奄美大島、京都、函館、と見事に観光名所ばかりで3拠点生活を送っている筆者。観光地に住んでいると、羨ましいー!と言われることも多いですが、実際はおおよその観光地を巡ったあとは、やはりその土地で「暮らす」ということがメインに。
そうなると、気になるのがその土地ならではの飲食店やイベント。
ローカルの飲食店やイベントを通して、その土地の風土や文化、人の雰囲気を体感できるのが、多拠点生活のいいところなのかな、と感じています。
と、ここまで前置きが長くなってしまいましたが、今回は函館ならではの経験を!ということで行った「椴法華海鮮まつり」と同時開催していた「恵山岬灯台の一般公開」の様子をお届けしたいと思います。
▼椴法華海鮮まつりの様子はこちら
https://mediall.jp/monokoto/24455
恵山岬ってどんなところ?
函館市街地から車で約1時間離れたところにある恵山岬(えさんみさき)。
このあたりは元々、人口4,510人の漁業・養殖が盛んな漁師町、恵山町(えさんちょう)でしたが、2004年に海鮮まつりが行われていた椴法華(とどほっけ)村と他2町と共に、函館市に編入合併されました。
恵山町の名前の由来は、ずばり町にある「恵山」という活火山から。
野外キャンプで焼きマシュマロを楽しむ女性たちの奥に見えているのがその恵山。標高618mで登山コースとしても親しまれている山ですが、実は明治7年(1874年)の小規模噴火以降、現在も噴煙を上げ続けている「活火山」なのです。
恵山岬は、そんな恵山と太平洋の青い海を見渡すことができ、春はエゾヤマツツジやドウダンツツジ、秋は紅葉と、自然豊かな美しい風景を楽しめる恵山道立自然公園内にあります。
普段は立ち入り禁止の灯台内に潜入!
普段は外から眺めることしかできない恵山岬灯台ですが、この日は無料で一般開放中!
函館海上保安部のお兄さんたちの案内の下、中へ入ることができました。
なんと最初に点灯したのは明治23年(1890年)。133年もの間、沖の船に灯りを送り続けていると思うと、頼もしい存在ですね。
今回訪れたのは函館市の灯台でしたが、「灯台記念日」である11月1日(水)から8日(水)までを「海と灯台ウィーク」として、日本財団や海上保安庁、全国57の「海と灯台のまち」参画自治体、企業などとともに、灯台の魅力発信イベントなどを同時開催していたようです。
▶︎海と灯台ウィークの詳細はこちら
狭い通路にドキドキしながら上に進むと……
灯台の中は薄暗く、少し年季の入った階段にドキドキしながら上に進んでいきます。
光を放っている頂上付近にくると「足元お気を付けください、ゆっくり昇り降りしてくださいね」と注意された通り、本当に気を付けないと足を滑らせそうなくらい階段が狭く、傾斜も急になっていきました。
そして、ついに光を放っているライトの部分へ!直接手を触れないようにお願いします、との注意はあったものの、裏側に回り、ガラスの内側にあるライト本体も見ることができました。
昼だったからか、直接見ても眩しさはありませんでしたが、この光、実はガラスの隙間を通り、17.5海里(約32キロメートル)先の海まで届くのです!
恵山岬灯台から太平洋を眺めると、向こう岸には青森県がうっすらと見えました。
この穏やかさからは想像がつかないですが、実はこの周辺の海は、昔から荒れやすい難所。特に夏は、船の航行が危険になるほどの霧が発生することがあり、恵山岬沖の安全な航海を見守るため建造されたのが、この灯台とのことです。
133年もの間、数え切れないほどの航海の安全を守ってきたと思うと、この灯台の偉大さを感じられますね……。
公園内では、子どもも大人も楽しめる
この日は参加費1,500円で下記の3つの特典が得られる「灯台ホリデイ」というイベントを同時開催していたのもあり、出店の姿も。
①灯台散策ガイドツアー
②ドリンク・お菓子付きの椅子貸し出し
③周辺のお店で使える特典・割引ブック
灯台のすぐ近くには、子どもが思いっきり遊べる大きめの遊具や、ドッグランスペースもあり、公園内はたくさんの家族連れで賑わっていました。
私たちも「椴法華海鮮まつり」で購入したタコ飯、岩のりのおにぎり、どんこフライを広げて、プチピクニックを楽しむことができました。
ただこの日は11月上旬の昼間でも気温10度前後だったので、30分ほどで寒さに耐え切れず退散。笑
住んでいる地域を外から見ると新たな発見が!?
今回は「椴法華海鮮まつり」と「恵山岬灯台一般公開」の2つのイベントを同じ日に体験できました。
私は期間限定で函館にいるということもあって、SNSや観光サイトなどを参考に、王道の観光スポットからローカル感溢れるイベントまで意識的にチェックするようにしています。
長年同じ地域で暮らしていると「この町には何もない」と感じてしまいがちですが、客観的に外から訪れた人の目線で、もう一度地域を見直してみると「こういうところが意外と面白いのかも?」と新たな発見があるかもしれませんよ。
▼今回訪れた恵山岬灯台はこちら