山口県光市室積。静かな海辺のまちで室積市場んのマルシェが始まって3年。室積地域のにぎわいが戻ってきました。今では空き家が足りていないほど移住者から人気のまちに。
背景には光市室積地区で活動する女性団体「室積市場ん」の活躍がありました。
室積市場んの地方創生の方法について、「室積市場ん」代表の木村さんにお話を伺いました。
室積市場んの空き家活用方法
築170年を超える商家「旧中野昌晃堂」
現在室積市場んで行われている火曜マルシェは、一軒の空き家と空き家プロジェクトから始まります。
室積市場ん代表の木村さん(メンバー写真左から2番目)は、売り出された中野昌晃堂を見て「良い形で展開したい」と考えました。
縁あって借りられることになり、売主や大家さんに木村さんの構想を話すと「活用してくれると嬉しい」と話が進みます。
メンバー集め
室積市場んのメンバー写真。参考:室積市場んHP
◆ 室積市場んとは
❝室積市場んは、女性の視点と力で、大好きな室積を元気にしよう!という取り組みを行っている地元の女性グループです。増えている空き家の有効活用を軸に、室積を楽しく魅力ある場所にするお手伝いをします❞
室積市場んHPより引用
メンバーはもともとは個々に空き家プロジェクトやボランティアで活動していた人たち。
室積であった講演会をきっかけに「みんなで集まろうよ」と定期的に集まるようになったそう。
◆ 空き家プロジェクトとは
空き家プロジェクトは「室積市場ん」のメンバーの磯部さん(写真中央左の赤エプロンの女性)が取り組んでいたプロジェクトです。
当時光市議会議員だった磯部さんの活動は、木村さんを始め、室積市場んのメンバーも参加していました。
▶︎空き家プロジェクト
公式HPでは毎週開かれるマーケットの出店者情報や主催者の想いなどが丁寧に掲載されています。
室積市場んの活動内容などを詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
▶室積市場ん
食べ物で地域の人と新しい人をつなぐ
「食べるものは強い」
メンバー同士で空き家の活用方法を話し合っていたときにコロナが流行し始めました。
「コロナ禍で何ができるか」と悩み話し合って、飲食店経営の経験を活かしたお弁当販売を始めます。
すると、地域のおじいちゃんおばあちゃんから大好評!
「新しいものが出向いて来てくれた」と喜ばれたそうです。
地域の人と仲良くなる目的で始めたお弁当販売は集客力があり、マルシェとして開催。
県内外から人が訪れ地域はにぎわいを取り戻します。
「貸し出せる空き家をもっともっと増やしたい」と木村さん。
マルシェをきっかけに始めた移住相談は、今や県外だけでなく、ニューヨークなど海外からも問い合わせがあり、5〜6人ほど待っているのだとか。(2023年9月現在)
地域の人たちの中でも空き家を貸したいという人が増えてきましたが、今では空き家が足りていない状態です。
室積では近年、空き家を活用して若い人の居場所となるアクティビティ施設ができました。
アクティビティ施設を目当てに帰省する大学生が増えてきているといいます。
帰省には一棟貸しのゲストハウスや民泊を利用する人もいて、ゲストハウスが不足気味です。
室積には温泉やサウナもあり、観光としても魅力的。
「これからもっとゲストハウスや個人商店を増やしていきたい」と木村さんは語ります。
まとめ
空き家プロジェクトをきっかけに室積に移住し、現在は室積でカフェを経営しながら室積市場んとしての活動を続けている木村さん。
実際に住んでみて、すごく良い場所だと実感したそうです。
活動の始まりは「空き家プロジェクト」
新しく来た人と地域の人を繋いだのは「食べ物とマルシェ」
地方創生の現場で実際に活動し、成功している方のお話はかなり良い刺激になりました。
室積市場んのみなさま、ありがとうございました!
室積市場んの火曜マルシェに行ってみたで火曜マルシェについて詳しくまとめましたので、興味のある人は見てみてください。
今回お話くださった木村さんが経営する「うみべの洋品店」
不定期で食のイベントも開催しています。
▶︎AKEMIYA UMI
木村さん おすすめアクティビティ施設
▶︎しお活バレルサウナ
▶︎murozumibase