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スポット  |    2024.07.18

北海道の大昔に出会える「北海道立埋蔵文化財センター」の魅力紹介|北海道江別市

原始の自然を感じさせる豊かな森のすぐそばに、北海道の貴重な埋蔵文化材を展示している「北海道立埋蔵文化財センター」があるのをご存じですか。

体験活動や講座を多数開催しており、町内会やサークル、児童デイサービスなどの施設利用も多く、文化財を通して地域のコミュニケーションを広げる場でもあります。

今回は北海道の古代ロマンに溢れ、さまざまな体験ができる「北海道立埋蔵文化財センター」の魅力をご紹介します。

北海道立埋蔵文化財センターとは

北海道立埋蔵文化財センター(以下、道立埋文センター)は、道立自然公園のひとつである野幌森林公園記念施設地区内にあります。道内で発見された埋蔵文化財の普及や啓発、収蔵保管、調査研究事業等を行っています。

施設には、職員の方が工夫を凝らしたさまざまな企画展示や体験コーナーがあり、埋蔵文化を楽しく学べる場所として多くの人が訪れています。

施設はゆったりとした開放的な空間で、窓の外には四季折々の自然が広がり、運が良ければシマエナガなどの野鳥も見られるそうです。ロビーには文化財に関する蔵書も置かれており、閲覧もできます。

中庭には、川や風をイメージした黒曜石が展示されており、古代の神秘的なムードを盛り上げています。

縄文土器などの貴重な文化財の数々がお出迎え

施設内には縄文時代の土器や石器が多数展示されており、まるで縄文時代にタイムスリップしたかのようです。

身近で親しみやすい内容も多く、取材時には「縄文人になろう!」という体験展示がオープンしていました。縄文人女性のアクセサリーである貝でできたブレスレットや、櫛のレプリカを身に着けることができました。

道立埋文センターは、これまで多数の企画展を開催し、オホーツク文化の資料や続縄文文化の墓の副葬品、世界文化遺産となった北海道・北東北の縄文遺跡群の資料などを扱ってきました。

「企画展示は道内各地の貴重な資料を一同に集め、間近で触れて観察できる感動的な機会でもあります。だから幅広い年代の人たちに興味関心を持ってもらいたいと思っています」(道立埋文センター普及活用課主査坂本さん)

近年は絵本作りや、ワークシート作りにも力を入れているそうです。それらの活動が親子の会話のテーマになったり、小学生のリピーターにつながったりすることが、職員の方の大きな喜びとのことでした。

職員の方の手作り感あふれる展示

展示には職員の方の手作り感あふれる工夫が随所に見られました。「土器」が擬人化されたかわいいイラストのキャラクターが、展示の説明をしていたり案内をしていたり。

親しみやすい雰囲気に文化財への興味が深まりますね。

編みぐるみの土偶まで展示のお手伝いをしていて、思わず微笑んでしまいました。

あらゆる人が利用しやすい地域の施設を目指して

道立埋文センターでは講演会や展示、出前教室などの普及啓発事業を通じて、多くの人に地域文化財を大切に思う心や興味関心を育んでほしいと考えています。

さまざまな工夫が凝らされた体験講座

道立埋文センターが提供する体験には次のようなものがあります。

  • 開館日に館内で提供している体験ひろば「縄文工房」
  • 定期講座で実施している「縄文人に挑戦」(大人対象)・「まいぶん遺跡探検隊」(子供・親子対象)
  • 考古学教室出前講座(実施を希望した道内市町村7~10か所を対象とした出前授業)
  • その他依頼に応じて道埋文施設内、出前で体験講座を実施

「縄文人に挑戦」では、体験講座を行った後に、参加した方が道具や材料を自分で見繕い、講座の内容を再現して完成品を見せに訪ねてくることもあるそうです。

「実験考古学の細かな発見や、難しさを話し合える大変にうれしい時間ですね」(道立埋文センター普及活用課主査坂本さん)

夏休みの自由研究にも最適!

子どもが対象の「まいぶん遺跡探検隊」では、土器・石器・火おこし・発掘・資料整理・分析などをテーマに実施しています。年4回、夏・冬休み中に開催とのこと。

ワークブックも用意されているので、自分の言葉で講座内容を記録でき、自由研究としても最適です。

考古学教室出前講座では、遺跡はどのような場所に残されるのかを理解する「遺跡地図つくり」や、郷土資料に触れるハンズオン体験を行っているそうです。他には、勾玉つくり、ミニチュア土器・土偶つくりなども。体験を通し、自分だけの宝物つくりにチャレンジしても素敵ですね。

北海道の大昔に会いに行こう!

「道立埋文センターは、北海道の大昔にいつでも出会える場所です。希望があれば本物の文化財に触れることもできます」(道立埋文センター普及活用課主査坂本さん)

貴重な埋蔵文化財を通じ地域に根差した活動で、人と人とのつながりや出会いにも大きく貢献している「北海道立埋蔵文化財センター」。

ぜひ、北海道の古代のロマンや体験活動に訪れて、楽しく埋蔵文化財について学んでみてください。

施設情報

北海道立埋蔵文化財センター
住所: 〒069-0832 北海道江別市西野幌685番地1
 TEL:011-386-3231 
公式サイト:http://www.domaibun.or.jp/

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この記事を書いた人

小糸 あき

夫婦で50代からフリーランスになり北海道札幌で文工房という記事作成事務所を営んでます。ママンライター&パピーカメラマン。北海道という地域に根ざしながら、住む人や暮らしを応援したいと考えています。好奇心を持ち、常に挑戦する姿勢を忘れず、自然や人に寄り添った仕事をすることが目標。趣味は道の駅めぐりと図書館めぐり。

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