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人  |    2025.01.04

事情聴取から始まった英語への興味|英会話とロミロミを提供する「EMU」のヨウコさんの教育哲学Vol.2

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事情聴取から始まった英語への興味|英会話とロミロミを提供する「EMU」のヨウコさんの教育哲学Vol.1

——英語が喋りたくてオーストラリアに行ってから、英会話教室を始めるまでの経緯を教えてください。

「私、さっきも言った通り、大学に入学した当初は英語にまったく自信が持てませんでした。英語はわりかしできると思っていて、大手英会話教室でも勉強したのにもかかわらず、結構話されていることがわからなくて。結局オーストラリアに行って大学に入ってからも、授業にはついていけなかったんですよ。で、ある日、教授に『先生、せっかく教えてもらっているのに、私は全然わかっていません。どうしたらいいですか?』って話しました。クラスメイトのディスカッションの時も『ああ、君は全然この話題に興味がないんだね、やる気がないんだね』って言われたりして、ボロボロ泣きながら教授に相談したんです」

「すると、パトリシア・マッカン教授は慰めるわけでもなく『あなたは自分が設定しているライン(基準)に、自分の頑張りや理解が足りてないと思っているのね』って言ったんですよ。『だから、別に何もできていないわけじゃない。できている部分もあるのに、できていないと思っているっていうのは、自分がここまで“できたい”と思っているものがあるから、そこに達してないって自分で思っているのね』って。それを聞いて、もう今でもちょっとうるっとしちゃうんですけど、バーって泣いて…」

——関係のない僕が聞いても、非常に印象深い言葉ですね。

「今でも私の教育哲学は、パトリシア・マッカンの教えがもとになっています。彼女がいつも、教室で言っていた『私はこの授業をして、全く同じ授業を生徒は聞くけれど、理解するもの、得るものは一人ひとり違うと思っているし、それでいいと思っている』という言葉で、ものすごく人生観が変わりました」

今でも教育者としてのロールモデルだというパトリシア・マッカン教授の言葉は、当時のヨウコさんをどん底からすくいあげてくれたそうだ。途中でつっかえていた”劣等感”という名の土砂が取り除かれ、ヨウコさんは涙を流す。その水が枯れた大地を潤すかのように次第にヨウコさんの心を豊かにし、やがて“学びの花”が咲く。その花が花粉を運び、ヨウコさんの受講生の心にまた別の花を咲かせる。

——パトリシア・マッカン教授の言葉が英会話教室を始めたきっかけにもなったのですね。

「英語ができないって思ってる人も、自分と同じように勝手に思い込んでるだけじゃん!って思いました。自分がこうなりたいと思ってることがきっとあって、でも自分より上の人を見て、その人よりはできてないと思って卑下しちゃう。だけど何かを知っていらっしゃる時点で、何かは喋れるから、私からすると『できてますよ!』みたいな。そういう風に、自分ができないと思って困っている人たちの気持ちを解放してあげて、学びを与えて、私が得たように自分が今持っているものがすごく価値があるものなんだということを知ってほしいところからスタートしたのが、英会話教室です」

昔の自分がそうであったように、英語ができなくて苦しんでいる人たちの心を解放したいと語るヨウコさん。ネガティブな感情にとことん向き合ってきたからこそ、生徒さんの“できない自分への劣等感や悔しさ”を理解し、そこからどのようにして喋れるようになるかを教えられる。

——ヨウコさんが行う英会話は、他とどう違っていますか?

「やっぱりできる人とか、優秀な人が教えてるケースっていっぱいあると思うんですけど、そこで挫折してしまう方も多くいらっしゃるんですよね。私はいまだにいろいろできる方ではないんですけど、でもやっぱり英語ができないところから、ある程度認めてもらえるところまでいったので、私なりに教えられる部分があるかなって思います」

ヨウコさんはオーストラリアに9年間滞在し、10校以上の小中学校でボランティアを実施。留学先の大学を卒業後、4年半にわたりビルクトリア州の中学・高校で外国語の教師を務めた。帰国後は日本の国立大学で国際関連の部署に勤務するなど「教育」と「英語」の両刀を磨き続けてきたプロである。

もはや丘の上にそそり立つ英雄の像のように光り輝くヨウコさんが、自分と同じく英語に微塵も自信が持てなかったと聞けば、誰もが目を剥くことだろう。しかし、だからこそヨウコさんの英会話は楽しいのだと感じる。できない自分からできる自分に変わる方法を知っているうえに、英語との向き合い方も個々に合わせて考えてくれるから楽しいのだと思う。

英会話の受講生「生沼さん」にインタビュー

支援センターでママ友として繋がった生沼さんは、自身の息子に英語を教えたいという理由でヨウコさんの英会話教室に通い始めたママさん。しかし、当初は英語が嫌いで「宿題はしません」と豪語するほど。そんな勉強嫌いの生沼さんが、今や「宿題は何やりますか!」と求めるほどになったそう。

——ヨウコさんの英会話は、楽しいですか?

「はい、楽しいです。習い事ってプレッシャーがあって苦手なのですが、ヨウコさんの英会話は全然圧を感じません。同じママ同士ということもあって、子供に合わせたスケジュールにも理解があるので助かります。私はできなさすぎて緊張することもあるのですが、ヨウコさんは『ここがいい!』『ここが素晴らしい!』って褒めてくれるので、リラックスして楽しめています」

——英会話を習ってみて、生活で変わったことはありますか?

「話してみようって勇気と話したいって意欲が湧いてきました。私、アウトレットで働いているのですが、海外のお客様がわりといらっしゃって、そこで英語で対応してみようって思えるようになりました。以前は他のスタッフに英語が喋れないか聞いて回ったり、誰かに対応を任せたりしてたのが、自分で対応しよう!って思えたことがいいなって思います」

ヨウコさんは、一人ひとりのレベルに合わせて個々のカリキュラムを作成。受講生が英会話を楽しめるよう、できることにフォーカスしながら着実に実力を引き上げてくれる。教育者ではあるものの、受講生の「できない」に絆創膏を貼ってあげて傷を癒しながら英語力を鍛えていくさまは、英会話の看護師と言っても過言ではない。

もし、英語を喋りたくても自信がなくて一歩を踏み出せないという方は「EMU」のヨウコさんに相談してみるのはいかがだろうか。

そして、ヨウコさんは癒しを届けるためのマッサージサービス「ロミロミ」も行っている。身体の疲れを癒やしたい方は、ぜひ受けてみてほしい。私も少しだけ体験させていただいたが、帰りのリュックが軽くなるほど肩のこりがとれた。

筆者の背中の硬さに驚愕するヨウコさん

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この記事を書いた人

みくと

映画と映画館をひたすら愛するフリーライターです。2000年に横浜で生まれ、現在は妻と娘と大和市に住んでいます。普段は映画レビューの寄稿やSEO記事の執筆、ホームページのライティングなどをしています。趣味は、次に観る映画を「何にしようか」と悩むことと、文章を書くことです。Mediallでは、地域の映画館や神奈川の魅力溢れるお店などをご紹介します。

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