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フード  |    2024.08.23

農薬不使用の玄米を自家製粉!安全性にこだわる「玄米工房 ななほしや」の玄米粉がアツい

「自分自身はもちろん、大切な人の健康も守りたい」

優しい口調で語ってくれたのは、「玄米工房 ななほしや」の代表を務める金島千津子(かねしまちづこ)さん。玄米商品の開発・販売を行っており、イベント出店で玄米料理も提供している。さらに、鏡野町の温泉むすめ「奥津かがみ」とコラボをしており、地域の活性化にも積極的だ。

そんな金島さんの主力商品のひとつが「玄米粉」。農薬不使用で玄米を作り、栄養を残したまま製粉している。「パンなんて栄養がないんだから、ちゃんとお米を食べなさい!」と叱られた経験を持つ人にとっては、夢のような商品だ。

パンやお菓子が大好きな筆者も興味津々!ななほしやさんの工房に足を運び、金島さんに商品の魅力をたっぷりとうかがってきた。

どんな商品を販売していますか?

2次元キャラクターのグッズが並んだ棚

「玄米工房」ということですが、具体的にどんな商品を販売されているんですか?

うちは農薬不使用の玄米を自家製粉して「玄米粉」を作っています。普通の小麦粉と同じように使えるものと、お菓子用の2種類を販売しているんですよ。

お米作りから製粉までをご自分で!?完全オリジナルなんですね。

そうなんです。娘夫婦がお米を作っていて、夫が製粉、私が梱包。家族でやっているから、夫にしっかりと働いてもらっています(笑)

金島家のパワーバランスが分かりました(笑)
インスタで拝見したのですが、玄米粉の販売以外に料理も提供されているんですか?

はい、イベント出店時は玄米を使った料理や、卵・乳製品不使用の玄米粉ワッフルなどを提供しています。看板メニューは「玄米ライスバーガー」なんですけど、最近はお好み焼きも人気ですよ。

小麦粉と同じように使えるから、粉物料理も作れるんですね!

そうそう。お米ってどんなおかずにも合うじゃないですか。だから、粉に姿を変えてもいろんな料理に使えて便利なんです。

確かに、使い勝手がよさそうですね♪

ただ、玄米粉は小麦粉のようにグルテンが出ないので、生地がうまくつながらないんです。そこで、お米を作っている娘夫婦にお願いをして、パンやお菓子に適したお米を農薬不使用で栽培してもらい、無事製粉することに成功しました。今ではパン屋さんをはじめ、いろんなところから「使いたい」というお声をいただきます。

健康食ブームもありますし、玄米粉を使ったパンは人気が出そうですね。

あと、うちとコラボしている温泉むすめ「奥津かがみ」ちゃんのグッズも買えますよ。鏡野町のキャラクターなので、町外では販売ができないんです。なので、工房に来てかがみちゃんグッズを買ったりお手持ちのグッズを奉納していただいたりといったこともあります。

全国からかがみちゃんファンの方がやってくるのも楽しみですね!

飲食業界は長いのですか?

キッチンに立つ女性の後ろ姿

ななほしやさんは2024年7月に2周年を迎えられたそうですね!おめでとうざいます!

ありがとうございます♪

以前から飲食業界でお仕事をされていたのですか?

いえ、高校を卒業してからずっと会社員でした。早期退職をしてから「自分のやりたいことをやろう!」とこの玄米工房を始めました。

会社員?ちなみにどんな業界の…?

電子部品の製造会社です。

飲食業界ではなかったんですね。

でも、高校は家庭科系のところに行っていたので、開業前から食に対する知識はありましたよ。あとハンドメイドも得意で、この作業用エプロンのロゴや工房の暖簾も自分で作りました。

え!?そうなんですか!?特注品だと思いました…すごく器用なんですね。

自分で作るのが好きなので、今の仕事も楽しんでやっていますよ。あと、手作りのものって愛情がこもっていいですよね。

健康と安全にかける想い

玄米ライスバーガーとコーヒー

金島さんは、とても健康を大切にされているんですね。

そうですね。最近は安すぎて怖い商品も多いじゃないですか。食品添加物がたくさん入っていて「食べても大丈夫!?」ってなるくらい…たまにはいいけど、当たり前になるのは恐ろしいですね。

うちも比較的健康には気を遣っている方なので、よく分かります。1回外食しただけで気持ち悪くなったり便秘になったりすることがあるんですよ…いかに手作りのものが体にいいかを実感しましたね。

体は正直ですよね。
うちは夏にかき氷を販売していて、シロップには生のいちごで作った添加物不使用のものを使用しています。この前、お子様にいちごシロップのかき氷を提供したときに「いちごを使ってるから種が入ってるよ」と伝えると、ものすごくびっくりしていました。

その子は着色しただけの赤いシロップしか知らないのかもしれませんね。

そうですね…もっと手作りで安全なものが広まってほしいものです。子どもが食べるものは特に…。

カップに入った無添加アイスクリームとスプーン


そういって、金島さんは手作りの無添加アイスを出してくれた。実は、1歳の息子を連れて取材に来ていた筆者。「これなら子どもが食べても安心よ」と出してくれたアイスに、息子は目をキラキラと輝かせながら食いついた。やはり、幼くてもおいしいものはちゃんと分かるようだ。

米粉も同じです。一般的な米粉は、残留農薬が入らないように玄米の表面を磨いてから製粉しているので、栄養も一緒に落ちてしまいます。
逆に、玄米粉は玄米の表面を磨きません。栄養がしっかりと残っているので、米粉より玄米粉がいいんです。

でも、それだと玄米についている農薬は落とせないですよね?

