愛媛県松山市の道後方面に鎮座するのが松山東照宮です。観光地のすぐそばにあり、まさに「心が落ち着く神社」の1つです。
観光名所が集まる市街地にありながら、境内に一歩足を踏み入れると、空気がすっと変わるのを感じられるでしょう。賑やかな旅の途中で、心を整える時間を持てる、貴重な存在です。
今回は、愛媛・松山観光で注目の松山東照宮について紹介します。
松山東照宮とは

松山東照宮の社殿は全国でも7社に限られる「権現造り」です。徳川氏の家紋(葵の御紋)である三つ葉葵を見ることができます。
権現造りとは、平安時代に始まり江戸時代に流行した建築様式です。本殿と拝殿を、幣殿でつなぐのが特徴です。この幣殿は「石の間」または「相の間」とも呼ばれます。
神様へのお供え物(幣帛)を捧げたり、祭儀(祭礼や神楽など)を行ったりする建物を幣殿と言います。
松山東照宮の歴史|徳川家康公・菅原道真公を祀る神社

松山東照宮は、江戸幕府初代将軍・徳川家康公と、菅原道真公を御祭神として祀る神社です。
家康公の没後、東照宮は遺徳を偲び、天下泰平の世を後世に伝えるために全国各地に創建されました。松山東照宮もその一社として、城下町・松山の守護と繁栄を願い建立されたと伝えられています。
明治43年12月には、東照宮と天満神社をあわせて祀り、社名を「松山神社」と定めました。
令和7年12月16日には「松山東照宮」へと変更されました。
創建当初から、松山藩および地域の人々の厚い崇敬を受け、家内安全や商売繁盛、国家安泰を祈る場として大切にされてきた神社です。

特に、徳川家康公が「忍耐と継続」によって天下を治めた人物とされることから、人生の基盤を整える神として信仰されてきました。
時代の移り変わりとともに社殿の修復や整備が行われ、戦前・戦後の社会変化を経ても、信仰は途切れることなく受け継がれてきました。
現在も、地域に根ざした神社として、初詣や節目の参拝、日々の感謝を伝える場として親しまれています。
松山東照宮は、華やかさよりも静かな品格を大切にしながら、徳川家康公の精神とともに、松山の歴史と人々の暮らしを見守り続けています。
ご祭神とご利益|人生の基盤を整える神徳

徳川家康公は、天下泰平の世を築いた人物として知られています。そのため松山東照宮では、以下のようなご利益が伝えられています。
・家内安全
・商売繁盛
・仕事運向上
・勝運・開運
・人生の安定と繁栄
観光の途中で立ち寄り、「旅の無事」や「これからの歩み」を祈願する参拝者も多く見られます。
境内は派手な装飾があるわけではありませんが、落ち着いた佇まいが印象的です。石段、社殿、周囲の木々が織りなす風景は、写真に収めるよりも、実際に立って感じてほしい空気感があります。観光地でありながら、混雑しにくいのも大きな魅力です。
松山東照宮の参拝方法

松山東照宮の参拝はとてもシンプルで、「二拝二拍手一拝」です。
「拝」とは深くお辞儀することを指し、手を打ち鳴らすことは「拍手」と言います。
手水舎でお清めした後は御神前へ進み、心静かにお参りするのがポイントです。
御神前ではお願いするよりも、今後の目標を宣言したり日々の感謝を伝えたりできると理想的でしょう。
正式な参拝スタイルも大切ですが、最も重要なのは感謝の気持ちを持って、穏やかな気持ちで参拝することかもしれません。
「特別な願いがないといけない」ということはありません。旅の途中で立ち寄り、静かにご参拝するだけでも心が軽くなるでしょう。
「余白」をつくる場所

松山城、道後温泉、城山公園など、松山には魅力的な観光地が数多くあります。
その合間に松山東照宮を訪れることで、旅に静かな余白が生まれます。
予定を詰め込みすぎず、心を整える時間を持つことで、松山という街の印象がより深く残るでしょう。
松山東照宮は、観光パンフレットの主役になるような派手さはありません。
しかし、旅の終わりに「そういえば、あの神社が良かった」と思い出される、不思議な存在感を持っています。静かな場所ほど、心に長く残るものです。
松山東照宮へのアクセス方法・基本情報

松山東照宮の住所やアクセス方法など、概要については以下の表にまとめました。
| 神社名 | 松山東照宮 |
| 住所 | 愛媛県松山市祝谷東町640 |
| 宮司名 | 正岡 一男 |
| 電話 | 089-931-4285 |
| 主祭神 | ・徳川家康公 ・菅原道真公 |
| 特殊神事 | 10月7日・秋季大祭 |
| 駐車場 | ・階段下:5台 ・社殿裏:10台 |
| アクセス方法 | ・JR松山駅より:車で約20分 ・道後温泉駅より:車で約10分、徒歩約15分 ・道後温泉本館より:車で約5分、徒歩約12分 |
松山東照宮には合計で15台分の駐車場が用意されています。
松山東照宮正面の駐車場が満車の場合でも、社殿裏に回ると駐車場があります。
道後温泉本館からは徒歩でもアクセスしやすいため、道後方面の観光をするときに訪れたいスポットの1つです。
松山東照宮│松山を訪れたらぜひ立ち寄ってほしい

松山東照宮は、観光・歴史・信仰が穏やかに交わる場所です。
短い時間でも、深呼吸するだけで旅の質が変わります。
松山観光の途中、ぜひ足を運び、静かな祈りの時間を体験してみてはいかがでしょうか。




