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もの・こと  |    2025.03.26

東大阪発、町工場で学ぶ本格モノづくり教室「リトルマイスター」|大阪府東大阪市

リトルマイスター(MACHICOCO)―先生と生徒集合写真

モノづくりのまち東大阪市の川俣では、町工場と同じ設備を使って学べる本格的なモノづくり教室「リトルマイスター」が開講されています。運営するのは、製造業のプロジェクトマネジメントを強みとする株式会社MACHICOCO。

次世代に製造業の魅力を伝え、未来の技術者を育てる「リトルマイスター」への想いと、その取り組みをご紹介します。

次世代の技術者を育むマチココの事業

リトルマイスター(MACHICOCO)―株式会社MACHICOCO外観

株式会社MACHICOCO(以下、MACHICOCO)は、発想力と技術を融合し、モノづくりを総合的にサポートする企業です。ODMやOEMを通じて、「作れる企業がない」といった悩みを解決し、「必ず形にする」をモットーにしています。

そんなMACHICOCOがとくに力を入れているのが、製造業を支える次世代の人材育成です。

その一環が、子ども向けのモノづくりの習い事「リトルマイスター」
町工場の技術者による指導のもと、町工場と同じ設備を使ってモノづくりができるという、かなり本格的な内容です。

未来の職人を育てる教室「リトルマイスター」

リトルマイスター(MACHICOCO)―MACHICOCOの設備

「小さな職人」を意味するリトルマイスターは、子どもたちが自由な発想でモノづくりに挑戦し、将来の選択肢を広げるための環境です。機械や工具を扱う技術だけでなく、発想力や思考力、コミュニケーション能力が養われます。
この教室の開講には、どのような想いが込められているのでしょうか。

MACHICOCO代表取締役の戸屋加代さんは、製造業に17年間従事した後、MACHICOCOを設立。その間に3人のお子さんを育ててきました。子育てをする中で、学校の図画工作や技術家庭の授業時間が大幅に減少している現状を実感したといいます。

リトルマイスター(MACHICOCO)―教室の様子。生徒に説明をするマチコ先生。

「技術の授業が減り、危険だからと実習も制限され、子どもたちが『物はつくられている』ということを意識しなくなっています。学校では決められたキットを組み立てるだけ。先生もモノづくりの経験が少なく、創意工夫の楽しさを伝えられません。親世代もモノづくりに馴染みがないので、知識や興味が受け継がれないんですね」

このままではモノづくりに夢を持つ子どもが減り、製造業の未来も危うい――ならば、自分たちで教えるしかない。そう考えた戸屋さんは、“本物のモノづくり体験” の場を作ろうと決意しました。

リトルマイスター(MACHICOCO)―教室の様子。生徒に説明をするイワケン先生。

リトルマイスターの先生を務めるのは、株式会社豊里金属工業の代表、岩水建二さん。
数々の技能資格を持ち、自らモノづくりを楽しみながら、その魅力を地域の学校や大学で伝え続けている現役職人です。子どもたちの『体験の貧困』を深刻に受け止め、MACHICOCOとの協力体制をとっています。

モノづくり教室に潜入

リトルマイスター(MACHICOCO)―体験会に来た子の作業の様子

この日は生徒さん3名に加え、体験に来られた方が1名参加しました。Instagramを見て教室に興味を持ったそうです。

「私たちって教えないんですよ。原理や理屈だけ説明して『じゃあ、やろか!』って。どういうモノを作りたいか、どうやって作るのか、全部自分たちで考えてもらいます」

リトルマイスター(MACHICOCO)―フックスタンドの『理屈』を説明
理屈の説明書
リトルマイスター(MACHICOCO)―木材に印を入れている様子
自分たちで作図した図面を見ながら、木材に印をつけていきます。

リトルマイスターでは鉛筆を使用します。
ただし、鉛筆削りはありません。では、芯がすり減ったらどうするのか?

答えは、

リトルマイスター(MACHICOCO)―カッターナイフで鉛筆を削る

『カッターナイフで削る』です。
さすが、手慣れていますね!

