在宅ワークが一般に浸透してきた今日この頃。
家だけでなく、外でも仕事ができるような環境の整ったお店が増えてきました。
皆さんのなかでも在宅ワークやフリーランスのお仕事で、コワーキングスペースを利用された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
町田市内でもあちこちにお店が開店しています。
今回はコワーキングスペースといっても、一味違った空間を提供しているカフェを取材してきました。
地域に居場所を作った「cosoadot(コソアドット)」というコワーキング喫茶です。
お仕事利用だけでなく、幅広く地域の方々が立ち寄れる場所となっています。
「cosoadot」の店内は木のぬくもりでホッとする空間
かわいらしい外観にひかれて店内へ。
「ここはどういったお店なのだろう?」とワクワクした気持ちで入ります。
お店に入ると、手前にカウンター席。
奥には、おしゃれなカフェ風のスペースがあります。
店内は電源・高速Wi-fi・複合機も完備しているので、コワーキングスペースとしての利用が可能。
ここでお客さんはそれぞれパソコンで作業したり、お茶を飲んだりとご近所の方の憩いの場所になっています。
ひきたてのコーヒーやジュースなど飲み物がフリードリンクで、食べ物は持ち込み自由。好きな時に利用できるドロップイン(時間単位で一時利用する使い方)や月極のマンスリー契約があります。
お茶やアイスコーヒーも飲めます。
居場所を作りたい思いからこのスペースを開業
中山さんにお店を開いたきっかけをお聞きしました。
「子どもが産まれて半年後ぐらいから、朝早くから保育園に預けて夜は家に寝に帰る生活を続けていました。アウトドアが好きだったので、週末には家族そろって他の地域に出かけることもしょっちゅう。
仕事上では他の地域のイベントばかりやっていて、自分の地域では何もやっておらず、あるときから『この街をベッドタウンにしているのは私だな』と違和感を抱くようになったのです。
さらに、南町田地域が再開発で何もなくなってしまい、閉塞感を抱えていました。当時はママさんサークルや地域のマルシェなどのイベントもありませんでした」
南町田地域は、2017年に再開発で今まで開店していたショッピングモールが一旦閉鎖され、周辺にお店が何もない状態に。
「いずれは自分の子どもにとってここがふるさとになる、そのためにも地域で何かしたいという思いが重なり、コミュニティスペースを開きたいと店舗を探していたのです。
そのときにこの店舗が見つかって、南町田駅(現在:田園都市線南町田グランベリーパーク駅)からも歩ける範囲だし、この周辺にはカフェもないことからぴったりだと思いました」
店名「cosoadot」は、街に点在(dot)しているちょっとやりたいことや、フリーランスや個人の仕事を持ち寄って、自由に集える場所「これもそれもあれも皆集まれ」という意味から名付けたのだそう。
誰でも歓迎なコミュニティスペース
コワーキングスペースというと、パソコンでカタカタ仕事している方ばかりで、静かにしていなければならないイメージです。
「もちろん会社員やフリーランスの方がパソコンで仕事をしている場合もあります。学生さんが論文を書いていることも。なかには習い事のお子さんを待っている合間に利用するママや、普通におばあちゃん同士でお茶しに来る方もいます。お隣りのYotte(おやつ販売店舗)で買ったものを持ち込んで、お喋りしているママさんグループもいらっしゃいます。どんな方も堅苦しく考えずに立ち寄って欲しいですね」
このように、cosoadotは働く場としてだけでなく地域の方の居場所としてしっかり根付いている模様。
和室は予約制で、ミーティングや習い事の部屋として、個室なので周りに気兼ねなく活動ができます。窓から見える中庭も癒される風景です。
店内は基本的に平日営業していて、その他の時間帯や土日はイベントスペースとして貸し出しています。
幼稚園の謝恩会や、サッカーチームの打ち上げなどに使われているそうです。
このコミュニティスペースは地域の方々の居場所だけでなく、さらなる広がりを見せています。
後編では、この場所から広がった取り組みについてご紹介します。
お店の情報
cosoadot
町田市南町田1-4-9
駐車場あり
営業時間:平日9:00~18:00
※上記以外は貸し切りイベントスペースとして営業