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自然  |    2023.12.03

鳴子峡|宮城県の名勝で季節の散策を楽しむ

鳴子峡は、宮城県大崎市鳴子温泉にある峡谷で、県内では紅葉の名所として知られています。
栗駒国定公園内に位置しており、指定文化財県指定名勝に登録されているスポットです。

峡谷にはさまざまな奇岩怪石がそびえ立ち、崖壁にしっかりと根を張る木々の様子を見ることができます。
鮮やかに彩られた紅葉と、常緑樹の緑が織りなすコントラストは見事なもの。
紅葉の最盛期を迎えていた鳴子峡には、多くの人がその風景を堪能していました。

今回は、紅葉に色づいた鳴子峡を紹介します。
ぜひ鳴子峡を散策している気分を味わいながら読み進めてみてくださいね。

鳴子峡は大谷川が刻んだ大峡谷

鳴子峡は、大谷川の穿入曲流によって形成され、深さ約100mの断崖が長さ4kmほどにわたって長く続いています。
峡谷は、幅が狭いところでは約10mのV字型、広いところでは幅が100mほどのU字型になっているところも。
鳴子峡のシンボルである大深沢橋から峡谷をのぞいてみると、その高さは驚くべきものです。
まるで空を飛んでいるかのような気分を体感できます。

大深沢橋から見た鳴子峡は、紅葉に彩られた木々と澄んだ空が一体となって、絵画のような風景が広がっていました。
この日は11月とは思えないほど気温も高く、少し離れた駐車場から歩いただけで汗ばむ陽気でした。

鳴子峡(なるこきょう)は仙台弁で(なるごきょう)と呼ばれることも。

鳴子峡遊歩道を散策

鳴子峡の遊歩道は全部で3つありますが、今回は大深沢橋の下まで行くことができる遊歩道を散策しました。

鳴子峡の遊歩道開放期間は、4月下旬~11月中旬まで冬季期間は閉鎖

中山平側の入り口付近に遊歩道入口ゲートがあります。
遊歩道には、閉門時間があるので時間に余裕を持って散策してくださいね。

遊歩道は足元も整備されており、30分ほどで折り返してくることができる距離なので、お子さんも一緒に散策を楽しめます。
谷底へ向かう道のため傾斜になっていて滑りやすいので、スニーカーなどの履きなれた靴での散策がおすすめ。
道中は混み合うポイントがいくつか出てくるので、小さいお子さんには声をかけながらゆっくり歩いてくださいね。

凛とした冷たい空気を感じながら歩いていくと、滝の音が聞こえてきます。
静寂の中で響き渡る水流の音は、思わず足を止めてしまうほどの存在感。


滝自体はそれほど大きくないのに、峡谷内の響きによって水流の音がこれほどまで大きく感じるのか…。


訪れている人たちも、この滝の前で足を止めてシャッターを切る姿が多く見られました。

約10分ほど遊歩道を下ると折り返しの回顧橋に到着です。
下から鳴子峡を見上げると、峡谷がV字型であることがわかります。
そして、大深沢橋に立つ人がとても小さく見えることも、約100m下にある断崖の麓にいる実感が湧いてきます。

回顧橋から見上げた大深沢橋

鳴子峡の形成は、最終氷期末の約1万年前以降に始まったとされています。


崖壁にしっかりと根を張ってそびえ立つ木々を見つめると、自然の壮大さに圧倒されます。
穏やかな流れに変わった大谷川の水流を聞きながら、鳴子峡の景色を目に焼き付けました。

回顧橋からみる峡谷と大谷川

折り返しからの道は、登りになるので少しハードです。
子どもが小さかった頃に訪れた時は、帰り道で疲れてしまい、抱っこをしながら登ったことを思い出しました。
あれから数年。今では景色や植物と触れ、楽しみながら頼もしく登る姿を見ると、鳴子峡での散策は子どもの成長を振り返るきっかけになっていると感じます。

回顧橋から折り返しの遊歩道

鳴子峡の楽しみ方

写真撮影は、鳴子峡レストハウス前の展望台がおすすめ。
広々としているので、どの位置から撮影しても大深沢橋がしっかり望めるため、混雑していても比較的短時間で撮影できます。