リトルマイスター(MACHICOCO)―次々と鉄筋を切っていく様子

こちらは小型切断機での作業です。
30mmの鉄筋が12本必要ですが、なかなか長さが合いません。6回目にしてようやく上手く切れたようです。ここで「今なんで成功したか、自分で分かった?」と、先生からフィードバックがありました。つまずいたところから学び、この後もどんどん鉄筋を切っていきます。

「綺麗な成果物は特に求めていません」という戸屋さん。なぜ上手くいかないのか、何がダメだったのかを考えるプロセスを大事にしているそうです

リトルマイスター(MACHICOCO)―協力して鉄筋をセットする
協力しながら鉄筋をセットします
リトルマイスター(MACHICOCO)―教室の様子

この教室に通うのは、普段からモノづくりが大好きな子たちばかりです。しかし、家庭での工作となると簡単な材料と道具しかありません。リトルマイスターなら本格的なことに挑戦できるとあって、教室の存在を知るや「行ってみたい!」と、皆さん意欲的だったようです。

リトルマイスター(MACHICOCO)―教室の様子
リトルマイスター(MACHICOCO)―生徒さんが切った鉄筋

「今、何時?あと10分しかない!」
「あと5分やでー。最後は掃除しなあかん」

というわけで、この日はタイムアップ。
作業は次回へと持ち越しになったのでした。

リトルマイスター(MACHICOCO)―箒とちりとりで掃除
掃除はもちろん、箒とチリトリで。

リトルマイスターの、その先

リトルマイスター(MACHICOCO)―教室の様子

MACHICOCOの人材育成事業はリトルマイスターだけではありません。
もうひとつが、「Kenji Bridge College(ケンジ・ブリッジ・カレッジ)」。企業が抱える「人材や技能が育たない」という課題に対し、現役職人が技術を指導する取り組みです。新人研修でモノづくり業界への理解を深めたり、特定分野のスキルを底上げしたりと、基礎技術の伝承を目的としています。

現在は第1フェーズですが、戸屋さんは「リトルマイスターの子どもたちが『もっと学びたい』と思ったら、次のステップとしてケンジ・ブリッジで学んでほしい」と話します。
将来的には、リトルマイスターからKenji Bridge Collegeを経て製造業へ人材を送り出す、という構想を考えているのだそうです。

おわりに

リトルマイスター(MACHICOCO)―マチコとイワケン

体験することから学ぶリトルマイスターは、技術とともに「作る楽しさ」を体感できる貴重な場。この教室での豊かな経験は、子どもたちの将来の選択肢を広げるきっかけとなるはずです。
MACHICOCOの取り組みが全国へ広がって次世代の技術者を生み出し、日本の製造業を支える力となることに期待が高まります。

リトルマイスターは、無料体験会を随時実施中。
本格的な設備が揃う町工場で、とことんモノづくりに挑戦したい!という方は、ぜひ一度参加してみてくださいね。

リトルマイスター

実習日:第1・3 火曜日
時間:18:00 – 20:00
対象:小学校4年生以上(年齢上限なし、大人も可)
HP:https://littlemeister.machicoco.co.jp/

株式会社MACHICOCO

所在地:大阪府東大阪市川俣本町11-10
TEL :06-6720-8735
FAX :06-6720-8736
HP:https://www.machicoco.co.jp/
Instagram:@machicoco72

株式会社 豊里金属工業

所在地:大阪府大阪市東淀川区豊里4丁目16-24
TEL :06-6328-9122
FAX :06-6320-1315
HP:https://toyosatokinzoku.com/

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この記事を書いた人

九重 十彩

生まれも育ちも東大阪市。カフェ巡りから一人飲みまで、美味しいものと共に在りたいWebライター。 実は調理師免許を持ってるけど、ほぼほぼ持ってるだけ。 大阪の中核市としての一面と、生駒山系の自然、振り幅の広~い「モノづくりのまち東大阪」の魅力を発信していきます。

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