健康維持やストレス解消に効果的なウォーキングと古墳巡りを組み合わせることで、一石二鳥の楽しみを味わってみませんか?
大阪府の南東部に位置する羽曳野市は、河内平野の中に広がる自然豊かな街です。
また、歴史的名所に恵まれ、羽曳野市には数多くの古墳が存在しています。
特に、4世紀後半から5世紀後半にかけて築造された古墳が集まる「百舌鳥・古市古墳群」が有名で、歴史的な価値も高いこれらの古墳群は、世界遺産にも登録されています。
古代日本の王や貴族たちの墓として築かれた巨大な埋葬施設である古墳を見れば、その壮大な構造や高度な技術に驚かされること間違いありません。
百舌鳥・古市古墳群には多様なウォーキングコースが用意されています。
今回は、百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産協議会が発行する『古市古墳群ウォーキングマップ』を参考に、雄略天皇陵古墳から白鳥陵古墳までを巡る健脚向けコースを実際に歩いてきました。
百舌鳥・古市古墳群の紹介
世界遺産としての価値
百舌鳥・古市古墳群は、古代日本の王たちの墓群として知られており、その歴史的価値から2019年に大阪初の世界遺産に登録されました。
百舌鳥古墳群に含まれる古墳の多くは巨大な前方後円墳です。
一方、130基以上の古墳で構成される古市古墳群では、4世紀から6世紀にかけて築造された多種多様な古墳が見られます。
これらの古墳群は、日本の古代歴史や文化を理解するうえで欠かせない遺産です。
また、その構造や配置は古代の王権や社会構造を探る貴重な手がかりとなっています。
地域の歴史
百舌鳥・古市古墳群が形成された背景には、4世紀後半から5世紀後半にかけての古代日本列島の政治的・社会的動向があります。
特に、ここに築造された巨大前方後円墳や円墳、方墳は、当時の王権がその権力と影響力を示すために建設されたものでした。
堺市や藤井寺市などの周辺地域には、古代から続く歴史や文化が色濃く残っており、それぞれの古墳が築造された理由や背景を読み解けます。
更に、これらの古墳群を訪れることで、地域の歴史や文化を深く学ぶことができ、現在の街並みとの意外なつながりを感じられます。
いざウォーキングに出発!歴史探訪を楽しむ
じっくりと歩いて巡る「健脚向けコース」
今回、歩いた健脚向けコースは、距離が約7.4km、所要時間が約3時間のコースです。
近鉄南大阪線「高鷲駅」からスタート。
まずは雄略天皇陵古墳に向かいます。
雄略天皇陵古墳は、古市古墳群中最大の円墳である島泉丸山古墳と島泉平塚古墳の2基が前方後円墳形に整備された特殊な天皇陵です。
拝礼所は前方部の島泉平塚古墳側にありますが、写真を撮るならここ!
島泉平塚古墳(写真左)と島泉丸山古墳(写真右)がつながり、前方後円墳のように写せる古墳の北側がおすすめです。
雄略天皇陵古墳
次に向かうのは、津堂城山古墳。
古市古墳群の中で最も北側にある古墳です。
雄略天皇陵古墳から歩いていくと、津堂城山古墳の案内板があります。
こちらには津堂八幡神社も。
津堂八幡神社
そして、案内板から内濠部分に沿って進んで行くと、史跡城山古墳ガイダンス棟「まほらしろやま」が見えてきます。
津堂城山古墳から出土した埴輪、津堂遺跡から出土した須恵器や土師器などを展示する「まほらしろやま」は、イラストや写真を用いた分かりやすい解説で津堂城山古墳を知ることができる施設です。
敷地内には、古墳石槨の天井石や、石棺の復元展示もありますよ。
スタート地点の「高鷲駅」から雄略天皇陵古墳を経て「まほらしろやま」に到着するまでだけでも、結構歩いたように感じます。
自販機やお手洗い、古墳にちなんだカプセルトイもあるので、休憩がてら立ち寄ってみるといいでしょう。
史跡城山古墳ガイダンス棟「まほらしろやま」
津堂城山古墳は、桜や花菖蒲、コスモス、梅など、きれいに咲く季節の花を楽しめる場所でもあります。
自然に触れながら、古墳に沿ってグルっと歩き、リフレッシュ。
津堂城山古墳
続いて目指すのは、仲哀天皇陵古墳。
広い周濠の水面に映る姿がとても美しい古墳です。
津堂城山古墳から「藤井寺駅」方面に進み、仲哀天皇陵古墳までは30分ほど歩きます。
途中には、レトロな雰囲気が残るディープな商店街も。
続きは後編でご紹介したいと思います。
お楽しみに!