地方創生メディア  Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地方創生メディア

スポット  |    2025.12.07

中国・四国地方で唯一のモール泉。日帰り温泉施設「八幡浜黒湯温泉みなと湯」

突然ですが、モール泉って聞いたことありますか?

筆者は数ヶ月前までは知らず、温泉が好きで温泉の勉強をしていたら、同じく温泉が好きな人から「モール泉って知っている?」と言われ初めて知ったのです。

モール泉について調べてみると、植物由来のとても希少な温泉だということが判明し、割合は日本の温泉の中でわずか0.2%。中国・四国地方では八幡浜黒湯温泉みなと湯でないと体験できない温泉です。

今回は、希少な泉質をもつ八幡浜黒湯温泉みなと湯について紹介しますのでぜひ最後までお読み下さい。

モール泉とは

モール泉は植物性の温泉の一種で、北海道や関東地方、九州地方で湧出している大変希少な泉質です。

成分は植物が長い年月をかけて堆積・分解された泥炭層(でいたんそう)から湧き出るため、鉱山成分よりも植物成分が多くなります。フルボ酸やフミン酸などの有機物が中心になり、これらの影響によって一般的な温泉とは異なる色や香りを持ちます。

一般的な温泉との違いを簡単に表すと以下の通りです。

・モール泉→植物性由来の成分を多く含む。温泉法には具体的な定義なし。
・一般的な温泉→鉱物を多く含む。温泉法によって定義されている。

モール泉の歴史は古く、特にヨーロッパでは古代から医療目的で利用されてきましたし、肌に直接腐植物を含む泥炭を塗るモール浴といった美容法もあるぐらいです。

モール泉の特徴

モール泉はトロッとした手触りや、太古の有機物を起源とする黒色や飴色、コーラ色など温泉によりさまざまな色が現れるのが特徴です。

有機物が分解・溶解するなどして「炭酸水素塩泉」になる場合が多く、美人(美肌)の湯になり、海の近くに多いので「塩化物泉」となることが多いのも特徴の1つ。

この2つが重なると、「美人の湯の後は塩化物泉でケアする」といった理想的な美人湯めぐりが完成します。
・肌角質や毛穴の汚れをとる「落とす系」の温泉→炭酸水素塩泉
・保湿や保温効果がある「覆う系」の温泉→塩化物泉

モール泉には、黒っぽい色をしていて肌をきれいにして保湿をしてくれるという特徴があります。

モール泉の効能

モール泉の代表的な効能を3つ紹介します。

①抗酸化作用
モール泉には体内の活性酸素を減少させる効果が期待できます。これにより、生活習慣病の予防や老化防止に役立つとされています。

②保湿
モール泉に含まれる有機物は肌に潤いを与え、潤いを覆ってくれる保湿効果があり、特に乾燥肌や敏感肌の人にとっては、天然の保湿剤として肌の潤いを保ってくれます。

③リラックス
モール泉の成分により一般的な温泉とは違う独特な香りや、温泉ならではの「薬理効果」と「転地効果」があり、リラックスできます。

上記の他に温泉の泉質によって適応症がありますので、ご自身に合った温泉を探してみてください。

八幡浜黒湯温泉みなと湯のレビュー

正面玄関です。
モール泉は初めてなのでワクワクが止まりません。

館内に入ると、館内案内版と下駄箱があり、下駄箱は100円不要タイプ(脱衣所のロッカーも100円不要タイプ)です。
カギは入浴券と一緒にフロントの人に預けます。

券売機です。
毎週水曜日は100円割引サービスを実施しているようです。(祝日、年末年始、GW、お盆除く)

湯上がり後の休憩スペースもあります。
適度な室温を保っていたので湯上がり後はリラックスできそうです。

休憩スペースに貼っていた温泉分析表です。

泉質は、含鉄(Ⅱ)-ナトリウム-炭酸水素塩泉。
pH8.7なので美人の湯です。

含鉄泉になる規定値は、鉄20mg/kg以上必要で規定値以上の鉄を含んでいる温泉は少なく、四大希少泉質の1つで、浴用ではよく温まります。飲泉ができれば貧血にいいのですが、残念ですがありませんでした。

陰イオンの項目の炭酸イオンにも注目します。炭酸イオンは20mg/kgくらいからツルツル感がわかり、30mg/kg以上あると非常にツルツル感が強くなります。45.1mg/kgもありますので非常にツルツルした湯です。

メタケイ酸、メタホウ酸も豊富に含まれています。美肌の湯でニキビにもよいとされている成分です。

入浴した感想はツルツルした湯で肌がきれいになりましたし、湯上がり後も体はポカポカしました。
トロッとした湯やニュルニュルした湯ではなかったです。

肝心の湯の色は、公式HPには色が薄くなったと書いていたのでどれぐらい薄くなったのかと思えば、無色透明になっていました。

以下公式サイトより抜粋。

みなと湯のお湯は、オープン当初は、かなり黒い色をしていましたが、色が薄くなってきたため、専門家に分析してもらったところ、腐植質の量が減っていることが分かりました。
腐植質は減っても、お湯に溶けている温泉成分は、以前とほとんど変わっていません。
自然現象により腐植質が減り、色が薄くなってきましたが、温泉の効能には変わりはございません。

色が薄くなっていたのは残念でしたが、モール泉という希少な泉質に入浴できるのは中国・四国地方なら、八幡浜黒湯温泉みなと湯だけなので気になる方はぜひ訪問してみてください。

店舗詳細

●住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目7番39号

●電話番号:0894-24-0112

●営業時間:9:00~23:00(最終受付時間22:30)

●休み:年中無休

●入浴料
→大人(中学生~65歳未満)700円(※800円)
→シルバー(65歳以上)650円(※750円)
→子供(3歳~6年生)200円(※250円)
※は土日祝・繁忙期の入浴料金
毎週水曜日は100円割引(祝日、年末年始、GW、お盆除く)

●シャンプー・ボディーソープ:備え付け有

●駐車場:有(無料)

公式サイト:八幡浜黒湯温泉みなと湯

記事をシェアする

この記事を書いた人

きたさと さとし

”ゆでガエル”にならぬように気をつけている香川県丸亀市在住のライター/趣味は温泉巡り、散歩、瞑想/温泉が好きで勉強したく温泉ソムリエをget。只今温泉について勉強中/部屋の片付けをしたく整理収納アドバイザーをget。/丸亀市で1番好きな場所は自宅/好きな季節は冬/しいたけが大好き(何個でも食べられます)、お茶大好き/地域のまだ見ぬ世界を、わかりやすく発信できるよう心がけて記事を書いていきます。

関連記事