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スポット  |    2024.06.27

今年はあなたも援農元年。ワイナリーでボランティアデビューを解説。蓮見よしあきさん(はすみふぁーむ代表取締役)|長野県東御市

蓮見よしあきさん。長野県上田市のはすみふぁーむ上田柳町カフェにてお話を伺いました。

2023年5月にコロナウィルスの5類移行に伴い、一旦は立ち止まっていたイベントや旅行の機運が動き出した中、ワインを中心にいろいろな農産物で「テロワール」という言葉がささやかれ、そのテロワールを感じるために、現地を見に行くだけでなく「援農」(=農業ボランティア)という形で製造の一工程に関わろうとする人が増えています。

ブドウ畑を取り巻く自然環境要因のこと。フランスのワイン法(原産地統制名称法)のベースとなり、特定地域、特定の地区、固有のブドウ畑から造られるワインは特有の個性を表すという考え方です。気象条件(日照、気温、降水量)、土壌(地質、水はけ)、地形、標高などブドウ畑を取り巻く全ての自然環境を意味します。近年では造り手もテロワールの1つの要素として含めて使われている場合もあります。

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今回はワイナリーでの「援農」(農業ボランティア)について、長野県東御市のはすみふぁーむ代表取締役・蓮見よしあきさんに教えを請いました。

はすみふぁーむ&ワイナリー【長野県東御市祢津413】

1.ボランティアデビューには「援農」の全体像を知ろう

ーー私自身がワイナリーのボランティアデビューに手こずった経験があり、受け入れる側の視点から蓮見さんのところだけでなく

全国の中小規模のワイナリーへボランティア参加したい

と思っている方へアドバイスをいただけませんか。

(蓮見さん)ワイナリーに援農に行くには、まず5W1H的なものを把握することから始めましょう。

ーーいつ、どこで、誰が、何を、どのように、どうする といったことですね。

(蓮見さん)例えば、これはウチのワイナリーの2023年10月の、収穫ボランティアを募集する告知の画面です。

これは画面に埋め込んでもらったから途中で切れている訳ではなく、実際の弊社のfacebookでもこの日の表示としてはここまでです。

では「もっと見る」を押すと、以下の内容まで出てきます。

というわけで今週末の収穫ボランティア、緊急大募集です

日にち: 10月21日(土)、22日(日) 

時間:  各日とも午前10時ごろ

場所:  はすみふぁーむ&ワイナリー 東御市袮津413

基本的に午前10時ごろからの作業ですが、ゆる〜い会なのでお好きな時間に来ていただき、お好きな時間にお帰りいただく形の会です

お昼のお食事もご用意させていただきます(要予約) お車でない方はワインもお飲みいただけます

一応農作業ですので、作業できる格好でお越しくださいませ。ヒールはNGです。 ハサミ等はお貸しいたします

ご質問等はメールにお気軽に、お電話作業中で出れない場合が多いです

2023年10月19日  はすみふぁーむ&ワイナリーfacebook

これでいつ、どこで、どういった格好で、何が供されるか、などが分かります。

2.申し込む前に覚えておきたいこと

ーーみんな、どこのワイナリーも同じようなお知らせと考えていいのですか?

(蓮見さん)弊社の告知で例を挙げましたが、告知の情報はワイナリーそれぞれに異なります。初心者の方はまず、次の点を申し込む前に考えてみるといいと思います。

  • 自力で最寄り駅まで行けば、迎えに来てくれる場合もある
  • 求められる労力は部外者の援農であることを前提にしている
  • 屋外作業は天候に左右される

(1)自力で最寄り駅まで行けば、迎えに来てくれる場合もある

スムーズにワイナリーに行くのは車がベストですが、ワイナリーによっては最寄り駅まで迎えに来てくれる場合もあります。迎えにいくマンパワーと車を手配できるか個々の事情によりますが、募集の告知に明記がなくても「最寄り駅まで送迎はありますか」と聞いてみていいと思います。

(2)求められる労力は部外者の援農であることを前提にしている

弊社の場合は、ワイナリーを知ってもらうプロモーション的側面も持ち合わせているので「ゆる〜い会なのでお好きな時間に来ていただき...」と表現しています。他のワイナリーでも、始めと終わりがキッチリ時間どおりだとしても、ボランティアで手伝ってもらう訳ですから、そうハードワークにはならないと思います。気になる方は「初心者です」と伝えておきましょう。

なお、参加の際にご自分の体調面は十分気をつけていただきたいと思います。

(3)屋外作業は天候に左右される

葡萄栽培は農作業なので、天候により間際に中止するのはもちろん、天候は晴れが続いていても葡萄の生育状況で作業が前年より前後にずれ込むこともあり得ます。

3.援農(農業ボランティア)の情報を得るコツ

ーー援農(農業ボランティア)はワインイベントなどと違い、手軽に見つけられなかった経験があります。なにか情報を得る、いい知恵はありませんか?

