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もの・こと  |    2023.10.03

「何度でも」「いつの時代も」行きたい!みんなが楽しめる平川動物公園

幼少期の家族写真を見返すと、動物園で撮った写真が多く残っていることに気づく。週末に両親に連れて行ってもらったり、遠足や社会科見学などの学校行事で行ったりした思い出の動物園。私にとってのそれは、平川動物公園(鹿児島市平川町)だ。

そんな思い出の地に、我が子を連れて久しぶりに行くと、そこは大人になった今も楽しめる空間だった。

メインゲートをくぐるとそこは異国を感じさせる雰囲気

メインゲート(写真協力:鹿児島市)

「ひらかわ」「ZOO」と書かれ、虹をイメージしたカラフルなメインゲートが平川動物公園のシンボル。

2009年から大規模なリニューアルが進められてきたが、ここは私の幼少期から変わらない景色だ。

アフリカの草原ゾーン(写真協力:鹿児島市)

ゲートをくぐり、まず視界に広がるのが「アフリカの草原ゾーン」。このゾーンにはシマウマ、キリン、シロサイ、ダチョウ、フラミンゴが共存している。

背景には桜島と錦江湾が広がっており、馴染みのある鹿児島らしい景色と異国感漂う雰囲気が絶妙。まるで絵に描いたような光景。

このゾーンの向かいには足湯コーナーがあり、景色を眺めながら足湯に浸かるのは快適だ。

全国的にも珍しいホワイトタイガーに迫力を感じて

ホワイトタイガー(写真協力:鹿児島市)

「野生のイヌ・ネコゾーン」まで辿り着くと、ホワイトタイガーに出会える。ホワイトタイガーを飼育している動物園は全国的にも珍しいようで、貴重な動物だ。

そんなホワイトタイガーを平川動物公園の公式ホームページからライブカメラで楽しむこともできる。「実際に訪れた際には、岩場に隠れて見えなかった」「もっと近くで見てみたい」などといった方にはこういった方法で観覧することもおすすめ。

コアラ館でたくさんのコアラたちに癒される

平川動物公園の目玉の動物として外せないのがコアラ。私たちが鹿児島でコアラを観覧できるのには、市民たちの多大な尽力があったようだ。こんな歴史がある。

1975年5月に「コアラを鹿児島に連れてくる会」が発足し、コアラを誘致する活動が始まった。

それから5年後の1980年9月に、オーストラリア政府のコアラ輸出禁止解除を受け、当時の鹿児島市長はオーストラリア大使館にコアラの輸出を要請。

コアラ館に飼育されているコアラ(写真協力:鹿児島市)

庁内に「鹿児島市コアラ誘致推進会議」を設置し、クイーンズランド州政府との協議を経て、1984年10月25日にオーストラリアからオスのコアラ2頭が来園した。園内にはコアラ館があり、今ではそこにたくさんのコアラが飼育されている。

この初来日した日を記念して、10月25日を「コアラの日」としているらしい。その記念日にちなんで、平川動物公園では今年10月21日(土)と22日(日)の2日間、ユーカリ畑やエサの栽培場所、コアラ館のバックヤード、ユーカリ保管用冷蔵庫、寝室棟を見学できるイベントが開催されるようだ。

入園者であれば誰でも参加可能で、参加費は無料。

コアラソフト(写真協力:鹿児島市)

ちなみに、園内の売店で販売されている「コアラソフト」は、ここの名物だ。

国の天然記念物・アマミノクロウサギが常設展示

鹿児島県の離島・奄美大島と徳之島にしか生息しない希少動物であり、絶滅危惧種である「アマミノクロウサギ」が、は虫類・夜行性動物館内に展示されていた。

ここで飼育されているアマミノクロウサギはメスのテツコちゃん。

この子は交通事故に遭い、野生復帰が困難なことから保護され、平川動物公園に引き取られたらしい。アマミノクロウサギは希少動物であるがゆえ、島でも滅多に見かけることがないようだ。

バリアフリー、子連れ目線で設計された動線が魅力的

敷地内は車椅子やベビーカー連れの利用者でも気軽に楽しめるようにスロープになっている。

また、各所にバリアフリー対応のトイレ、おむつ交換台やベビーシートが備え付けられているので、とてもありがたかった。 貸出用の車椅子やベビーカーもあり、誰もが安心・快適に過ごせる。

併設された遊園地で満喫度がさらにアップ

遊園地内の観覧車(写真協力:鹿児島市)
遊園地内のチェーンタワー(写真協力:鹿児島市)

園内には遊園地が併設されている。メリーゴーランド、観覧車、ゴーカート、チェーンタワー、飛行塔、ミラーハウスといった遊具がある。どの遊具も1回100円で楽しめる。

いかがだっただろうか。平川動物公園には132種、1002点の多種多様な珍しい動物が飼育されており、動物とのふれあいに限らない楽しみ方が充実している。鹿児島に生息する貴重な動物たちもたくさんいる。

なお、11月5日(日)まで「秋の平川動物公園まつり」を開催中。レッサーパンダやサイの生態・現状について飼育員から解説があったり、普段はなかなか見ることのできない動物たちのエサを保管する場所や食事の様子を見学できたりと充実したイベント内容が用意されている。

ぜひこの機会に、小さなお子様連れの家族だけでなく、幅広い世代が過ごせる平川動物公園に一度訪れてみては。

公園の情報

アフリカの草原ゾーン(写真協力:鹿児島市)

所在地:鹿児島県鹿児島市平川町5669-1
電話番号:099-261-2326
開園時間:9:00〜17:00(※入園は16:30まで)
休園日:12月29日〜1月1日
入園料:一般(高校生以上)500円/小・中学生 100円/幼児 無料
※20名以上の団体割引、年間パスポートあり
※その他詳細につきましては、こちらをご確認ください。

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この記事を書いた人

きゃんまり

鹿児島出身、関東在住。広告代理店に勤務し、ライターとしても活動中。取材ありの記事執筆やイベントレポートの作成が得意。一歩鹿児島を出ると、「鹿児島の本当の魅力が知られていない」「鹿児島と無縁の人が多い」と痛感しています。大好きなふるさと鹿児島を一人でも多くの人に知ってもらい、ファンになってもらうために、鹿児島のモノ・コト・ヒトに関する情報をお届けします。

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