
今回は、大分県大分市にある「佐野植物公園」を紹介します。
この公園は入園無料にもかかわらず、ゴミ焼却施設の余熱を利用したエコな温室や足湯、そして多彩な遊具まで揃っている穴場スポットです。平日の開園直後に訪れると、まるで公園を独り占めしているかのような、静かで穏やかな時間を過ごせます。
ゴミ焼却余熱を利用したエコな公園

隣接する佐野清掃センターで発生するゴミ焼却の余熱は、園内の観賞温室の暖房や足湯の給湯に有効活用されています。公園から焼却施設は見えますが、煙や気になる臭いは一切ありませんでした。
植物と触れ合い、足湯で安らぐ
観賞温室では、手入れの行き届いた美しい花々を鑑賞できます。
また、山の麓の景色を望む足湯「ぽかぽか池」は、歩き疲れた足を癒すのに最適です。
観賞温室で小さなジャングルを体験
この公園の目玉施設である「観賞温室」へ。
内部はまるで小さなジャングルのようで、心地よい湿度と植物の香りに包まれます。
通路に置かれた花々は、まるでお花屋さんのように素敵にディスプレイされていました。
この温室の暖房にも、ゴミ焼却の余熱が利用されているそうです。






また、公園の受付には「今月の花」という掲示板があり、写真付きでその時期に見頃を迎える花の名前を紹介しています。花の名前を知っていると、温室散策が一層楽しくなりそうですね。

山麓の絶景と足湯「ぽかぽか池」エコな温もりで心身リフレッシュ
佐野植物公園は山の麓に位置するため、園内の至る所から雄大な山々を望めます。特に晴れた日には、青い空と緑の山々のコントラストが目に鮮やか。そんな素晴らしい景色を眺めながらリラックスできるのが「ぽかぽか池」と名付けられた足湯です。


私が訪れたのはまだ肌寒い時期だったので、足湯から立ち上る柔らかな湯けむりが、なんとも魅力的でした。広さは一般的なコンビニ店舗ほどありそうな、ゆったりとした空間です。底の一部には足ツボを心地よく刺激する大小さまざまな形の石が敷き詰められており、お湯に浸かりながら歩くだけでマッサージ効果も得られそう。


もちろん、縁に腰掛けてのんびり足を温められるスペースも十分にあります。お湯の温度は「ちょうど良い」湯加減で、長く浸かっていても快適でした。
(タオルは持参必須です)
この足湯もゴミ焼却施設の熱を利用しており、温泉ではありませんが、エコを実感できて気分が良いものです。
佐野植物公園で遊ぶ|遊具とスライダーで童心に返る
のんびりと自然を味わうだけでなく、佐野植物公園には子どもも大人もアクティブに楽しめるエリアが充実しています。
「遊びの森」の大型遊具で童心に返り、スリル満点の「大型スライダー」や広大な「草すべり広場」では、思わず歓声をあげてしまうような体験が待っています。童心に帰って、思いっきり体を動かしてみませんか?
童心に返る「遊びの森」| 大人も夢中になる大型遊具

園内には、子どもたちにおすすめの魅力あふれる遊具エリア「遊びの森」があります。
充実した遊具が設置されており、特にジャングルジムと滑り台が一体化したような大きな複合遊具は、見ているだけでも楽しそうです。
夕方に一度訪れた際には、多くの子どもたちやそのご家族が楽しそうに遊んでおり、地元の人々にとっては最高の遊び場なのだろうと感じました。

