Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

人  |    2024.01.02

【デュアルライフ】海辺の部屋で始めた絵本づくりは、都会との多拠点生活で出会ったワークライフバランス『絵本作家 みかみなつ』さん

デュアルライフを始めたことで、新しいことに挑戦する方も多いと思います。 今回は、私の二拠点生活先の隣人で、海辺で多拠点生活を始めてから、絵本作家になられた『みかみなつ』さんに、多拠点生活をしながらの作家活動や、ワークライフバランスについて話を伺いました。

「旅が好きだから」海辺の部屋で多拠点生活

海辺に拠点を構えるきっかけは、“旅好きだから”という、みかみさん。

「旅が好きなのですが、コロナ禍でどこも行けなくなり“旅をするように過ごせる場所が欲しい”と、ここに拠点を構えました」

世界で蔓延したウイルスによって、誰もが行動を制限される事態となったことで、逆にみかみさんには、新たな居場所を作るきっかけとなったようです。

「海のない埼玉県内で生まれ育ったので、海の近くに住むのは憧れでもありました」

そんなお話に、同じ埼玉県で生まれも育った私も共感です。

みかみさんは、この海辺の他、実家のある埼玉県と東京都内に自宅もあり、3つの拠点を行き来する“多拠点生活”をしています。

絵本を学ぶきっかけは、海辺の生活で身についた早起き・朝活で

そんなみかみさんが、絵本を描くようになったのは、この海辺の拠点で生活をするようになってから。

「この部屋に寝泊まりするようになってから、夜は波の音しかしないし、朝は朝日が眩しくて、すっかり朝型人間になって、ある朝活コミュニティーに参加したときに、絵本作家養成スクールの存在を知ったんです」

元々絵を描くことが好きだったみかみさんは、このスクールに興味を持ち学び、卒業時には『灯台守のたび』を自費出版して大人気に。

その後すぐに『わたしのすきなこと』で、出版デビューを果たし注目を浴びています。

そして、自費出版発表した『灯台守のたび』も出版社から出版され、たくさんの方に読まれるようになりました。

都会と海のバランスが、本業と副業との相乗効果に

お隣さん交流クリスマス会で、みかみさんが持参したフラワーアレンジメント

副業で絵本作家をされているみかみさんですが、本業は企業を相手にしたコンサルタント業。毎日たくさんの案件を持ちながら、採用や新人育成などもこなすなど、多忙を極めている様子。

その中で生まれた絵本は、柔らかく可愛らしい絵柄であると同時に、ストーリーが大人の心にも響いてきます。そんな作品づくりについて、

「 “こういうものを描きたい”よりも、“この言葉を膨らまして作品にしたい”という流れで描くことが多いです」

とのこと。街中にある言葉に共感し、メモは欠かせないのだとか。

「本業もそうですが、絵本もいかに他人に納得してもらえるかだと思っているので、そういう意味で本業と絵本づくりには共通点を感じています」

そして「普段無機質な都会の喧騒の中にいますが、この海辺の自然しかない場所に来ることで中和されているのもまた似ている」とも。

都会と海辺という多拠点生活。環境が違うからこそ生まれた絵本。

でも、自分のキャリアを活かしている作品づくりだからこその、ワークライフバランスが保たれているようです。

全国の灯台を巡り感じた手応え

一緒に学んだ絵本作家と共に行った展示会で発表された『灯台守のたび』

『灯台守のたび』を発表後、みかみさんは全国にある“のぼれる灯台”16基を『灯台守のたび』と巡ってきました。そのスタンプラリーの制覇者として、名前が記録されています。

そして2023年に開催された“灯台フォーラム”に参加した時に、たまたま名刺交換をした方に絵本について紹介をしたところ、「その絵本のファンです!一度お目にかかりたかった」と言ってもらい驚いたと言います。

「絵についてもリアルに描かれていると、お褒めの言葉をいただいて嬉しかった」と、自信に繋がったようです。 灯台を通しての新たなコミュニティーができつつあり、こちらも楽しみです。

ちなみに『灯台守のたび』は英語版も発売されています!

今後の自分と、絵本作家としての目標は

2023年秋に開催された“恵比寿文化祭”に初めて出展したみかみさん。

そのブースには、かつて絵本作家を志ざし、共に学んだ仲間がヘルプに来ていました。みかみさんの人柄が、仲間を呼んでいるのが分かります。

そんな『みかみなつ』さんに、今後の目標を伺いました。

「個人としては、今やっている経験が誰かのヒントになるような存在となって、発信していけたらと考えています」

多拠点生活をしたことで、新しい活動を始めたみかみさんだからこその目標です。

ちなみに、絵本作家としては何か無いですか?と聞くと、

「そうですね、いつかサイン会をしてみたいです」

と、ちょっと照れながら話すみかみさん。 でも、この目標の実現はそう遠くはないだろうと、静かに寄せる波音を聴きながら思うのでした。

部屋に飾られた作品たち
みかみなつさんの情報

【ホームページ】旅する絵本作家 みかみなつ Mikami Natsu
 https://my-business-101121-101695.square.site/
 
【Instagram】mikaminatsu_works
 https://www.instagram.com/mikaminatsu_works/
 
『みかみなつ』さんの作品は、各書店・amazonなどで購入可能です。

記事をシェアする

この記事を書いた人

youyou

【神奈川県公認Mediallライター】 『人生の旅人パフォーマーyouyou(ゆうゆう)』として、イベント司会の他、物語を作ってのひとり芝居や、朗読などで表現をするパフォーマー、声優活動をしています。 埼玉県春日部市在住。海辺の生活に憧れて、2017年から始めた神奈川県での二拠点生活は、シェアハウスに始まり、現在はオーシャンフロントの部屋でひとりの城を築いているところです。 国内専門のひとり旅(特に乗り専)が趣味。 さらにライターとして、二拠点生活のヒントや、旅で出会った面白いネタ、地域の情報などを記事にしています。

関連記事