の銘菓を楽しむ

山梨県が誇る銘菓「くろ玉」。明治44年に創業し、昭和4年に元祖くろ玉が発売されてから90年以上もの間、山梨県民に愛され続けてきました。

おやつはもちろん、お土産や贈り物としても広く親しまれているこの和菓子に、新たな風が吹き込まれています。

今回は、2024年6月にオープンした澤田屋本店のカフェを訪れ、伝統の味わいに季節の彩りを添えた「季節の玉菓子」の魅力に迫りました。

山梨の銘菓「くろ玉」を楽しむカフェ

和モダンな雰囲気漂う澤田屋本店
和モダンな雰囲気漂う澤田屋本店

甲府駅から車で約5分、徒歩で約14分の場所に位置する澤田屋本店。その一角に誕生したカフェは、和モダンな雰囲気の中で銘菓「くろ玉」を楽しめるとして注目を集めています。

黒糖羊羹をまとった見た目が印象的な定番の「くろ玉」はもちろん、春のいちご玉、夏の抹茶玉・檸檬玉、秋のくり玉・キャラ玉・チャイ玉、冬のショコラ玉・柿玉など、四季折々の味わいを楽しめる「季節の玉菓子」シリーズが人気です。

そのほか、どら焼きやショップで販売しているお菓子もいただくことができます。

カフェには、子どもに優しい配慮も。

子どもがいても安心
お絵かき用セットが用意されており子ども連れも安心

小さいお子様連れでも、大人がゆっくり過ごせる環境が整えられているので安心です。

夏季限定の「檸檬玉」は爽やかさが自慢の大人の味

レモンを丸ごと使用した夏季限定の檸檬玉

今回注目したのは、夏季限定の「檸檬玉」です。

広島県瀬戸内産のレモンを贅沢に使用し、果汁だけでなく、果肉や皮まで丸ごと活用した逸品。爽やかな酸味と控えめな甘さのバランスが絶妙で、暑い夏にぴったりの一品となっています。

皮のほのかな苦みも活かした大人の味

オリジナルのくろ玉(165円・税込)に比べ、季節の玉菓子は330円〜(税込)とやや高めですが、その味わいは格別。

檸檬玉の製造期間は6月下旬から7月下旬までの約1ヵ月間で、完売次第終了となります。

何気ない日常が生み出した”檸檬玉”ストーリー

絆が生んだ檸檬玉

レモンの酸味の中にほのかな優しい甘さを感じる檸檬玉。この檸檬玉について、広報室の黒澤さんに伺いました。

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―――さまざまなフルーツがある中、夏の季節玉に「レモン」を選んだのはなぜですか?

夏の商品としてさっぱりと楽しめる爽やかな玉菓子を作りたかったんです。そこで思いついたのが「レモン」。実は主人(社長)と私はレモンが大好きで…!

ただ、レモンって難しくて……。酸味や苦み、塩加減のバランスがうまくいかず苦労しました。いくつも試作をしましたが、思うような味にならないんです。塩がどうも尖ってしまうという点が課題で。

―――和菓子ならではの課題ですね…。「塩が尖る」とはどのような印象なのでしょう?

塩が前に出てしまって、レモンや餡などの素材の味が負けてしまうんです。味に一体感が出ないというか、優しい味にならないというか……。

―――そこで”塩麹”を採用したのですね!しかしなぜ、”塩麹”を思いついたのでしょうか…?

ちょっとお恥ずかしい話なのですが、わたしと主人はレモンサワーが大好きで。ある日レモンサワーの陳列棚を見ていた際に「塩麹」の文字が目に留まったんです。これだ!と。

―――面白いですね!日常にヒントが!