爽快⁈「大型スライダー」予想外のスリルとスピード感

そして何より私の子供心をくすぐったのが「大型スライダー」です。少し控えめな感じで設置されていたので「小さな子ども向けの滑り台だろう」と高を括っていたのですが……。
いざ滑ろうとすると、大人が滑るにはほんの少しだけ小さめに感じるサイズ感が、不思議なことに恐怖感を絶妙に増幅させます。
でも、せっかくの貸切状態。勇気を出して挑戦してみると、これがなかなかのスピード感。傍から見れば大したスピードではないのかもしれませんが、スライダーの両脇に木々が生い茂っているため、景色の流れが非常に速く感じられ、体感速度はかなりのものでした。
情けないことに、思わず足でブレーキ(苦笑)。次は暖かい日に、汚れてもいい丈夫な服装でリベンジを誓いました。
下から見てもスリリング「草すべり広場」
「遊びの森」の奥には「草すべり広場」があります。私たちが訪れたのはまだ肌寒い季節だったので、芝生は少し枯れて茶色っぽくなっていました。暖かい季節なら、緑色の絨毯の上を颯爽と滑り降りることができるでしょう。
(その日の寒さには勝てず、実際に滑ってみる勇気は湧きませんでした)


なかなか本格的な草すべりで、かなりの高さと距離があり、小さいお子さんだと保護者の方が一緒でないと少し怖いかもしれません。でもご安心を。すぐ隣には、ちゃんとお子さん向けと思われる、とても可愛らしい小さなサイズの草すべりエリアも用意されていました。
(ソリの持参をお忘れなく)
古民家「池見家住宅」の趣

駐車場の入口のすぐそばに「池見家住宅」という趣のある美しい日本の古い建物が公開されていました。残念ながら、老朽化が進んでいるため、現在は建物の中に入ることはできませんが、窓からそっと中の様子を覗き見ることは可能です。
そこには、昔ながらの立派なかまどや、柔らかな光を通す障子、そして広々とした畳敷きの部屋などがあり、かつての日本の豊かな生活の息遣いが、時を越えて伝わってくるようでした。私たちアラフィフ世代にとっては、どこか懐かしく、心が安らぐような、そんな風情のある空間です。


基本情報
公園の概要
- 名称: 佐野植物公園(公式HP)
- 所在地: 〒870-0315 大分県大分市大字佐野3452番地2
- 電話番号: (097)537-5638
- 管理主体: 大分市
開園時間・休園日・入園料について
- 開園時間:
- 通常期(10月~5月): 午前9時~午後5時
- 夏期(6月~9月): 午前9時~午後8時
(鑑賞温室とぽかぽか池(足湯)は季節にかかわらず午後5時まで)
- 休園日:
- 公園自体は毎日開園しています。
- ただし、観賞温室とぽかぽか池は、毎週月曜日(その日が国民の祝日に当たるときは、その日以降で最も近い休日でない日)と年末年始(12月28日から翌年1月3日まで)は利用できません。
- その他、管理上の都合で臨時休園する場合があります。
- 入園料: 無料
駐車場・アクセス方法
- 駐車場: 無料駐車場あり(263台)
- アクセス:
- 自動車: 東九州自動車道「大分宮河内IC」から約5分~10分
- 公共交通機関: JR日豊本線「幸崎駅」または「坂ノ市駅」からタクシーで約10分~15分。大分バス「佐野植物公園」バス停下車すぐ(本数少なめ、要時刻表確認)
注意事項
- ペットはリードでつなぎ、園路を利用してください。
(芝生広場や観賞温室、ぽかぽか池等にはペットは入れません) - バーベキューなど火気の使用はできません。
- 草すべり用のソリや、ぽかぽか池で使うタオルは各自でご用意ください。
地図
6. まとめ
佐野植物公園での体験、いかがでしたでしょうか?広大な敷地にはエコな温室、心地よい足湯、童心に返る遊具やスライダー、そして美しい自然の風景と、多様な魅力が詰まっていました。
これだけの施設と体験が基本的に無料で楽しめるのは、本当にありがたいことです。特に平日の朝早くは、公園を独り占めしているかのような贅沢な時間を過ごせます。
「今度の休みは、佐野植物公園へ行ってみようか」
この記事が、そう思っていただくきっかけになれば幸いです。最後に、佐野植物公園を訪れる際には、念のため公式サイトなどで最新情報をご確認の上、お出かけください。