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アクティビティ  |    2026.02.12

着物体験が変える新しい観光の形。世界遺産・宗像大社で【和】を堪能する「和文化ツアー」

「経済大国でも技術立国でもなくなった今の日本で、文化までなくなってしまったら、何が残るのだろう」

そんな切実な想いを胸に、福岡県宗像市を拠点に活動する一人の女性がいます。それは、着物の着付け講師であり、和文化体験ツアーをプロデュースする岩岡明日香さん。彼女が提唱するのは、ハレの日の「正装」としての着物ではなく、現代の暮らしに溶け込む「ファッション」としての着物、そして精神的な豊かさを取り戻すための「知的な旅」です。

着物の先生が宗像から発信する“日常の和”という革命

このプロジェクトの原点は、移住者ならではの違和感にありました。京都や鎌倉といった著名な観光地には、参道に賑やかな「仲見世通り」があり、食べ歩きやお土産選びが楽しみの一つとなっています。しかし、宗像大社にはそれがありません。

「最初は不思議に思いましたが、歴史を知って気づいたんです。ここは本来、人を無理に寄せる必要のないほど格の高い場所。派手な仲見世通りがないことこそが、この地の尊さであり、魅力なんです」

「目に見える娯楽」がないからこそ、目に見えない精神性や歴史という「知的欲求」を満たせる場所になる。その確信が、新しい観光の形を作り出しました。

【宗像大社】「気が良い場所」の正体を歴史で紐解く

宗像大社は、天皇家をお守りするという極めて重要な任務を帯びて建てられました。その歴史背景を知ると、ただ「立派な神社だな」「気が良いな」と感じていた風景が、全く違った色を帯び始めます。

「歴史を知ることで、自分のアイデンティティを感じる場所に変わります。でも、その価値は歴史を知らなければ通り過ぎてしまうんです」

常識を覆す「お土産としての着物」

岩岡さんのツアーは独創的です。参加者はアンティーク着物を身に纏い、寺社を巡り、お茶やお琴を楽しみます。そして驚くべきことに、その着物や帯をそのまま「お土産」として持ち帰ることができるそうです。

「着物をレンタルで終わらせたくないんです。自分のサイズに合わせて選び、共に旅をした一着を自分のものとして持ち帰る。そうすれば、自国や自宅に帰った後も、その人の手元で日本文化が生き続ける。周りの人に魅力を語ってもらえば、それは連鎖する。アンティークを無駄にしない持続可能な形でもあります」

帯はテーブルランナーとして利用する方法もあるそう。岩岡さん自身も着物をストールのように羽織ったり、ワンピースのように着こなしたりと、驚くほどカジュアルに着物を楽しみます。その姿は、日本人が自ら作り上げてしまった「着物への敷居の高さ」を軽やかに飛び越えて見せます。

逆境を楽しむ、日本人本来の強さを呼び覚ます

岩岡さんがこれほどまでに情熱を注ぐのは、日本人が本来持っている「性質」を信じているからです。

「私たちの祖先は、どんな逆境の中でも楽しみを見つけ、やり遂げてしまう性質を生まれ持っているはずです。和文化や華道・茶道など『道』と呼ばれるものの中には、そのマインドが隠されていると思っています。日常の中に和の要素を取り入れることは、自分たちのルーツにある強さを思い出す作業でもあるんです」

現在は旅行会社や行政とも連携し、世界中の観光ガイドを宗像へ招くプロジェクトを進めるなど、その活動は大きな広がりを見せています。

「特別なことと思わず、もっと気軽に和文化に触れてほしい。それは、キラキラした情報に流されがちな現代で、自分自身の『ベース』を整えることにつながります。自分の好きなことを突き詰めれば、それが社会貢献や誰かの喜びにつながると信じています」

お問い合わせ

代表: 岩岡 明日香

所在地: 〒812-0053 福岡県福岡市東区箱崎1-4-26-402

電話番号: 090-5730-6770

メールアドレス: info@lunamoba.com

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この記事を書いた人

Tamao

生まれも育ちも福岡の、福岡県在住ライターです。 元銀行員 → 元看護師 → 現在はフリーライターという、少しユニークなキャリアを歩んできました。 地元・福岡の魅力を、生活者の目線から丁寧にお届けします♪

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