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もの・こと  |    2023.05.23

鹿児島県最南端の枕崎市に誕生した謎の複合施設「山猫瓶詰研究所」

鹿児島の名所と聞いて何が浮かぶだろうか?

今も噴煙を上げ、灰を降らせている活火山・桜島。
波打ち際で、砂の重みと温かさに心身が癒される砂浴・砂むし温泉の指宿(いぶすき)。
天孫降臨の神話が伝わる神秘的な霧島。
日本で初めて世界自然遺産に登録された屋久島。

代表的な名所が点在する鹿児島だが、今回は定番のエリアではなく、ディープなまちの新名所を紹介したい。


日本一のかつお節の生産地・枕崎市

鹿児島県本土最南端に位置する枕崎(まくらざき)市をご存知だろうか?

鰹節工場(写真協力:鹿児島県南薩地域振興局)
かつおの水揚げ(写真協力:鹿児島県南薩地域振興局)

ここは人口約2万人の、漁業のまちと言われている。日本一のかつお節の生産地だ。枕崎市内に入る途端、まち全体がかつお節の香りに包まれる。

2013年に完成した枕崎駅舎は全国で唯一、建設資金の大半を市民などからの寄付金で建てられ、日本一のかつお節の生産地を実感させるかつおのモニュメントも愛らしい。

本土最南端の始発・終着駅の枕崎駅舎(写真協力:鹿児島県南薩地域振興局)
かつおのモニュメント(写真協力:鹿児島県南薩地域振興局)


2022年夏に誕生した謎の複合施設「山猫瓶詰研究所」

そんなまちに2022年夏、謎の複合施設が誕生した。それが「山猫瓶詰研究所」。

100年以上前、郵便局として建てられたものの、老朽化に伴い、1981年に閉局して以降、約30年余り空き家の状態が続いていたこの建物に新たな命が吹き込まれた。

宮澤賢治著「注文の多い料理店」のミステリアスさが漂う空間。ここは”おから”と”米粉”でヘルシーに仕上げ、地元の特徴ある食材を使用したマフィンが人気のカフェ、地元の素材を使用した季節のピクルスやチャイシロップなどの瓶詰商品や山猫瓶詰研究所オリジナルの雑貨が並ぶショップ、そして奥には1日1組限定の宿泊スペースが併設されている。

私自身、まだ足を運んだことがないのだが、地元の友人や仕事仲間から「なんとも不思議な空間だった」「鹿児島市からでも車で2時間以上かかるが、一度は行ってほしいおすすめのスポット」「看板メニューのマフィンがやはり美味しかった」などと聞くので、間違いなく行ってみて損はないだろう。

90秒間にコンセプトやストーリーがぎゅっと詰まったスペシャルムービー

「空き家状態の古民家を壊すのではなく、リノベーションして残そう」という運営者の思いやこの建物に込められたコンセプトやストーリーがとても好きだ。この好感度をより高めてくれるのが公式ホームページに掲載されたスペシャルムービーだ。

映像制作団体・Studio Koma_gori(スタジオ コマゴリ)によって制作されたアニメーション映像が洒落ていて、観ていて「行ってみたい」「この不思議な感覚を現地で味わいたい」という気持ちにさせてくれる。


九州の最南端・鹿児島県。
さらに、鹿児島県本土最南端・枕崎市。

枕崎市街地から車で約15分の場所に位置するアクセスの不便さは否めないが、初めて鹿児島にくる人や何度も鹿児島を訪れたことのある人、鹿児島に住んでいる人にもぜひ足を運んでいただきたい。私も2023年のうちに訪れたいと思っている。

施設の情報

住所:鹿児島県枕崎市金山町722
定休日:毎週月曜・火曜
営業時間:カフェ・ショップ 11:00〜17:00
宿泊時間:チェックイン 16:00〜19:00 チェックアウト 〜10:00
駐車場:あり(無料/9台)
公式HP:https://yamanekobin.jp/


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この記事を書いた人

きゃんまり

鹿児島出身、関東在住。広告代理店に勤務し、ライターとしても活動中。取材ありの記事執筆やイベントレポートの作成が得意。一歩鹿児島を出ると、「鹿児島の本当の魅力が知られていない」「鹿児島と無縁の人が多い」と痛感しています。大好きなふるさと鹿児島を一人でも多くの人に知ってもらい、ファンになってもらうために、鹿児島のモノ・コト・ヒトに関する情報をお届けします。

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