こんにちは!福島県いわき市担当のさわきゆりです。
いわき市の中心市街地には「平中央公園」という古い公園があります。
周囲は市役所や合同庁舎、年金事務所などが並ぶ官庁街。
街の真ん中にありながら、平中央公園の面積は約1.5ヘクタール。サッカーコート2面分の広さを誇ります。
イベント会場や桜の名所としても知られる、市民の大切なリラックス空間です。
大きな公園には、犬がよく似合います。
そこで今回は、マルチーズの「ましゅ」くんをモデルとしてお呼びしました。
この子は平中央公園が大好きなんです。
平中央公園を歩こう
入り口で看板代わりに出迎えてくれるのは、公園名の石銘板をはめ込んだ大きな岩。
まるで守り神のようです。
少し足を踏み入れただけで、がらりと世界が変わりました。
背の高い木々が作る、包み込むような清々しさが、肩の力をすっと抜いてくれます。
街のまん中にいることを、つい忘れてしまいそう。
少し歩みを進めると、かすかに金木犀が香ってきました。
秋が深まり始めています。
平中央公園は、コンサートホールがある「いわき芸術文化交流館アリオス」に隣接しています。
音楽やお芝居を楽しんだ後、散歩をしながら余韻に浸るという、贅沢な時間を過ごせる場所なんです。
広い園内には、快適な散策路が整備されています。
歩道をのんびり歩くもよし、芝生を走るもよし。
小さな子どもたちが、足蹴りバイクやボールで遊んでいることもあります。
好きなように体を動かせるのも、平中央公園の魅力のひとつです。
犬や鳥にもやさしい公園
最初に見つけたのは、背の低い紫の花。ヤブランでしょうか。
生まれて初めて触れる花に、ましゅくんは興味津々のようです。
「ここには、いろんなものがあるね」
鳩たちも日向でのんびり。
木の上にも、小鳥たちがたくさんいました。
平中央公園では、時間が少しだけゆっくり流れていきます。
公園の中に落ちている、たくさんの落ち葉は動物たちのお気に入りです。
ましゅくんも、落ち葉のプールを見つけるたびに大喜び。
「すりすり気持ちいいよ、きみもやる?」
どんぐりの殻を見つけました。誰が中身を食べたんでしょうか。
木が豊富に植えられた平中央公園には、小さな松ぼっくりなど、秋の落としものがたくさんあります。
「ねえねえ、この実はなんだか変な形だね」
それより変なのは、きみのお顔だよ?
モニュメント探しもおすすめ
平中央公園には、いろいろなモニュメントがあります。
お散歩ついでに探してみるのも、楽しみ方のひとつです。
かつてこの場所には、福島県立平商業高校、平第二高校(当時)の校舎がありました。
その跡が今でも残されています。
こちらは平商業高校。
こちらは平第二高校のものです。
このふたつがあるのは、公園のまったく違う場所。宝探しのように歩いて見つけました。
ましゅくんの影が映るのは、タイムカプセルの目印になっている石銘板です。
1986年、ハレー彗星の地球大接近を記念して埋めたとのこと。
次に最接近する2061年吉日に開封してください、と指定されています。
隣接のコンサートホールにぴったりな、バイオリンを弾く少女の像も建てられています。
いい音が聴こえそうですね。
こちらは、ましゅくんが見つけた小さな記念碑です。
なんと、ベンチの下にありました。
人間の目の高さでは、なかなか気づけません。
公園の中にはまだ、ここで紹介していないモニュメントがあります。
いくつ見つけられるか、チャレンジしてみるのもいいですね。
生きとし生けるものを見守る炎
平中央公園の片隅には、小さな炎が灯されています。
2011年3月11日、東日本大震災とそれに続いた大津波は、いわき市から400人を超える尊い命を奪いました。
愛する人を突然失くした悲しみは、今なお人々の胸に留まっています。
震災の後も、いわき市は令和元年東日本台風による大洪水を経験しました。
そして2023年9月、台風の影響による線状降水帯の大雨が街を襲い、再び大きな水害が……。
しかし、人は生きていくために、何度でも立ち上がらなければなりません。
力の限り生き続ける
石碑の言葉より引用
生きとし生けるものを
この灯りは包み込み
静かに見守る
やさしい炎は、市民の憩いの場である平中央公園の隅で、静かに灯り続けています。
平中央公園
所在地:福島県いわき市平三崎1
電話番号:0246-22-7518(いわき市都市建設部 公園緑地課)
駐車場:いわき市公共駐車場(梅本)を利用
アクセス:常磐自動車道 いわき中央ICより車で約15分
JR常磐線 いわき駅より徒歩約15分