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スポット  |    2025.02.09

ちょっと息抜きしませんか?日常の中で少しだけ気分を変えられる横浜市の雑貨店「nanament」

“ふらっとお店に立ち寄り話をしていってほしい。そういう、ちょっと息抜きができる場所があっても良いと思うんです”

そう笑顔でお話ししてくださったのは、横浜市で雑貨店「nanament」を営む水野さん。今回は、訪れる人を軽やかに温かく迎え入れてくれる陽だまりのような店「nanament」を紹介します。

お店の扉を開けると目に飛び込む可愛らしい食器たち

「nanament」は周囲に学校やマンションが立ち並ぶ住宅街の中にあり、雑貨店があるなんて少し意外な場所にあります。扉を開けると、可愛らしい雑貨とやわらかい笑顔の店主である水野さんが迎えてくれます。

偶然見つけた物件が気に入り、お店を開くことにしたという水野さん。店内には、店主自ら益子や笠間、常滑などの陶器市を巡って集めた陶芸作家の作品や、厳選された食器や小物が並べられています。

店内を彩る商品には「扱わせていただけるだけありがたい」という作家さんへのリスペクトと作品への愛情が込められている

益子の陶芸作家阿久津忠男さんの作品

店内では一つ一つの商品が展示品のように丁寧に並べられています。扱う商品への思いが伝わるエピソードを伺いました。

水野さんは一目惚れした益子の陶芸作家である阿久津忠男さん、雅土さんの器をぜひお店で扱いたいと依頼しました。しかし新規の取り扱いは断られてしまいます。それでも諦めることなく、唯一買い付けができるという作陶展へ、陶器市の会場から直接足を運びました。(作陶展は山の麓にあり、気が遠くなるほどの山道を徒歩で登ったそうです!)

“うちのような小さな店舗だと新規の取引が難しいんです。作家さんが作れる数は限りがあるので、大きな店を優先するのは当たり前。扱わせていただけるだけありがたいんです”

作家さんへのリスペクトを大切にする水野さんが集めた商品は、どれも愛情を持って選ばれたものばかりです。

「nanament」を開いたきっかけは「思い出作り」お店は可愛いペットのような存在

以前は全国の手工業者の方々と協力し、企画・製造したものを小売店に卸す会社に勤めていました。雑貨店はずっとやってみたいと思っていたので、「思い出作り」ですね。笑

ーお店は手のかかる可愛いペットのような存在で、成長を一緒に楽しんでいます”

穏やかな口調でさらりと「思い出作り」と語る水野さんは、新しいお店のあり方についても楽しみながら挑戦し続けています。地域で採れた野菜や果物、手作りのお菓子やリースが並ぶ特別な日があったり、さまざまなワークショップを定期的に開催するなど、お店は常に新しい風を取り込んでいます。

そうして愛情を持って育てたお店を、訪れたお客さんとカワイイ!と共有できる瞬間が喜びだそう。まるでペットを可愛がるようにお店を一緒に楽しんでもらえることが嬉しいと話します。雑貨店としての枠にとどまらず、変化するお店には、どのような思いが込められているのでしょうか?

お店をきっかけに地域の方々がつながれる場所になれば嬉しい

隣接するワークスペースにも厳選された雑貨が並べられています

「nanament」では、雑貨店に隣接するスペースで金継ぎ教室や、クラフトバンド、リース作り教室など専門の先生を招いたワークショップを開催しています。

ワークショップを始めたきっかけを尋ねると、水野さんは「家の近くにそういう場所があると楽しくないですか?」と、肩の力が抜けるような自然な言葉で答えてくださいました。そのやわらかな考え方が、このお店の居心地の良さや訪れるたびにワクワクさせてくれるお店作りに繋がっているのかもしれません。

さらに、水野さんが嬉しそうに話してくれたのは、ワークショップを通じてお客さん同士が出会い、交流が生まれること。「人がつながるきっかけの場所になれるのが嬉しい」と話します。そんな水野さんの思いが、訪れる人の心をほっと和ませる空間を作り上げています。

今後は、まな板の削り直しサービスの再開や包丁研ぎ教室の開催を考えているそうです。せっかく気に入って良いものを買っても、大切にし過ぎて使えない……という経験はありませんか?

しかし「モノは使ってこそ価値が出る!」と水野さんは言います。もし割れてしまっても金継ぎで美しく直せるし、大切なモノはしっかりメンテナンスすればより長く使い続けられる。その大切さを伝えていきたいと、思いを語ってくださいました。

「nanament」は大切にしたいと思える商品と出会い、メンテナンスや修理の方法を一緒に考え教えてくれる場所。訪れる人にとって、末永く寄り添い続けるパートナーのようなお店になっていくのかもしれません。

「nanament」は疲れた日常の中で気分を変えられる、ちょっと息抜きができる場所

ある日、小さなお子さんを連れたお母さんがふらっと来店したそうです。

何をしても泣き止まなくて気が滅入っていたお母さんは、少し雑談をしたことで気分が変わって明るい表情で帰られたそう。

‟子どもが小さいと孤立しちゃうこともあるだろうし、そういう時に訪れてもらって気がまぎれるなら良かったなと思います。そういう、ちょっと息抜きができる場所があってもいいと思うんです。人は生きていると色々と大変なこともありますから”

「nanament」には訪れる人を優しく迎え入れてくれるゆるやかな雰囲気が流れています。日常の中で少しだけ気分を変えたくなったら「nanament」に立ち寄ってみてください。

ほっと息抜きできるステキな出会いがあるかもしれません。

nanament

住所:神奈川県横浜市港北区日吉本町4-11-11

営業時間:火・土・日・祝日 11:00~19:00

定休日:月・水・木・金

TEL:045-534-7910

ホームページ:https://nanament.com/

Instagram:https://www.instagram.com/mizuno_nana/

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この記事を書いた人

しまきりんん

【神奈川県公認Mediallライター】横浜市出身、島在住のフリーライター。島暮らしの情報を中心に、各地の魅力を発信します。趣味は各地のお酒を楽しく飲むこと。2人の姉妹を子育て中のため、子どもと自然の中で楽しめる遊びを日々模索中。地域の魅力を伝え、ワクワクする情報をお届けします!

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