2020年にオープンした南青山の【ヨックモックミュージアム】。
今回は、学芸員の方にお話を伺い、開館記念第4弾企画展「ピカソ いのちの讃歌」展のポイントや美術館の魅力を前編、後編でご紹介します!
ヨックモックミュージアムとは?
ヨックモックミュージアムと聞くと、皆さん洋菓子のヨックモックを思い浮かべませんか?
そう、ヨックモックミュージアムは、シガールで知られる洋菓子ヨックモックを販売する株式会社ヨックモックホールディングスの取締役会長、藤縄利康氏が設立したプライベート美術館なのです。
ヨックモックグループとして30年以上もの時間をかけて、ピカソの作品を収集。
ピカソの自由な精神から、お菓子作りにも通じる創造性を体感する場所として、ピカソの誕生日である10月25日に南青山に開館しました。
ヨックモックミュージアムでは、主にピカソのセラミック作品を中心に500点以上の作品がコレクションされています。
開館から続く年1回の企画展のほかにも、アート体験ができる教育プログラムや、カフェでお菓子とアートを楽しめる美術館です。
ヨックモックミュージアムへの行き方
ヨックモックミュージアムはハイブランドやオシャレなカフェが並ぶ表参道にあり、表参道駅B1出口から徒歩9分ほどで到着。
表参道とはいっても、ミュージアムのある南青山周辺には住宅も多くあります。
自宅に友人を招くような気持ちで迎えたいという思いから、あえてこの場所を選んだそう。
表参道といえば人が多いイメージですが、この辺りは閑静でゆっくりと静かにアートを楽しめます。
パブロ・ピカソとは?
パブロ・ピカソはスペイン出身の画家です。
ジョルジュ・ブラックとともに「キュビスム」という新しい表現を確立しました。
ピカソの代表作には《アヴィニョンの娘たち》《ゲルニカ》などがあり、油彩作品が多く知られていますが、ほかにも彫刻や版画、舞台芸術や詩人としても活躍。
そして、1947年から粘土を焼いて形を固定させるセラミック作品、いわゆる陶芸作品も多く手がけ始めました。
開館記念第4弾企画展「ピカソ いのちの讃歌」
現在、「ピカソ いのちの讃歌展」が開催中です。(※会期は2024年10月14日まで延長)
作品は、エディション(ピカソが作った原型により職人が実作する)が多いものの、一部ユニーク(一点もの、ピカソ自身の手が直接入ったもの)も展示しています。
闘牛や鳩、ふくろうなど「生命力」を感じる、ピカソのセラミック作品を展示している本展。
闘牛作品のイメージに合わせて床は赤に、ふくろう作品の展示スペースでは森深い夜のイメージの紫など、空間を彩る照明からも作品の世界に浸ることができます。
ピカソにそっくりの眼を持つふくろう作品や、墨絵風の作品など、いろいろな見方で作品を楽しめるのもポイントです!
2階に行くと、常設展やフォトスペースがあるのですが、空間の明るさに驚きます。
なんと、紫外線対策はしつつ、自然光が入るように工夫されているのです。
美術館は、作品の保護観点から暗いところが多いもの。
自然光で作品が見られるのもヨックモックミュージアムの魅力です。
常設展では壁一面にピカソの作品が!
50点を超える作品の中からぜひ、お気に入りの作品を見つけてくださいね。
ⓒ2024-Succession Pablo Picasso-BCF(JAPAN)
今回は、パブロ・ピカソとヨックモックミュージアム、企画展のご紹介をしました。
後編ではカフェやミュージアムショップの情報を紹介します!