(1)SNS(facebook、X等)からの情報発信が多い

(蓮見さん)経験談になってしまいますが、おおよそワイナリーのホームページの「お知らせ」のページよりは、そこのSNS(facebook、X等)からの情報発信が多いと思います。(スケジュール変更など追加情報のアップが容易なことから)

ですから、気になるワイナリーがあったら、そこの前年のSNSを確認して過去に援農(農業ボランティア)募集があったかをチェックし、前年の掲載時期の一ケ月くらい前から注意して見ておくか、メールで問い合わせてみるのも手ですね。

ワイナリー側も、コロナの関係で募集を控えていたとか、ボランティアさんを受け入れるマンパワーを割けない等の事情もあるので、事情は個々に異なることを覚えておいてください。

(2)問い合わせはメールにしましょう

ーー問い合わせは電話じゃダメでしょうか?

(蓮見さん)事務の方を雇っていらっしゃれば別ですが、畑に出ていると電話に出られないことのほうが多いです。

4.ワイナリーの援農(農業ボランティア)は収穫時だけではない

ーー収穫時以外にも援農(農業ボランティア)したいという方には募集があるのでしょうか?

(蓮見さん)長野県でも千曲川ワインバレーと称される地域のワイナリーには、春の苗植えから秋の収穫まで援農(農業ボランティア)を受け入れているところが複数あります。詳細まで把握していないので、他の地域のコメントはできないのですが、長野県だけでなく皆さんのお近くのワイナリーでも探してみる価値はあると思いますよ。

ちなみに、弊社はすみふぁーむ&ワイナリーは「はすみふぁーむグロワーズクラブとして葡萄畑での農作業体験の会員を募集をしています。ご興味のある方は、よろしければ是非リンクをクリックしてご覧ください。

【取材を終えて】

援農(農業ボランティア)は「農作業をしに行く」ことであると認識できると、

年間を通じての精緻な時刻表はなく、情報は直前に告知される

といったことが分かってきて、少し葡萄畑が身近になった気がしました。

あなたも その土地のテロワールを体感した上で、自宅で、レストランで、ワインをゆっくり味わってみたい そう思いませんか?

この記事が、援農(農業ボランティア)デビューの参考になれば幸いです。

(画像協力:はすみふぁーむ&ワイナリー)

はすみふぁーむ&ワイナリーの情報

URL :はすみふぁーむ&ワイナリー http://hasumifarm.com/
住所:〒389-0506 長野県東御市祢津413
道順:しなの鉄道田中駅より車10分(北陸新幹線最寄り駅はJR上田駅。田中駅は、しなの鉄道上田駅より3つ目)  
TEL:0268-64-5550
営業時間:11:30 ~ 17:00
定休日: 平日、年末年始
駐車場: 駐車場あり
その他: ワイナリー併設のショップは 週末、祝祭日のみの営業。事前のご予約にて、平日もご対応可能です。お問い合わせ、ご予約は上記urlより「お問い合わせ」のバナー経由でお願いいたします。

直営ショップ&カフェ:はすみふぁーむカフェ@上田柳町 長野県上田市中央4-7-34
           TEL:0268-75-0450 営業時間:10:00 ~ 18:00 定休日:火曜日・水曜日

【オマケ】

長野県東御市の「はすみふぁーむ&ワイナリー」にお越しの折、少しお時間があるようでしたらこちらもいかがでしょう。しなの鉄道田中駅から徒歩10分圏内で「砂のアマビエ」のどれかに巡り会うことができますよ。

アマビエは、今も生きている!!|長野県東御市

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この記事を書いた人

Kunie

20代で首都圏エリアの情報誌のライターをしていました。その後、一般企業に転職。東京から長野へ移住、単身赴任、親の介護を経て子供の独立を機に退職。地元誌のインタビュー記事を担当させていただいたご縁から、20代から長いトンネルを経て、またライターで働いてみようと日々奮闘中です。

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