
今回は、株式会社アシスト代表取締役社長・西川心二氏に「アシストが描くリユースの未来。リユースがつなぐ社会と環境貢献」について、お話を伺いました。
誰でも参加できる“オープンな古物市場”を実現
株式会社アシストは、古物市場の運営を通じてリユース業界の効率化と拡大を牽引する企業です。
これまでの古物市場は、紹介や信頼関係を大切に守ってきた「人のつながりの世界」でした。アシストは、その良さを受け継ぎながらも、「誰でもオンラインで参加できる“開かれた市場”」という新しい仕組みをつくっています。
「誰でも、気軽に、安心して取引できる」環境を整えることで、従来の信頼の輪を、より広いかたちで次の世代へつないでいきたいと考えています。
現在、埼玉・厚木・名古屋の3拠点で家電・家具・雑貨などを中心に取扱い、特に家電分野で大きなシェアを持っています。厚木会場では毎週火曜日に開催されるオークションが定着し、全国からバイヤーが参加。出品から数十秒で落札が決まるケースも珍しくありません。

(オンライン市場は活発な取引がされており、数秒で落札されるものもあるほど)
出品者の負担を極限まで減らしたシステム
アシストのもう一つの特徴は、出品の手間を最小化した仕組みです。
出品者は商品を会場に持ち込むだけで、スタッフが撮影・出品登録までを一貫して行います。
商品は自動で出品番号順に競りにかけられ、リアルタイムで中継を確認することも可能です。
購入希望者は事前下見や自動入札も行えるため、現地参加せずとも安心して取引できます。
こうした運営の仕組み化により、古物商の許可を持つ事業者・個人問わず、現地へ足を運ばなくても競りに参加できる環境が整いました。
また、出品手数料は1件あたり一律1,000円という明快な料金体系を採用。
金額にかかわらず公平なルールで運営することで、信頼性の高い市場を実現しています。
DXで全国をつなぐ。二次流通の新たな基盤へ
アシストは、地域ごとのオークション会場をDXと物流でつなぎ、全国の二次流通を支える新たなインフラ構築を進めています。
今後は全国主要都市への拠点拡大を進め、企業の下取り支援や循環型物流ネットワークの整備を通じて、「使えるモノを次につなぐ」社会をつくります。
西川心二氏が語る、リユースの本質
リユースの本質は「価値をつなぐこと」。これは、私たちが事業を通じて一貫して大切にしている考え方です。
新品を製造するには原材料やエネルギーが必要です。
一方で、リユースは“もう一度使う”という選択肢を設け、モノの寿命を延ばします。
それは、単にエコというより、“自然なこと”だと私は思っています。
たとえば家具をリユースすれば、新たに作るための資源を使わずに済む。
作り続けるよりも、今あるものを大切に使うほうが健全だと思うんです。
もちろん、新しいものを作る産業も必要です。
しかし、すでにある価値を無駄にせず循環させることは、次の時代における持続可能な社会の前提だと考えています。
「価値をつなぐ」二つの意味
リユースには二つの価値があります。
ひとつは感情的な価値。成人式でもらった時計のように、持ち主にとって代えがたい思い出のある品。
もうひとつは市場価値。客観的に評価できる再販価値を持つモノです。
アシストが取り組むのは後者を中心とした仕組みづくり。
特に「大きくて重いけれど、誰もが使う」家電や家具などの生活必需品を扱う領域に注力しています。
この分野は全国で統一的な仕組みがまだ確立されておらず、私たちはそこに挑戦しています。
リユース文化を“当たり前”にする
私たちが目指しているのは、単なるオークションの運営ではありません。
企業の下取り支援や二次流通の仕組みを通じて、リユースを社会の標準にすることです。
「もったいない」という言葉は日本が誇る文化。
この価値観を次の世代に残すことが、アシストの使命だと考えています。
株式会社アシスト
本社所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜1-3-10 新横浜IOビル6F
TEL: 045-620-2393
公式サイト:https://assist001.jp/
バッタヤライブオークション:https://asla.jp/





