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人  |    2024.12.11

羽曳野の特産品いちじくを日本全国、そして世界へ!『はっぴいおかん』のいちじくスイーツ物語|大阪府羽曳野市

いちじくの生産量が日本第3位(2021年時点)の大阪府。
大阪いちじく(桝井ドーフィン)は在来種に比べてずっと大きいことや、糖度が高く甘みが強いといった特徴を持っており、「なにわ特産品」に選ばれています。
そんな大阪いちじくの主な産地となっているのが羽曳野市で、市の特産品の一つです。
今回は、羽曳野市のいちじくを日本全国へ、世界へ広めたいと、いちじくを使ったスイーツの開発・販売をしている『はっぴいおかん』をご紹介します。
『はっぴいおかん』代表の田中敏江さんにたっぷりお話を聞いてきましたので、ぜひ最後までご覧ください!

『はっぴいおかん』の誕生背景

イベントコンテストでの受賞

もともと料理が好きだったという田中さん。
これまでさまざまなイベントコンテストで受賞された経験を持ちます。
初の受賞は、東京資本のお好み焼きチェーングループ『道とん堀』が2007年の大阪・道頓堀出店に向けて実施したイベント「おかんドリーム」。
テレビでイベント参加者の募集を見た田中さん。
友人とともにエントリーし、見事優勝したのです。
その際のメニューがこちら。

たぬきの見た目がかわいらしい「おかんぽんぽこ焼」は、受賞後一年間の契約で商品化され、『道とん堀』を盛り上げました。
田中さんが次に挑戦したのは、テレビ番組で参加者の募集が行われていた「おかんカレー」でした。
自宅で栽培していたバジルを使ったバジルカレーで賞を勝ち取ります。
スープからとり、3日かけて作るカレーは、田中さんの自慢の一品。
受賞後、周囲の方々に振る舞うパーティーを開催しました。「おいしい」と喜ぶ人々の顔に幸せを感じ、自信もつけた田中さんは「何かやりたい!」と思うようになったそうです。

いちじくとの出会い

田中さんは「地元・羽曳野の名産品を使って何かできないか?」と考えるようになります。
羽曳野の名産品といえば、ぶどうといちじく。
近年では、旬の時期になればケーキやクレープなどのスイーツ、サラダをはじめお料理にも登場し、人気を集めるいちじくですが、田中さんが事業を始めようとした頃は違います。
また、規格外などで廃棄されるいちじくも少なくありませんでした。

そこで初めて開発・販売したのが、ごまを足せばごまドレッシングに、ごま油を足せば中華風に、オリーブオイルを足すことでイタリアン風にと、1本あればさまざまな味を楽しめる「いちじくのたし算式」というドレッシング。
料理好きの筆者としては、その使い勝手はかなり魅力的で、ぜひ味わってみたいところですが、残念ながら現在は販売されていないそうです。
その後、ディップ式のいちじく味噌といった調味料を開発・販売してきたそうですが、商品の方向転換期が訪れます。

羽曳野のいちじくを日本全国へ広げるために

ドレッシングや味噌など、調味料を作っていては家庭だけにとどまってしまうと感じた田中さん。
羽曳野のいちじくを日本全国に知ってもらうためには、どうすればいいのか?
そこでお土産にできるものをと考えたそうです。

『はっぴいおかん』の商品ラインナップ

大阪いちじくプリン

どこか懐かしい味わいのプリンに、濃厚で上品ないちじくの甘みと、やさしい酸味が絶妙にマッチした一品です。

まずはプリンの部分だけで味わって
プリンといちじくジュレ部分を一緒に楽しみます

2層に分かれた見た目もかわいらしく、おしゃれですよね。
そして、お土産として大事な日持ちについてですが、なんと「大阪いちじくプリン」は常温で3ヵ月ももつんです。

大阪飲めるいちじく

名前のとおり、そのまま飲むこともできるこちらの商品。
ソーダで割ったり、紅茶に混ぜたり、ドリンクで楽しむのもおすすめです。

また、とても濃厚なので、パンに塗ったり、ヨーグルトのソースにしたり、さまざまな楽しみ方ができますよ。

大阪いちじくサブレッコ

ドライいちじくとチョコチップが練り込まれたやさしい味わいのクッキーです。

ドライいちじくの食感がたまりません。
個装されているので、ばらまき土産にも最適です。

いちじくでSDGsにも取り組む

地元のいちじくを使った商品でみんなを「はっぴい」にしたいと語る田中さん。
地域活性化や社会貢献をしたいと話す田中さんならではの形で、SDGsのさまざまな課題にも取り組んでいます。
「大阪いちじくプリン」は八尾市にある大阪経済法科大学とコラボして開発・販売された商品で、東日本大震災の被災地、福島県いわき市にある工場に製造を依頼しているそう。
また、大阪市住之江区にある住吉商業高校の学生と一緒に「大阪飲めるいちじく」のキャッチコピーやラベルデザインを考えたり、羽曳野市内の障がい福祉サービス事業所に「大阪いちじくサブレッコ」の製造を依頼するなど、田中さんの取り組みは止まりません。

「羽曳野市、羽曳野のいちじく、そして『はっぴいおかん』をもっと知ってもらいたい」と話す田中さん。
『はっぴいおかん』のいちじくスイーツを日本全国、そして世界へ広げるためにと、日々積極的にイベントにも出店し、活動されています。
筆者の居住地である羽曳野市に、これだけ地元と地元のいちじくを広めようと頑張っている方がいるとは、お話を聞いて、驚いたとともに、とてもうれしく感じた時間でした。

大阪産(おおさかもん)」として大阪府に認定されている『はっぴいおかん』の商品は、イベント出店のほか、主に羽曳野しらとりの郷「タケル館」、羽曳野市内の郵便局(高鷲・桃山台)、藤井寺駅前郵便局などで購入できます。
羽曳野市を訪れた際、地元の味を手土産にしたい際など、ぜひお土産に選んでみてください。

はっぴいおかん

住所:大阪府羽曳野市伊賀2丁目3-3
電話番号:072-953-0149
はっぴいおかん公式サイトはこちら

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この記事を書いた人

ATAKO

夫+娘2人+猫10匹+ミニウサギとともににぎやかに暮らす、かわいいもの、おいしいもの、楽しいことが大好きなWebライター・地方新聞記者のATAKOです。寺社・お城をめぐり、御朱印・御城印を集めるのが趣味。生活圏である羽曳野市・藤井寺市を中心にその周辺地域、私が生まれ育った吉野(奈良県)の魅力、おすすめの場所を発信していきたいと思います。

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