そう、だからうちは農薬不使用の玄米で玄米粉を作っているんです。手間だしコストもかかりますけど、農薬の心配は一切いりません。

それなら安心して使えますね♪

そもそも、日本人の体はお米が合うようにできていて、パン食の欧米人とは体が違います。「食の欧米化」ってよくいいますけど、日本人が欧米人と同じような食生活を送るのは個人的におすすめできません。
…とはいえ、パンやパスタが食べたくなるときもあるじゃないですか。玄米粉だったら、グルテンがないぶん消化がいいですし、米文化の日本人でも健康的にパンを楽しめます。

「小麦粉体質ではない」という問題を解決できて、そのうえ「小麦粉製品が食べたい」という欲求も満たしてくれるなんて…玄米粉ってすごいですね!もっと広まってほしいです。

あと、玄米粉はアレルギーがある子でも食べられるのがいいですね!
イベントに出店しているときに、パパとママがおいしいものを食べている横で、アレルギーがある子どもが「いいな~」と眺めている姿を見て…すごく悲しかったんですよね。やっぱりおいしいものはみんなで「おいしいね」って食べたいじゃないですか。だから、アレルギーがあっても大丈夫な玄米粉でおいしいものを提供していきたいんです。

なんか、その光景を想像しただけで涙が出てきそうです…。アレルギーがあると食べるものを制限せざるを得ないので、本人だけでなく家族もツライでしょうね…。
でも、金島さんの玄米粉があればパンもスイーツも楽しめるから、食に対するストレスを減らせそうですね!

そうであってほしいですね。

玄米粉はどこで買える?

カタログに記載された玄米粉の詳細

ななほしやさんの玄米粉は、どこで購入できますか?

道の駅、ふるさと納税、イベント出店時などで買えますよ。通販や工房での販売はやっていませんが、直接電話をいただければ発送も可能です。

購入方法が限られるんですね。県外の人からすると、購入ハードルが少し高いかもしれません…。

そう、だからちょっとずつ間口を広げようとしているんですよね。最近でいえば、新橋のアンテナショップで取り扱ってもらえるようになったんです。

そうなんですか!?すごいですね!関東エリアからの反応はどうですか?

ちらほら注文が入りますよ。売れているみたいで安心しています。

この勢いでどんどん県外の人に知ってもらえたら嬉しいですね♪

最後に、「玄米工房 ななほしや」の将来の姿は?

ななほしやの看板

今後の目標や、将来やってみたいことはありますか?

お店を持つのは憧れますね。イベント出店時に「お店はどこ?」と聞かれることもあるんですよ。求めてくれる人がいるなら、やってみたいなって気持ちはあります。
でも、お店を持つとなるといろいろと大変でしょう?だから葛藤中なの。

この工房ではされないんですか?

ここでいろんな作業をやっているから、お店をやるのはちょっと難しいかな。事情があるお客さんにはたまに料理をお出しすることもあるんだけど、基本的にイートインはやっていません。

ななほしやの工房内


工房内は清潔感があり、木のカウンターがおしゃれな雰囲気を演出していた。工房がこれだけきれいなのだ。金島さんがお店を持てば、きっとおしゃれで素敵なカフェとなるだろう。

葛藤はあるけど、チャンスがあるとやりたくなる性分で…。ほら、来年は令和7年でしょ。「ななほしや」という名前である以上は何か挑戦をしたいと思っているの。

まさか、最後の最後にダジャレが来るとは思いませんでした。

笑顔があふれる食のために

「今の食事が10年後の自分を作る」といわれることもあるほど、日々の食事はとても重要なものだ。

「忙しいから作っている暇がない」「まだ若いから大丈夫」…そうして食事を疎かにしていると、いつか後悔するかもしれない。大切な人と楽しい人生を歩んでいくためにも、ぜひ今の食事を見直して良質なものを取り入れていってほしい。

「玄米工房 ななほしや」は、安全性を重視した食品を製造・販売している。商品はお取り寄せも可能なので、健康への第一歩として購入してみてはいかがだろうか。

店舗情報

所在地〒708-0363
岡山県苫田郡鏡野町小座753-2
TEL090-4809-8982
MAILnanahoshiya@gmail.com
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主な販売場所(鏡野町)夢広場
道の駅
ふるさと納税返礼品
真庭あぐりガーデン(本店・岡山店)


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この記事を書いた人

夏目ミノリ

自然に囲まれて暮らすWebライター兼カメラマンです。 元結婚式場パティシエ(調理師免許、製菓衛生師保有)。 斧を使って薪割りをすることから、SNSでは「薪割りWebライター」と呼ばれています。 田舎暮らしの日常、グルメ、観光スポットなどの執筆が中心。 愛のある文章であらゆる情報を発信します。

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