❝ 五月雨を 集めて早し 最上川 ❞
この一句、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
松尾芭蕉がこの句を詠んだのは山形県酒田市。
今回は酒田市にある飯森山(いいもりやま)公園で初夏に咲く紫陽花をご紹介します。
酒田市の歴史
酒田市は山形県の北西に位置し、日本海と鳥海山を望む自然豊かな土地です。
特産品は庄内平野で育ったお米と鳥海山から流れる水で作られる日本酒。
最上川の河口にある酒田港は江戸時代に成立した「西廻り航路」の起点となり、特産品が北前船に乗って大阪や江戸にまで行き来していました。
空の港は1991年に開港した庄内空港。通称「おいしい庄内空港」です。
施設内には緑地公園があり、離陸する飛行機を見せたり遊具で遊ばせたり、子育て世代にはもってこいの場所になっています。
飯森山公園の概要
公園内は大きく分けて3つのエリアに分かれています。
〈文化エリア〉…酒田市出身の写真家・土門拳記念館、白鳥池
〈遊戯エリア〉…冒険広場、ピクニック広場
〈運動エリア〉…べにばな国体記念体育館、多目的グラウンド
紫陽花は文化エリアで楽しむことができ「緑の公園づくり」の一環として、白鳥池を囲むよう植樹されました。
見頃は6月中旬から7月初旬で、約8,000㎡ほどの広さに10,000株以上約100種を超える紫陽花が咲いています。
飯森山公園は東北エリアに咲く紫陽花の名所です。
紫陽花を見て回ろう
多目的グラウンドを左手に並木道を進んでいくと白鳥池が見えます。
池を巡ってゆっくりと紫陽花を楽しんでみましょう。
ところ狭しと咲くカラフルな紫陽花
お馴染みの赤紫やピンクからさわやかな白い紫陽花、大ぶりの花から可憐な花まで多種多様な紫陽花がどこまでも続いています。
薄紫~ピンク~白のグラデーションに心が躍りますね♪
紫陽花と言うと水彩画のような淡い色合いを想像しますが、目が覚めるようなピンクの紫陽花も咲いていました。
梅雨時とは思えないほど晴れ晴れとして元気が湧いてきます。
あじさい園の案内に沿ってひとつひとつ見て回るのも良いでしょう。
歩くスペースもとても広々としています。
雄大な白鳥池
花々に癒されてベンチに座ってみると、目の前には雄大な白鳥池。
奥まで続く池に山間が写っている様子を眺めていると、酒田っていいな…と改めて感じました。
紫陽花の色は何で決まる?
ところで、紫陽花は咲いている土壌のPh値で花の色が変わることをご存じでしょうか?
その性質から花言葉は「七変化」や「移り気」などと言われたりします。
土壌が酸性になるほどに花は青色に、中性なら紫に、アルカリ性になるほどピンクに色を変わるため雨が多い日本では弱酸性の土壌が多く、青や紫色の紫陽花が多いのだとか。
いま見ている紫陽花も、来年は違う色の花を咲かせてくれるかもしれませんね。
ちなみに、白い紫陽花は色の素になる成分を持っていないので、どんな土に植えられても白い花を咲かせるそうです。白紫陽花だけの空間は一段と涼し気ですね。
いかがでしたか?
のんびりとした時間を過ごしたくなったら、ぜひ酒田の飯森山公園にいらしてください。
スポット情報
住所:山形県酒田市飯森山
開園時間:24時間
料金:無料
駐車場:あり
問い合わせ先:酒田市 整備課 公園緑地係
電話番号:0234-26-5745
アクセス:酒田駅から車で15分