そうなんです。そこですぐに頭に浮かんだのが、味噌づくりをしている「五味醤油」さんです。もともと交流があった五味さんとは、前から何かコラボしたいね!と話をしていたので、思いついたときはテンションが上がりました。すぐに五味さんに連絡しました。

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五味醤油さんの塩麹を使用してから理想の味になるのは、そう遠くなかったと話します。

ご夫婦の何気ない日常とコラボを夢見ていた双方の想いが交わった、檸檬玉エピソード。ほっこりすると同時に、生まれるべくして生まれた商品だと思わせる不思議な力を感じます。

2024年で3シーズン目を迎えた「檸檬玉」。今年はカフェもオープンし、より多くの方へ届けられたのではないかと笑顔でお話ししてくださいました。

澤田屋カフェの新名物”あん糀”で新たなチャレンジ

砂糖を使用しない自然な甘さが魅力のあん糀

カフェでは「あん糀」を使ったドリンクも注目を浴びています。

あん糀とは、小豆と米糀を使ったあんこのこと。砂糖を使用しておらず糀本来の甘さを活かしたあんこです。米糀だけで作った甘酒をオーツミルクで割ったドリンクの上にあん糀が添えられています。

今回は、夏季限定商品の「季節のあん糀」をいただきました。

夏季限定の商品は、あん糀のほかに果肉や皮を含んだレモンピューレが添えられており、さっぱりとした味わいを楽しめます。米糀の甘酒を割るのは、なんと無糖ヨーグルト。ほのかな糀の甘さだけを感じられる大人の味です。

甘さは控えめなので、和菓子が苦手な方でもペロリと召し上がれます。

季節のあん糀は、夏以降の季節商品も提供予定とのことで、今後も目が離せません。

山梨の味を支える老舗「五味醤油」との絆

コラボ先は甲府の老舗醸造店「五味醤油」さん

澤田屋カフェの人気メニューの「檸檬玉」と「あん糀」の秘密は、地元の老舗醸造店「五味醤油株式会社」にありました。「甲府のまちのおみそ屋さん」として知られるこの店は、カフェから徒歩で9分ほどの場所に位置しています。

創業150年の歴史を誇る五味醤油は、かつては醤油も製造していましたが、現在は自社の「手作りこうじ」にこだわった味噌や糀製品のみ。このこだわりの糀が、澤田屋の新しい挑戦を支えています。

こうして甲府の二つの老舗が力を合わせ、私たちに新たな味わいを届けてくれているのです。

< 五味醤油株式会社 >

住所:山梨県甲府市城東1‐15‐10
営業時間:10時~17時
定休日:日曜、祝日(お盆、年末年始)
ホームページ:https://yamagomiso.com/

期間限定の「季節の玉菓子」は今後も提供予定

和モダンの雰囲気が漂う落ち着いた空間

夏季限定の「檸檬玉」が終了しても、カフェでは引き続き季節の味を楽しめます。

秋には、以下3種類の「季節の玉菓子」を提供する予定です。

  • くり玉:9月12日〜
  • キャラ玉:10月17日〜
  • チャイ玉:11月21日〜

ほかにも、サツマイモのおいしさをギュッと閉じ込めた「おいもさん(芋羊羹)」や、3種類の栗を贅沢に使った「栗だくさん(栗蒸し羊羹)」も楽しめるとのこと。

オンラインでも手に入りますが、ぜひ澤田屋カフェの和モダンな雰囲気を感じながら味わってくださいね。

※発売日は変更になる可能性があります。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。

澤田屋カフェで山梨の季節を楽しもう

四季折々の「季節の玉菓子」や限定メニューを、和モダンな雰囲気の中で楽しめる澤田屋本店のカフェ。地元老舗とのコラボレーションが生み出す新しい味わいは、山梨の魅力を再発見させてくれます。

甲府を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

<澤田屋本店>

住所:山梨県甲府市中央4‐3‐24
営業時間:ショップ10時~18時/カフェ10時~17時
定休日:元日、毎週火曜日
ホームページ:https://sawataya.jp/

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この記事を書いた人

ミキ

お出掛け大好き山梨県在住フリーライター。 趣味は、旅行・読書・おいしいものを食べること。元旅行会社社員の目線で、山梨県を中心に各地の魅力を発信します。 2児のママでもあるため、子どもと楽しめるスポットを探すのも大好き! リアルな情報をお届けします。

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