2022年滋賀県大津市が都道府県パンの消費量1位に輝いた。この総務省統計局の発表には県民の多くが心を躍らせた。しかし、気を抜いたのか翌年には3位に。最近ではパンの話題もめっきり聞かない。ならば私が、滋賀県民の元気を取り戻すために立ち上がろうと思う。
「パン消費量1位返り咲きへの道」今回は、草津市にある「モンターニュ」を紹介しようと思う。
店構えはインパクト大
草津市の閑静な住宅街に突如現れる森。しかもオシャレな空気を感じる森。それが地元に愛されるパン屋、「ブーランジェリーモンターニュ」だ。
「アンタね、何言ってんのよ。森ってのはね、木々やら緑がとんでもなく生い茂ってることを言うのよ?」
そう言われたとしても私は怯むことはない。
本当に森だから。
マイナスイオンいっぱいのパン屋さん「モンターニュ」の駐車場は二台分。しかし、そんなものは常に満員御礼になっている状態だ。開店と同時にパンを求めた車がどんどん入ってくる。市内中の人がここ攻めてます?と言いたいくらいにどんどんと。到着してすぐに超人気店だということはわかった。
ふと店先に目をやると、お店の方らしき人が戦うように交通整備をしていた。聞くと、店長さんだった。
「ご近所の目もありますので、まぁ(交通整備を)やってる風にぐらいはやっとかないとね。ハハハ」と、店長さんの顔は笑っていたが、笑えないくらいお客さんが来るので、交通整備は必須のようだった。しかも、車のお客さんも自転車でやってくるお客さんも、店長さんに手を挙げたり挨拶をしていた。多くの方が常連のお客さんだったのが驚きだ。
店内はコンパクトで、人が5人も入ればいっぱいになりそう。店の奥にレジがあるため、パンを選びながら進むとレジに行き着くというレイアウト。開店間もない店内はすでに賑わっていた。
モンターニュの裏メニュー
棚に所狭しと並ぶパンの種類は、ハード系、甘系、惣菜系とバラエティ豊か。
店長さんに聞くと「ハード系のパンで勝負したかったんだけど『小さい子どもにも食べさせたい』とか、たくさんのお声があって。地域密着型のパン屋なもんで。じゃあいろんなものを置くか!ってことになって、この通りいろんなものを置いてます」と、話してくれた。
その言葉の通り、「モンターニュ」にあるのはパンだけではない。
「パンじゃない商品」と教えてくれたのがこちら。うん、確かにパンじゃない、紛れもなくこれはおはぎだ。しかも、めっちゃ売れるというところが面白い。パンより売れ行きが良いなんてことは日常茶飯事なのだとか。
実際に私も食べてみたが、こりゃ美味いわ。売れるわ。と、思った。
控えめな甘さのあんこがなんとも上品。日本人全員が好きな味じゃなかろうか。サイズも値段もちょうどよく、売れる要素しかなかった。5個入りにすりゃよかったとさえ思った。
お店でいちばん売れているのは
1番人気のものを教えてくださいと言ったら、少し悩んで「バゲットが人気なんだけどね」と話してくださったが、人気のために売り切れていた。この日は予約注文での取り置きも多く、たくさん並べられなかったとのことだった。気になるので今度は予約をして買いに行こうと思う。
なので、その他で人気のパンを教えてもらったら、女性に人気だと言う、少し甘めのパン「栗と胡桃」。
甘栗とキャラメリゼした胡桃がたっぷり入った大人気商品なのだとか。勝負したかったというハードめのパンが、やはり「モンターニュ」では売れ筋らしい。単価も財布に優しい!
実際に食べてみたが、キャラメリゼと胡桃の相性がよい。女性に人気というのがわかるほのかな甘さ。おやつの時間でも朝食でも食卓に並ぶと嬉しくなるようなボリュームだった。
お店の方のイチオシは?
店長さんの今のイチオシを聞くと「北海道のミルクパン」だという。私のハートを鷲掴むネーミングだ。北海道というワードが付いたらなんでも買っちゃう体質なので、目はたちまちハートになった。
北海道という強めのブランドを背負いながらも奥ゆかしい佇まい。見た目も最高かよ。
プライスカードにはシンプルに一言「あんこと生クリーム!」と書かれていた。いや、充分すぎます。北海道×あんこ×生クリーム×バターたっぷりのミルクパン。攻撃激強です。
実際に食べてみたら、食感も味も100点満点。好みのど真ん中だった。「俺が守ってやらなきゃいけない」と、使命感に燃えるような白く見目麗しいフワッとやわらかいパンに、王道の甘さの生クリームと、甘さ控えめのあんこ。それら全ての要素の良さが際立ち、控えめに言って口の中はパラダイスだった。
「モンターニュ」まだまだ他にも食べたいのでまた行きます!
【boulangerie montagne(ブーランジェリーモンターニュ)】
営業時間 水木金土日 7:00 -19:00
定休日 月火
滋賀県草津市平井1-19-11
077−564−7813