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人  |    2025.02.22

復興とその先の未来をともに|長野から福島に移住し地域に笑顔を生み出し続ける便利屋「なんでも屋サンタ」山田雅彦さん

困った時「ひとりじゃないよ」と隣で支えたい

東日本大震災で被災した福島とともに歩むと心に決め、長野県から福島県に移住して便利屋を始めた山田雅彦さん。

山田さんは福島市に拠点を置き、便利屋「なんでも屋サンタ」として、県内を中心に地域住民の困り事を解決しています。 福島県で便利屋を始めた背景には、どんなきっかけがあったのか。山田さんのこれまでの想い・決意した理由を伺い、紹介させていただきます。

復興支援活動で、逆に自分自身が福島県の人々に勇気をいただいた

長野県で住宅メーカーに30年以上勤務する傍ら、プライベートでは二児の父としてPTA役員を長年務めたほか、積極的に地域活動に取り組んでいた山田さん。2011年に東日本大震災が発生した際、山田さんは「人ごとではない。被災地の状況を自分のこととして向き合って行動したい」と長野から福島の復興支援に取り組みました。

現地での支援や、物質的な支援に加えて、山田さんは長野県内で福島の震災復興に関する講演会などを主催。震災の教訓を伝え、継続した復興支援と次世代への伝承・伝達の大切さを呼びかけ続けました。

活動を続ける中で、次第に山田さんは、どんな困難にも決して屈せずに希望の光を瞳に宿す福島の人々に、自分自身が力をもらっていたと気づいたそうです。「福島をはじめ被災地の皆様を支援しているはずが、逆に自分自身が勇気をあたえられていました。希望の光を決して絶やすことなく前に進み続ける彼らに、感謝と敬意が溢れました。そしてこれから自分は、より一層近くで、福島の人々を支え続けたいと思いました」と振り返る山田さん。

家族に想いを打ち明け、山田さんは2020年11月、ついに福島県に移住。福島県で生活基盤を固めながら、復興支援活動に取り組み、「自分にできる支援の在り方」を試行錯誤を重ねながら探し続けました。

いつも傍で、地域の小さな「助けて」を取りこぼさずに

地域とともに歩む中で、自分自身ができること。高齢化がみられる福島県で、高齢者をはじめ誰もが住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けられるためには、地域で生まれる細やかなニーズに対応する必要があるのではないかと考えた山田さんは、便利屋を生業に選択しました。

2023年10月に本格的に便利屋をスタートし、高齢者が笑顔とやりがいをもてる環境をつくるため、日々奮闘しながら、買い物代行や家の清掃・修繕をはじめ、多種多様な日常の困りごとを解決しています。現在は一人暮らしの高齢者の方をはじめ、地域企業からの依頼などもあるそうです。「ほっとした小さな安心感をプレゼントできる地域のサンタクロースで在りたいです」と笑顔で話す山田さん。山田さんは今日も、地域に明るい笑顔と希望を届け続けています。

「ほっとした小さな安心感をプレゼントできる地域のサンタクロースで在りたい」と意気込む山田さん
クリスマスシーズンにサンタクロースの衣装に身を包む山田さん(提供)
なんでも屋サンタ

買い物代行、網戸や障子の張替え、庭の草取り、お墓掃除、エアコン清掃、ハウスクリーニング、チラシ作成、自転車のパンク修理・棚板取付など多種多様な依頼を受け付けている便利屋「なんでも屋サンタ」。「誰かに話を聞いてほしい!誰かと話したい!」という時には「お話伺い」も大歓迎とのことです。「サービス内容にないことでも、まずはお気軽にご相談ください」と山田さんは笑顔で呼びかけていました。

普段は県内中心ですが、依頼があれば全国どこへでも伺うとのこと。皆さんも日常の困りごとを「なんでも屋サンタ」山田雅彦さんに、ぜひ相談してみてください。

なんでも屋サンタ代表 山田 雅彦 
〒960-8055福島県福島市野田町6-7-8ツインコートB104
TEL :  090-1402-4843
E-mail: nandemoyasanta.3739@gmail.com
【HPはこちらからご覧いただけます】

冬の季節には…

長野県の積雪が多い地域で幼少期を過ごした山田さんは、雪が大好きでスキーが大得意。「雪かきやスキー指導の依頼もお待ちしています!」と力を込めて話されていました。

エアコン清掃をする山田さん

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この記事を書いた人

今野 花菜

宮城県出身・宮城県在住。「人の心が通じ合うこと」が社会に笑顔を増やすために必要なことのひとつと考え、「想いは別の誰かの力になる。人々の想いを繋ぐ仕事がしたい」と、自分も幼いころ新聞に取り上げていただき、想いをつないでもらえた経験から、記者として地方新聞社に勤務後、フリーライターとして活動を開始。

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