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聖地  |    2026.05.28

松山市「圓明寺」で四国遍路の心を感じる!知っておきたいポイント

四国八十八箇所霊場の第53番札所である圓明寺(えんみょうじ)は、愛媛県松山市に位置し、古くから多くの遍路客や参拝者に親しまれてきた歴史ある寺院です。本記事では、圓明寺の歴史、見どころ、文化財、そしてアクセス情報を網羅し、その魅力を詳しく解説します。

圓明寺とは?松山市にある阿弥陀如来を本尊とする古刹

歴史を感じます

愛媛県松山市和気町に位置する圓明寺は、真言宗智山派の寺院で、山号を須賀山(すがざん)、院号を正智院(しょうちいん)、本尊を阿弥陀如来とします。四国八十八箇所霊場の第53番札所として、多くの巡礼者が訪れる祈りの場となっているのが特徴です。

近年では「円明寺」と表記されることも多いですが、正式には「圓明寺」と記されます。

圓明寺の歴史と由緒:聖武天皇の勅願から再興まで

歴史について知っておくとより深く感動します

圓明寺の歴史は非常に古く、寺伝によれば天平勝宝元年(749年)、聖武天皇の勅願を受けた行基が、本尊の阿弥陀如来、および脇侍の観世音菩薩と勢至菩薩を刻んで開基したとされています。

見どころの多いお寺

創建当時は、現在地から北西に約2.5kmほど離れた和気浜の西山という海岸にあり、「海岸山・圓明密寺」と称される壮大な七堂伽藍を備えた大寺であったと伝えられています。

その後、弘法大師(空海)がこの地を巡錫(じゅんしゃく※)し、荒廃していた伽藍を整備しました。

※僧侶が錫杖(しゃくじょう)を持って各地を巡り歩き、布教すること

春には桜が咲き誇ります

しかし、鎌倉時代以降に度重なる兵火によって衰退し、元和年間(1615年〜1624年)に現在地へと移転されました。

寛永10年(1633年)には、地元の豪族であった須賀専斎重久(すがせんさいしげひさ)が私財を投じて再興。その功績により寛永13年(1636年)、仁和寺の覚深法親王
(かくじんほうしんのう)から「須賀山」の山号を賜り、仁和寺の直末(じきまつ)となりました。

圓明寺の必見スポットと文化財

キリシタン灯ろうも見ておきたい

圓明寺には、歴史的・文化的に非常に貴重な遺産が数多く残されています。参拝の際にぜひ注目していただきたいポイントをご紹介します。

左甚五郎作と伝わる「龍の彫刻」

本堂の前にある仏足石

本堂の右上、鴨居(かもい)の部分には、体長約5メートルにも及ぶ見事な龍の彫刻が施されています。これは江戸時代の伝説的な彫刻師、左甚五郎の作と伝えられており、「素行の悪い者がこの龍を見ると、龍の目が光る」という不思議な伝説が残っています。

隠れキリシタンの信仰を伝える「キリシタン灯籠」

自分と向き合う時間

大師堂の左側にある塀際(または奥)には、高さ約40センチメートルの十字架形灯籠(キリシタン灯籠)が立っています。

鐘の音色は美しい

この灯籠には聖母マリアを思わせる像が刻まれています。江戸時代のキリシタン禁制下においては、隠れキリシタンたちが密かに信仰を捧げていたともいわれているのが特徴。お寺側が隠れ信者の礼拝を黙認していたという、寛容な歴史を物語る貴重な遺構です。

日本最古の「遍路」の文字が刻まれた銅板納札

日頃の感謝を伝えます

圓明寺には、四国遍路の歴史において極めて重要な銅板納札(どうばんおさめふだ)があります。フレデリック・スタール博士によって発見されたもので、慶安3年(1650年)の銘があり、現存する破損のない納札としては最古級のものです。

季節によってお寺の雰囲気も変化

特に注目すべきは、この納札に初めて「遍路」という文字が記されている点です。縦24センチ、幅9.7センチのこの銅板には、かつて厨子に打ち付けられていた際の釘穴も残っており、松山市の有形民俗文化財に指定されています。

愛媛県指定文化財「八脚門(仁王門)」

仁王像の迫力がすごいです

境内の入り口に立つ仁王門は、室町時代の様式を残す「八脚門(はっきゃくもん)」で、愛媛県の有形文化財に指定されています。入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺(ほんかわらぶき)で、歴史の重みを感じさせる威厳ある佇まいです。

境内案内と参拝のポイント

広い境内

山門をくぐると、右手に弁財天、観音堂、鐘楼があり、左手には大師堂が配置されています。参道をさらに進み、楼門(中門)を抜けた正面に本堂が建っています。

手水舎
  • 本堂:本尊の阿弥陀如来(絶対秘仏)は県指定有形文化財である厨子に安置されている
  • 観音堂:慶長5年(1600年)の銘がある台座を持つ十一面観世音菩薩像が安置されている
  • 閻魔大王像祠:本堂の左手に位置しており、厳かな雰囲気がある

本堂には、本尊に加えて、県指定文化財の両脇侍(観世音菩薩・勢至菩薩)も祀られています

圓明寺の住所・営業時間・アクセス方法まとめ
静かな地域にお寺があります

■鉄道を利用する場合:JR予讃線「伊予和気駅」から徒歩約0.3km(すぐ)

■バスを利用する場合:伊予鉄バス「運転免許センター行き」に乗車し、「和気」バス停で下車すると目の前に山門あり

参拝者用の駐車場あり

■車を利用する場合:松山ICから国道33号線を松山市街方面へ進み、南環状線・国道196号線を経由して「内宮(うちのみや)交差点」を左折し直進すると、右手に寺院あり

周辺の番外霊場とあわせて巡るお遍路の旅

お線香の匂いに癒されます

圓明寺の周辺には、奥の院や番外霊場も点在しており、より深くお遍路の歴史に触れられます。

  • 奥の院(円明寺奥の院):松山市勝岡町に位置し、かつての「海岸山圓明密寺」の跡地で、十一面観世音菩薩を祀る小堂がある
  • 西ノ下大師堂:高浜虚子の句碑や胸像のほか、歴史ある遍路人の墓もある
  • 鎌大師:空海が自らの姿を鎌で彫って授けたという伝説が残る霊跡

まとめ:歴史と信仰が息づく圓明寺を訪ねて

立派な木造建築

松山市にある圓明寺は、行基が開基し弘法大師が整備したという伝統ある札所です。左甚五郎の龍やキリシタン灯籠、そして日本最古の「遍路」の文字が刻まれた銅板納札など、その歴史の厚みを物語る文化財が随所にあります。

松山市内からのアクセスも非常に良いため、お遍路の方だけでなく、歴史探訪を目的とした観光の方にもぜひ訪れていただきたいお寺です。

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この記事を書いた人

世界のわたなべけん

地域に眠る人・場所・想いを取材し、 文章✕映像✕出版✕AIで編集、 世界に向けて発信しています。 神社仏閣、地域活動、仕事など、 現場に足を運び、空気感を伝えることを大切にしています。 地域の価値を最大化し、世界に届けるのがテーマです。

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