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もの・こと  |    2023.09.22

「フードバンクながはま」の活動内容について聞いてみた

あなたは全国にあるフードバンク団体の取り組みをご存知でしょうか。

フードバンク団体では、必要としている施設や団体、困窮世帯に食材や加工食品などを無償で提供しています。

フードバンクとは、安全に食べられるのに包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で、流通に出すことができない食品を企業などから寄贈していただき、必要としている施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動です。

一般社団法人全国フードバンク推進協議会

つまり、フードバンクは食品ロスの問題と困窮世帯問題、更にゴミ削減問題をも一度に解決しようとする団体です。フードバンク団体は全国にありますが、認知度は低く、活動内容についてもあまり知られていません。

そこで今回は「フードバンクながはま」の代表を勤めている前田氏(地元の知り合い)に、具体的な活動内容について詳しく伺いました。

フードバンクながはまとは?

寄付された飲み物や食べ物(画像出典:Facebook)

筆者がフードバンクながはまの活動について知ったのはコロナ禍のとき。学校が休みになり、給食で使用されなかった食材を配布していると聞いたのが最初でした。

フードバンクながはまでは「食事 本当に必要な人へ」のスローガンを掲げ、長浜市内において食材配布や炊き出しなどを行っています。

ところで、活動している人はどのような人なのでしょうか。

フードバンクながはまはボランティア団体

フードバンクながはまで活動している人たちは、フードバンクながはまの社員ではありません。実は一般市民から応募してきたボランティアの方々です。

そこで、前田氏がフードバンクにかかわるきっかけをたずねてみました。

「コロナ禍のときに、使用していない政府支給マスクを集めて災害時に備蓄しておくのがいいと思い、マスクの回収を私個人の清掃団体(幸せのかけらを拾う会)がしていました。ボックスを置かせていただいた彦根社協さんの所でフードバンクをされており、その流れでお手伝いをしたのがきっかけです」

フードバンクにおける全ての活動は善意のボランティア活動ということになります。

会員は随時募集しているそうなので、気になる方は公式サイトより申し込んでください。それでは、いったいどのような活動をしているのでしょうか。

フードバンクながはまの活動状況

まちづくりセンターに設置されたフードボックス(画像出典:公式サイト)

前田氏がフードバンクながはまに入った頃、フードバンクとしてはうまく機能していなかったといいます。

「元々、彦根のフードバンクを手伝っていたのですが、長浜ではほとんど動きがありませんでした。ちょうど地元でも出来ないかなって思っていたので、既に長浜に所属されていた方と一緒に少しずつ活動の幅を拡げていきました」

現在は長浜市内のいくつかの施設にフードボックスを設置したり、炊き出しをしたりと様々な活動をしています。また、炊き出しを行う際には生活相談会も開催し、困窮世帯の自立支援にも力を入れているとのこと。

それでは、具体的な実績について紹介しましょう。

フードバンク長浜の活動実績

フードバンク長浜では、下記の理由によって廃棄する食材を譲り受け、必要な人に配布する活動を行っています。

  • 印字ミス
  • パッケージの破損
  • 規格外で出荷できない
  • 値崩れで出荷できない
  • さばききれず傷んでしまう

具体的にはどのような食材があるのでしょうか。

お弁当支援事業

お弁当支援の様子(画像出典:Facebook)

お弁当支援事業は長浜市から委託された事業で、1回につき最大30食の支援を行っています。お弁当の購入費用は市民の税金から支払われており、企業から寄贈された食材とは別の事業です。

金銭的、身体的、精神的に困窮しておられる方への支援で、支援を受けるには事前申し込みが必要となります。

地元農家からは野菜の支援が

野菜を寄付してくだっさった農家の方と前田氏(右)(画像出典:Facebook)

食材は一般企業だけでなく、地元農家からの寄付もあります。上の画像は長浜市西浅井町の農家からいただいた大量の玉ねぎとじゃが芋です。

寄付していただいた玉ねぎとじゃがいも(画像出典:Facebook)

こちらの農家さんは、毎年たくさんの野菜を寄付してくださるとのこと。「美味しく食べてもらえると思うと、作った甲斐があるよ」と農家の方も喜んでいます。

支援者の中には、わざわざ購入して寄付してくださる方もいらっしゃいます。

Amazon欲しい物リストを見た一般の方からも

Amazonほしい物リストを見た方からの寄付(画像出典:Facebook)

こちらの画像は、Amazonのほしい物リストを見た方から送られてきた、インスタント麺やレトルトカレーの詰め合わせです。

Amazonほしい物リストは自分が購入したい商品や、誰かからプレゼントしてほしい商品をリストアップできるAmazonのサービス。近年はギフトとしてだけでなく、災害時の支援にも利用されています。

フードバンクながはまでは、Amazonほしい物リストを公開し、随時募集しています。フードバンクながはまのほしい物リストは下記リンクよりご確認ください。

フードバンクながはま ほしい物リスト

衣類や日用品の寄付も受け付け中

寄付された学生服(画像出典:Facebook)

フードバンクながはまに寄付されるのは食材だけではありません。上の画像は寄付された学生服です。食材以外ではどのような物が寄付されているのでしょうか。

「着なくなった洋服や体操服、文房具などもあります。それから、石鹸や洗剤関係などの日用品の寄付も多いです」

もちろん、食材と同様に問題なく使用できることが受け入れ条件となります。

「フードバンクながはま」の基本情報

お弁当を手渡す前田氏(画像出典:公式サイト)

フードバンクながはまの基本情報は下記の通りです。

フードバンクながはまへのアクセス

〒526-0108
滋賀県長浜市難波町483
(長浜市社会福祉協議会びわ支所内)

公式サイト・SNS

さいごに

フードバンクながはまには多くの企業や個人が協力し、より良い社会にするために尽力しています。筆者も「小さなことでも良いから何かできることはないかな?」と考えさせられました。

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この記事を書いた人

のがわ

滋賀県担当のアラフィフライター「のがわ」です。地元の滋賀県や隣県の福井県に関する情報をお届けします。趣味の剣道は練士七段ですが、試合は中学生にも負けるレベルです。色々な地域に出稽古に行き、出会った方々の物語や観光情報などを記事にします。

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