夕暮れの鳴子峡

紅葉を存分に堪能したあとは、鳴子峡レストハウスで食事や買い物を楽しんで。
また、外には露店も出ているので、お祭りのような雰囲気も味わえて子ども達もワクワク。
夕暮れ時は気温もグッと下がるので、鳴子峡名物のきのこ汁は格別です。


こちらはイワナの塩焼き。
生きたイワナを直接炭火で焼いているので、頭からしっぽまで全部食べられます。
しっとりとした身に塩気がちょうどよくて、子ども達も大好きです。

露店やきのこ汁、イワナの塩焼きが堪能できるのはいずれも紅葉時期のみです。
美しく彩られた鳴子峡をご覧になる際は、秋の味覚も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

自然の中では、子どもが思い思いに遊びを生み出せる貴重な機会。
落ち葉がじゅうたんのように広がる場所では、思う存分落ち葉を楽しみます。
はじける笑顔で遊ぶ子どもの姿が見れると、今年も来てよかった、と思える最高の瞬間です。

新緑の鳴子峡

美しい紅葉が有名な鳴子峡ですが、春は新緑が広がり、夏は避暑を楽しむことができるスポットです。たくさんの緑に囲まれた大深沢橋も、紅葉の季節とはまた違う景色を見せてくれます。

画像引用元:大崎市HP(新緑の鳴子峡)

鳴子峡の遊歩道の一つである大深沢遊歩道は、鳴子峡レストハウスを起点に2.2km、徒歩で約50分ほどで回ることができるので、ゆっくりと散策をしながら、鳴子の自然を存分に堪能することができます。
春の新緑、夏は避暑、秋の紅葉、季節によって変化する鳴子峡の風景を楽しめますよ。

画像引用元:大崎市HP(新緑の鳴子峡大深沢遊歩道)

最後に

訪れた時はまさに紅葉の最盛期。
鳴子峡へ向かう道路は、想像を遥かに超えるほど多くの車が列を作り、予定していた到着時間を大幅に過ぎていました。
しかし、紅葉の見ごろを迎えた鳴子峡の絶景は疲れを忘れてしまうほどの美しさ。
この絶景を見たくて、毎年足を運んでいます。

紅葉が終わり冬がやってくると、鳴子峡は冬季休業・閉鎖期間に入ります

雪解けが進み長い冬が明けると緑豊かな鳴子峡を楽しめる季節がやってくるので、宮城県にお越しの際はぜひ鳴子峡の絶景を堪能しに足を運んでみてください。

アクセス

・東北自動車道:古川インターチェンジより、国道47号線で山形方面へ約1時間。
・鳴子温泉街より約10分。
※紅葉期間中は、国道47号線が渋滞するので注意。
・JR陸羽東線:鳴子温泉駅下車。鳴子温泉駅よりタクシーで約10分。

鳴子峡中山平側駐車場について

鳴子峡中山平側駐車場は、紅葉シーズン(10月中旬~11月中旬)は有料。
それ以外の期間は無料で利用することができます。
・利用期間:4月下旬~11月中旬まで(冬季期間は閉鎖)
・紅葉シーズンの駐車場有料期間(令和5年度):令和5年10月7日(土)~令和5年11月12日(日)
・紅葉シーズンの駐車場有料料金(令和5年度)
 普通自動車・軽自動車:500円
 中型自動車:1,000円
 大型自動車:1,500円
 自動二輪車・原動機付き自転車:200円
・利用期間:終日
・駐車台数:バス12台・乗用車253台

・宮城県大崎市公式HP
https://www.city.osaki.miyagi.jp/shisei/soshikikarasagasu/narukosogoushisho/chiikishinkoka/5/3/3087.html

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この記事を書いた人

りる

宮城県生まれ宮城県育ち|仙台市在住|子育て中のWebライター|9歳・6歳二児の母|暮らしに関する記事を中心に執筆中|Mediallでは大好きな仙台・宮城の魅力、親子で楽しめるスポット紹介します!

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