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フード  |    2026.09.12

松山で40年「珈琲香舗 カワシマ」名物のカレーを訪ねて【愛媛県】

愛媛県松山市の繁華街にある「珈琲香舗カワシマ」。今年で創業40年を迎える、昔ながらの喫茶店です。

店内に入ると、どこか懐かしさを感じる空間が広がり、コーヒーの香りが漂います。

長年の常連客はもちろん、最近ではInstagramなどをきっかけに若い世代も訪れるようになったという同店。

今回は、40年間お店を切り盛りしてきた店主に、創業のきっかけや名物カレー、時代とともに変化してきた街の様子について伺いました。

離婚を機に「自分でやるしかない」と始めた喫茶店

珈琲香舗カワシマが始まったのは、1986年。2026年で40年を迎えます。

店主が「自分でお店をやろう」と決意した背景には、人生の大きな転機がありました。

離婚を経験し、子どもを育てていくために「何か仕事をしなければならない」と考えた店主。

「勤めながら子どもを育てるのは大変。もう自分でやるしかないと思った」そこで選んだのが、喫茶店でした。

当時は現在ほどカフェという言葉が一般的ではなく、喫茶店文化が街に根付いていた時代。今のようにコンビニコーヒーやスマートフォンもありません。

そんな時代に開業した珈琲香舗カワシマは、少しずつ街に馴染んでいきました。

店名の「カワシマ」は、実は現在の場所に以前あったお店の名前が由来。もともとこのビルのオーナーが営んでいたお店を引き継ぐ形で、現在の場所で営業を始めたそうです。

メニューは当時よりもシンプルになりました。現在は店主一人で営業しているため、無理なく続けられる形に整えています。

40年間変わらない、じっくり煮込んだ名物カレー

珈琲香舗カワシマを訪れたら、ぜひ味わいたいのがカレーです。

長年の常連客からも人気が高く、「カワシマといえばカレー」というほど親しまれている一品。

実食レポ|40年受け継がれる、深みのあるカレー

運ばれてきたカレーは、見るからに濃厚そうな色合い。ひと口食べてみると、まず感じるのはスパイスの香りと、じっくり煮込まれたような深いコクです。

そして何より驚いたのが、お肉の柔らかさ。

スプーンを入れるとほろっと崩れるほど柔らかく、カレーの味がしっかり染み込んでいます。辛さはありますが、刺激だけが前面に出るタイプではありません。

店主によると、以前はもっと辛かったそうですが、現在は食べやすい味わいに調整しています。その秘密の一つが、時間。

3日かけて作られているそうで、時間をかけることで味が馴染み、深みが増していきます。

40年間作り続けてきたカレーだからこそ出せる、どこか懐かしく、それでいてクセになる味。「昔からこれを食べている」という常連客が多いのも納得の一皿でした。

コーヒーも「美味しい」と言われ続けて40年

店名にもある通り、コーヒーも大切な存在です。

店主は「コーヒーは美味しいと言ってくれる人が多い」と話します。使用している豆にもこだわっており、手軽なコーヒーとはまた違う、喫茶店ならではの一杯を楽しめます。

一方で、コーヒーを取り巻く環境は40年前とは大きく変わりました。

当時はコンビニで気軽にコーヒーを買う文化もなく、「美味しいコーヒーを飲むために喫茶店へ行く」という人も多かったそうです。現在ではコンビニやカフェなど選択肢が増え、喫茶店を取り巻く環境も変化しました。

それでも、「ここでコーヒーを飲みたい」と訪れる人がいます。

夜の街とともに変化してきた40年

珈琲香舗カワシマの特徴の一つが、繁華街にある喫茶店ならではの営業スタイルです。

以前は朝から深夜まで営業していた時期もあり、夜の街で働く人や、お酒を飲んだ人たちが多く訪れていました。

「昔は飲みに来た人がご飯を食べて、その後ここへ来ることも多かった」そんな時代から、現在は客層も変化。

若い世代の利用が増え、食事や飲み会の後にコーヒーやケーキを楽しむ人も多くなったそうです。

昔は公衆電話を使い、お店で待ち合わせしていたという話からも、街の変化が感じられます。

一方で、今も珈琲香舗カワシマならではの役割があります。その一つが、喫煙できる場所であること。

喫煙できる飲食店が少なくなった現在、「タバコを吸いながらコーヒーを飲める喫茶店」は貴重な存在です。店主自身は喫煙しませんが、お客さんにとって大切な場所であることを感じています。

40年来の常連客も。変わらない「居場所」

40年という長い年月のなかで、ずっと通い続けているお客さんもいます。

それだけ長く愛される理由を尋ねても、店主は「特徴って何だろう」と少し考えながら笑います。特別なことをするのではなく、そこにあり続ける。

カレーを食べて、コーヒーを飲んで、誰かと話す。

待ち合わせをしたり、仕事終わりに立ち寄ったり、一人でゆっくり過ごしたり。珈琲香舗カワシマは、そんな日常の一場面を受け止めてきたのかもしれません。

「辞めないで」と言われるから、もう少し続けたい

創業当初、まさか40年も続けるとは思っていなかったという店主。

現在は一人でお店を切り盛りしているため、体力的な負担も大きくなっています。

「だんだん辞めたくはなってきてるんだけど、辞めないでくれって言われるから」そんな言葉からは、店主の素直な気持ちと、お客さんとの深い関係性が伝わってきます。

「開けていないと困る方がたくさんいる」それが、この店を続ける理由の一つになっているのかもしれません。

今後についても、「体がなんとかなるまでは」と話します。若い人にも来てもらいながら、できるだけ今の形を長く続けていきたい。それが40年続く喫茶店の、これからです。

松山の街に残る、昔ながらの喫茶店

40年前と現在では、街の風景も人々の暮らしも大きく変わりました。

それでも、珈琲香舗カワシマには変わらないものがあります。

じっくり時間をかけて作るカレー。

こだわりの豆で淹れるコーヒー。

そして、誰でもふらっと立ち寄れる空間。

最近ではInstagramを見て訪れる若いお客さんも増えているそうです。

「昔ながらの喫茶店」と聞くと、少し敷居が高く感じる人もいるかもしれません。

しかし、実際に訪れてみれば、そこには気取らない温かさがあります。

松山の街で40年。

時代が変わっても、人が集まり、会話が生まれ、ほっと一息つける場所として営業を続ける珈琲香舗カワシマ。

名物カレーとコーヒーを味わいながら、40年の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

基本情報

珈琲香舗カワシマ

住所:〒790-0002 愛媛県松山市二番町一丁目2−9

営業時間:

月から木:18時から25時

金、土:18時から26時

定休日:日曜

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この記事を書いた人

世界のわたなべけん

地域に眠る人・場所・会社を取材し、 世界に向けて発信しています。 現場に足を運び、丁寧に伝えることを大切にしています。 地域の価値を最大化し、世界に届けるのがテーマです。

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