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建物  |    2024.02.10

国宝に会える贅沢!赤×黒の粋な展示空間|青森県八戸市「是川縄文館」

3600年の時を超えて国宝と見つめ合える、そんな至高の時間を過ごせるのが、青森県八戸市にある是川縄文館。

国宝「合掌土偶」のためだけにある展示室に、漆の赤と黒を基調とした展示室、縄文の文化を体験できる場所、充実したミュージアムショップ…。

八戸の縄文の美に魅了されること間違いなしの是川縄文館をご紹介します。

是川縄文館を堪能する

是川石器時代遺跡の隣にある「八戸市埋蔵文化財センター・是川縄文館」は、是川石器時代遺跡と風張1遺跡から出土した資料約600点が展示されており、その8割が重要文化財に指定されています。

企画展示や縄文体験イベントも楽しめますが、なんといっても常設展示が素晴らしいのです。

赤と黒が美しい展示室・表現・シアター

常設展示室に入るとまず驚くのが、暗闇に幻想的な赤いライトで現れる縄文の文様。

それから、縄文の暮らしを解説するシアターがあります。

子どもたちにとってはちょっとしたアトラクションのようで、これから何が見られるのだろう?とわくわく感がふくらみます。

縄文の美の展示室

縄文の美の展示室では、赤と黒を基調とした展示室に、ずらりと並ぶ漆塗りの出土品の数々。

飾り太刀や器、樹皮製の容器、腕輪や耳飾り、櫛(くし)などの装飾品などなど…。

美しい色を留めたまま残っていたこと、またその造詣の深さに感激してしまいます。

さらに、土偶や土器が並ぶ様も圧巻で、土偶ひとつひとつのお顔やスタイルの違いを眺めて楽しめますし、土器も大きさや形、文様がさまざまで感心してしまいます。

ここで有名な土偶が「頬杖土偶」です。
体育座りをして頬杖をついているようにみえるためこう呼ばれており、国宝と同じ風張1遺跡の竪穴建物跡から出土しました。

縄文の謎の展示室

子どもも楽しめる体験型のコーナーが縄文の謎の展示室。

縄文時代の環境・暮らし・技・漆文化の4つのテーマからなり、縄文人の生活を知ることができる場所です。

縄文時代の耳飾りや櫛、ペンダントに似せたものを身につけてみたり、漆の編みかご等がどのように作られるのかといったビデオを見たり…縄文人をより身近に感じられます。

最後は国宝展示室

国宝展示室に入る前の廊下に、合掌土偶の説明があり、いよいよ国宝展示室へ。

小部屋の真ん中に、浮かび上がる合掌土偶。
1点のみを展示した部屋では、ガラスケースの周りを歩きながら、前からも横からも、後ろからも、じっくり見つめることができるのです。

他の来館者がいなければ、国宝とふたりっきり。贅沢な瞬間が過ごせますよ。

ミュージアムショップも充実

是川縄文館のすごいところのひとつは、ミュージアムショップが充実していること。

縄文時代にまつわる品のみ厳選されたショップは、つい大人買いしてしまいそうになります。

例えば、合掌土偶のスノーボール、付箋やマスキングテープなどの文房具、土偶をあしらったお菓子など、縄文好きにもお土産にもぴったりです。

是川石器時代遺跡・風張1遺跡とは

ここで少し、遺跡と国宝の土偶についてご紹介します。

是川縄文館の常設展示には「是川石器時代遺跡」から出土したものと「風張1遺跡」から出土したものが展示されています。

「是川石器時代遺跡」は、2021年7月にユネスコの世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」のひとつに含まれています。

この遺跡は「中居遺跡」「一王子遺跡」「堀田遺跡」の3つを合わせた総称で、1920年(大正9年)に本格的に発掘調査が開始されました。

縄文晩期の「中居遺跡」からは、顔面が赤く塗られた土偶や飾り太刀、漆塗り木製の鉢などの美しい漆製品や植物の遺物が出土し、亀ヶ岡文化を代表とする遺跡ともいわれています。

縄文前期から中期の「一王子遺跡」からは、細長いバケツ型の土器が大量に発見され「円筒土器」と名付けられました。また、縄文中期末頃の堀田遺跡からは、深鉢型土器が出土しています。

そして、これらの「是川石器時代遺跡」から徒歩17分ほどのところにあるのが「風張1遺跡」であり、国宝「合掌土偶」が出土しました。
この遺跡は縄文時代後期後半の大規模な環状集落で、縄文時代早期から平安時代までの遺構をもちます。

国宝「合掌土偶」とは

あらためて国宝の「合掌土偶」についてご紹介します。

平成21年(2009年)に国宝に指定された合掌土偶は、平成元年に「風張1遺跡」から出土しました。

遺跡内の竪穴建物跡から発見され、縄文時代後期後半(約3500年前)に作られたものと考えられています。
土偶が竪穴建物跡から発見されることは珍しいうえに、割れた部分を天然のアスファルトにより、接着修復していたこと、全身に赤色塗料が塗られていたことがわかりました。

大事に、大事に使われていた土偶だったのですね。

ちなみに「合掌土偶」は、膝を曲げてすわる姿から「蹲踞(そんきょ)土偶」とも呼ばれ、風張1遺跡において、完全な形で発見されたのはこれと先述した「頬杖土偶」のみだそうです。

おわりに〜八戸の縄文文化は奥深く、美しい〜

「是川縄文館」には、国宝の合掌土偶のみならず、美しい漆製品や土偶、土器の数々、体験型の展示など、没頭して楽しめる空間がありました。

青森県の縄文に触れる際には、是川縄文館へ、ぜひお立ち寄りくださいね!

八戸市埋蔵文化センター是川縄文館の情報

住所 青森県八戸市是川横山1
電話 0178-38-9511
ホームページ ​​https://www.korekawa-jomon.jp

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この記事を書いた人

くるみ

京都府在住、歴史が得意な5児子育て中ライター。Webライティング・ブログ・Kindle執筆を中心に活動しています。得意ジャンルは、歴史とWeb3。歴史の勉強、読書、神社仏閣や遺跡、博物館巡りが好き。秋田県に生まれ育ち、大学進学を機に関西へ。京都といえども雅な古都ではない、一味違う京都府の魅力&ふるさと東北の魅力をお伝えします。

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