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スポット  |    2023.12.22

案内図に表せない、駒場公園の高さ40mの銀色のトーチは何者?

こんにちは。MediallライターのKunieです。

長野県佐久市は、国内有数の避暑地である軽井沢と、戦国武将・真田幸村の里である上田市に挟まれる人口10万人弱の地方都市です。北陸新幹線の「佐久平駅」があり、東京まで75分程度。反面、市内を南北に縦断し山梨県小淵沢へと繋がるJR小海線は非電化の単線で、本数も上下線とも1時間に1本ほどと、のどかな暮らしが残る一面があります。

そんな佐久市の中央に位置する駒場公園は、東京ドームの約2倍10haの敷地に中央図書館、美術館、屋内プール、流水プール、テニスコート、弓道場、ギリシャ劇場などが緑豊かな敷地内に点在し、思い思いの目的で市民が集う憩いの場となっています。

イベントや文化スポーツの拠点として、日常の散策の場として親しまれる駒場公園ですが、毎日いつでもあなたを迎えてくれるのが、野外展示された彫刻たち。

見るより感じる!!巨大オブジェ 田辺光彰「さく」

上の写真をよく見てください。左端下にひとつだけ彫刻の外観がなく、「さく」とだけ記載された箇所がありますね。

彫刻案内としているのに、外観がないとは???

その答えが、こちらです。

この銀色のトーチと下の石造りの建物は一体で「これが彫刻??」って方は多いと思います。2枚目の写真の案内図が作成された頃にはオブジェという表現は馴染みがなく、この1点だけが彫刻という概念を飛び出した形状ですからね。案内図ではうまく書ききれないのも無理はありません。

実はこの作品、見るというよりも、別の方法で「感じる」ことができる作品なんです。それが今回おすすめする理由です。

その理由を確かめるために、石畳に沿ってこの石造りの建物の中へ入ってみましょう。

行く先の明かりのさす方向へ歩いていくと、おや?これは映画「ローマの休日」で見た「真実の口」を真似たのかな?

よく見ると、中に金具がはめ込んであって、手を入れるようにはできていません。

実は、この穴に耳を当てます。

穴は高さ40メートルある銀のトーチ状の先端部へステンレスの導風管でつながっていて、浅間山から吹く風を北側に向いた開口部で捉え、上空の空気をあなたの耳に届けてくれるという仕組み。

風の音や冷えた空気に触れ、目を閉じて、空を舞う鳥の気分を耳から感じてみてはいかがでしょう。

入り口の反対側の出口から出て、銀の導風管に沿って上を見上げると

さっき佐久石の穴に触れていた耳は、あんな高さの空気を捉えていたんですね!!

これらを含め野外彫刻は全部で18。下に表示したGoogle Mapを拡大すると、展示された彫刻の位置を確認できます。園内を散策がてら、自分の好みの彫刻を是非見つけて下さい!

本郷新「踊る女」1975ブロンズ
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圓鍔勝三「みどりのリズム」1979ブロンズ
清水多嘉示「メディタシオン」1954ブロンズ
富永直樹 「砂漠に生きる男」1977ブロンズ
進藤武松「回想」1976ブロンズ

秋から冬にかけては、駒場公園プール事務所で焼き芋の販売もしてますよ~。

長野県佐久市 駒場公園の情報 

アクセス:長野県佐久市猿久保字丸山55

佐久市公園紹介:駒場公園HP

電話番号:佐久市立近代美術館 0267-67-1055
     佐久市立中央図書館 0267-67-2111
     駒場公園プール・ギリシャ劇場 0267-68-1399(指定管理者シンコースポーツ株式会社)

営業時間・休館日:施設により異なるため、上記リンク先よりご確認下さい。

駐車場:第1駐車場(北側):238台(うち身障者用9台、軽専用4台)※大型バス駐車場なし

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この記事を書いた人

Kunie

20代で首都圏エリアの情報誌のライターをしていました。その後、一般企業に転職。東京から長野へ移住、単身赴任、親の介護を経て子供の独立を機に退職。地元誌のインタビュー記事を担当させていただいたご縁から、20代から長いトンネルを経て、またライターで働いてみようと日々奮闘中です。

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