Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

聖地  |    2024.10.21

彼岸花の咲く参道は地域の人気スポット!山口市の鰐鳴八幡宮

山口市にある鰐鳴八幡宮は、平安時代中期に地域の方々が宇佐八幡宮(八幡様の総本宮の大分県宇佐神宮)へ神様をお迎えに行き勧進した歴史のある神社です。

のどかな田園風景の中にたたずむ神社の境内や参道には、自生の彼岸花が咲いています。
絶景を求めてカメラマンや地域の方々が集まる知る人ぞ知る人気スポット!

この記事では、地元の人たちに愛されている鰐鳴八幡宮と彼岸花の風景をご紹介します。

鰐が鳴いて別れを惜しんだから鰐鳴(わになき)八幡宮!

山口市小鯖地区の氏神さま小鯖(おさば)八幡宮は、鰐鳴(わになき)八幡宮と呼ばれています。

これには、古くから伝わるエピソードがあるのです。

平安時代中期、地域の3つの家が海を渡り、大分県の宇佐八幡宮まで神様をお迎えに行きました。
宇佐からの帰り道、当時の海上生活者といわれている鰐と呼ばれていた人々が、神様をお慕いして一緒についてきます。
船着き場の鰐石(山口市鰐石町)まで来た時、ここから陸路をゆく神様と泣いて別れたという故事があるのです。

以来、鰐鳴八幡宮と呼ばれています。

カメラマンが集まる彼岸花が咲く参道

鰐鳴八幡宮の参道の両側には、桜並木が植えられています。
桜の木の足元に広がるのが、彼岸花です。

いつごろから群生しているのか、宮司様にお伺いしました。

「彼岸花は昔から咲いています。昔はみなさんが見に来られるようなことはなかったけれど、Instagramが普及した頃から人が来られるようになりました」

私自身子どもの頃には、彼岸花を見にお出かけするということはなかったので「彼岸花の人気スポット」はとても新鮮でした。

地域とともに作られる風景

「この辺りは彼岸花に向く環境なのか、田んぼのあぜ道にもキレイに咲いています。彼岸花を求めて人が見に来られるようになり、咲いた姿をそのまま残しておく人も増えて来ました」

鰐鳴八幡宮に向かう途中の田園風景の中にも、彼岸花が咲いていました。

彼岸花の芽が出てくる前の8月には、花が美しく咲くように地域の方が参道の整備をされているそうです。

四季の参道

「この参道は、四季の参道と名付けました。みなさん、彼岸花の開花をお問い合わせくださる方が多く、開花時期は毎日ブログで発信するようにしています」

四季の参道と名付けられたのには、理由がありました。

「春は参道に植えられた桜並木、夏は自生している鬼百合やヤブカンゾウ、秋は彼岸花、冬は彼岸花の葉の緑色が参道を彩ります。緑に覆われる冬の参道はとても珍しいと思いますよ」

次は冬空の下、緑に覆われた参道を見てみたいですね。

境内に咲く彼岸花

境内にも自生の彼岸花が咲いています。

「彼岸花は球根から増えるので、ここまで数が増えるのは相当の年月がかかっています」

境内で撮影していた私に、宮司様が声をかけてくださいました。

鰐鳴八幡宮の参道や境内の庭は、江戸時代後期にこの地の庄屋さんが寄進されたものです。
地元のために長い年月をかけて作られた景色に、自然の営みが華を添えています。


小さな庭園ですが、趣のあるお庭なのでぜひ境内にも足を運んでお参りしてください!

クラシックカー愛好家も集う境内

「こちらも見てください」

宮司様が手招きして、倉庫の中を見せてくださいました。
クラシックカーが置かれています。

近隣の愛好家が、神社に人が集まる春と秋に愛車を持ってこられ境内に展示しておられるそうです。

「今週も彼岸花を求めて大勢の人が来られるでしょうから、境内で展示します。写真愛好家の方も朝早くから彼岸花と一緒に撮影していますよ」

彼岸花から人の輪が広がるのですね。

彼岸花が押された季節の御朱印

鰐鳴八幡宮ではこの季節、彼岸花をあしらった御朱印を配布しておられます。
いただけるのは、参道の途中にある宮司様のご自宅です。

玄関先に書き置きの御朱印も用意されていますよ!

駐車場情報

鰐鳴八幡宮の参道は、車も通れます。
境内に一番近い駐車場は、道沿いにある一の鳥居の横から入り、参道を通り抜け境内前を右折した先です。


彼岸花の季節には、参道を歩く人も多いため気をつけて通ってください。

参道と境内の間の駐車場は一方通行

参道から駐車場までは一方通行となっています。
境内近くの駐車場に車を停められた方は、駐車場奥にある看板に従って帰りましょう。

境内側の駐車場からは、参道と境内への距離が短く移動もスムーズに行えます。
シニアの家族と一緒に来られた方も、安心して楽しめるでしょう。

公民館に用意された臨時駐車場

車道沿いの一の鳥居から数メートル離れた場所には、臨時駐車場が用意されています。
八幡宮に行くためには横断歩道のない道路を通るため、安全に注意して渡りましょう。

一の鳥居から始まる参道からの景色を楽しみたい人には、こちらの臨時駐車場がおすすめです。

四季の参道で楽しむ彼岸花の景色

地元の人が愛する彼岸花のスポットは、先人が残した景色に豊かな自然環境が重なり作り上げられました。

彼岸花の景色を求めて、今年も多くの人が訪れています。
訪れる方は、鰐鳴八幡宮「四季の参道ブログ」をご参照ください!

鰐鳴八幡宮

住所:山口県山口市上小鯖583番地

駐車場:あり(彼岸花の季節は臨時駐車場も用意)

鰐鳴八幡宮「四季の参道」はこちら

記事をシェアする

この記事を書いた人

明石 みほ

山口県周南市で暮らすライターです。実家のある広島市との二拠点生活中。共感力で人と人、モノとモノ、情報と情報を結びつけ、橋渡しができるライターを目指しています!ストーリーのある人やモノに目が輝く熱しやすいミーハー気質で、地方の魅力を発信します。暮らしの中で見つけた様々な思いを受け取り、広い世界へ発信するお手伝いがしたい。そんな気持ちでライターをしています。

関連記事