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歴史  |    2023.11.13

信玄と信長の軍が衝突した地|樹齢1000年を超える長楽寺の大いちょうの紅葉が見ごろ

岐阜県中津川市・恵那市の各インターから車で約20分。
中津川市阿木地区にある長楽寺(ちょうらくじ)の大いちょうが見ごろを迎えようとしています。
今回はその長楽寺をご紹介します。
(写真は2021年撮影)

長楽寺とは

創建は810~824年の平安時代。
当時創られた十一面観音像(秘仏)も今に伝わります。
平安時代の有名なところでいうと安倍晴明(921年~)が生まれるよりも100年くらい前。
ちなみに織田信長は1534年生まれ。
今年の大河ドラマの主人公、徳川家康は1542年に生まれ。
と思うと歴史の深さも感じます。

長楽寺は奥の院として道の先に風神神社があり、信仰の深い土地ならではの石仏が阿木地区の各地に残されています。
(名前が寺だったり神社だったりするのは明治期の神仏習合の名残り。中津川市は廃仏毀釈がとても強かった土地としても実は有名)

また、この辺りは戦国時代には武田信玄や織田信長が領地争いをした最前線でもあり各地にその逸話も残ります。
有名なところだと恵那市の「女城主の城」の岩村城。
そこまで車で約10分、歩いても2時間弱と、当時としては目と鼻の先。

長楽寺と大いちょう

前述のように、樹齢1100年を超える大木。
秋にはあふれるばかりの紅葉を魅せてくれます。
この大いちょうだけでなく、川沿いの木々も紅くなるため常緑樹の多いこの地域では珍しく長く紅葉を楽しめます。
写真は長楽寺駐車場の紅葉。
※あまり知られていませんが、いちょうには雄と雌の木があり銀杏が実るのが雌の木。こちらは雄の木のため銀杏はありません。

秋の紅葉

本題の紅葉がこちら。
まずは少し遠くから。
遠くからでも分かる大きな紅葉があふれている。

今度は敷地内から。
敷地にも枝葉が大きく手を広げています。
武田勝頼(信玄の息子)が信長の軍と戦い退却の際にこのお寺を焼き払ったこともあったそうです。
その250年後にはお寺の前の橋を再建する際にこの木を切り、切り口の保護のために焼いたことも。
木にとっては度重なる火災や戦塵を経験し、それでも今も立ち続ける歴史の生き証人。

大いちょうばかりに目をとられそうですが、境内も楽しい。
いつ来ても綺麗に掃き清められています。
これも地元の方々のお力を感じます。

パワースポットとしての大いちょう

根本付近の看板にて。
大木を祀るお寺としては珍しく「木に触れる」ことでパワーを得られると謳っています。
※根本付近にも石仏があるため気をつけて歩きましょう

同じく根本にある保存会の協力費箱と肥料。
この大いちょうも、この土地も、地域の方々によって守られ続けています。
阿木は史跡や歴史も多く遺されているため、そうした動きも活発なようです。
近隣では土の城としては遺構が良好に保存されている阿木城もその成果。

最後に

中津川市阿木の長楽寺のご紹介でした!
近隣情報としては少し上ると奥院としての風神神社やグランピング施設もオープンした根の上高原もあり、逆方向には日本三大山城のひとつでもある岩村城、またローカルなカフェ、道の駅など、併せて楽しめるスポットも満載です。
たぶんこの辺だけでも1日では足りないレベル。

インターからも近いため、県外からの行楽先としてもめちゃくちゃお勧めです。

アクセス

公式HP:http://surya.enat.jp/chorakuji.html

住所:〒509-7321 岐阜県中津川市阿木5865
駐車場:入り口前に約10台

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この記事を書いた人

しもじま

岐阜県中津川市にて介護職のかたわら、おへマガというサイトにてたまにライター活動を行っています。 mediall様でも書かせていただく事になりました。 得意分野は歴史、文化、アウトドア、音楽です。 よろしくお願いします。

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