愛媛県松山市のご当地グルメとして知られる「三津浜焼き」。港町・三津浜で発展したこの料理は、地元の人々に長く親しまれてきたソウルフードです。そんな三津浜焼きを味わえるお店の一つが、松山市大可賀エリアにある「三津浜焼き しん堂」。
コーナン三津浜の敷地内に店を構え、屋台スタイルで三津浜焼きを提供しています。香ばしいソースの香りが漂う鉄板の前で焼き上げられる三津浜焼きは、食欲をそそる一品。
地元の人はもちろん、SNSでも話題になりつつある注目のお店です。今回は「三津浜焼き しん堂」の魅力について紹介します。
三津浜焼きとは?松山の港町で生まれたソウルフード

三津浜焼きは、松山市の三津浜地区で生まれたお好み焼きの一種です。広島風お好み焼きにも似たスタイルですが、独自の特徴があるのが三津浜焼きです。
生地を薄く焼き、その上にキャベツや麺、肉などの具材を重ねていくスタイルが特徴で、鉄板で焼き上げることで香ばしい味わいが生まれます。また、三津浜焼きは麺の種類にも特徴があります。
一般的なお好み焼きでは焼きそばを使うことが多いですが、三津浜焼きでは「そば」と「うどん」の両方が選べるお店も多く、好みに合わせて楽しめるのが魅力的です。
大正時代の「一銭洋食」がルーツとも言われ、港町の食文化として発展してきた三津浜焼きは、現在では松山を代表するご当地グルメの一つとして知られています。
屋台スタイルで楽しむ三津浜焼き「しん堂」

「三津浜焼き しん堂」は、テイクアウト専門店です。鉄板の上で焼かれる三津浜焼きは、ジュウジュウと音を立てながら香ばしい香りを漂わせます。出来たての一枚をその場で味わえるのが魅力です。
メニューはシンプルながら、三津浜焼きの王道メニューが揃っています。価格も600円前後と比較的リーズナブルで、気軽に楽しめます。
三津浜焼きは見た目以上にボリュームがあり、ランチや軽食としても満足感のある一品。一番人気は肉玉そばで、香ばしいソースの香りとキャベツの甘み、麺の食感が合わさり、つい箸が進む味わいです。
三津浜焼き「しん堂」の作り方のこだわり

三津浜焼き「しん堂」の魅力は、シンプルながらも計算された焼き方にあります。鉄板の上で重ねられる生地、キャベツ、麺、卵。それぞれの火の入り方が絶妙なバランスになるよう、工夫しているそうです。
「そばを一番下に置いて焼くので、少しカリッとした食感になるようにしています。卵も焦げないように、でも生にならない絶妙な焼き加減を意識しています」
共同経営者であり、店頭で調理・接客もする高須賀芳典さん(以下、高須賀さん)は言います。

焼きの工程では、卵を落としてからおよそ20秒ほどで裏返すとか。この短い時間の中で、麺・生地・キャベツ・卵の熱の入り方を調整することで、三津浜焼きならではの食感が生まれます。
また、ソースの使い方にも特徴があると高須賀さん。
「三津浜焼きはソースをたっぷりかける店も多いんですが、うちはベースとして濃すぎないようにしています。ただ薄すぎない。そのバランスを大事にしています」
仕込みの段階で麺にもソースを絡めておくことで、全体の味に一体感が生まれるそうです。シンプルな料理だからこそ、細かな工程の積み重ねが味の決め手になっていると分かります。
素材へのこだわり|五明の卵と新鮮キャベツ

しん堂の三津浜焼きを語る上で欠かせないのが素材のこだわりです。特に特徴的なのが卵で、使用しているのは、松山市道後近くの五明地区で生産される「五明の卵」です。
「普通の卵は使っていません。黄身が濃くて味がしっかりしているので、三津浜焼きの味に深みが出るんです」と高須賀さん。
先代から受け継がれてきた秘伝のソースに加え、キャベツにも強いこだわりがあります。「提携しているところから、その日の新鮮なキャベツを取りに行って、その日に全部使い切ります。だからキャベツが甘いってよく言われます」。
ソースのコクとキャベツの甘さ、そして卵の濃厚さ。これらが合わさることで、長年地域に愛されてきた三津浜焼きの味が完成します。
SNSでも話題の「メイドスタイル屋台」

三津浜焼きしん堂の特徴の一つが、SNSでも話題になっているユニークなスタイルです。Instagramでは、メイド服を着たスタッフが接客する「メイドスタイル屋台」の様子が投稿されており、注目を集めています。
三津浜焼きという昔ながらのご当地グルメと、遊び心のあるスタイルを組み合わせたお店づくりは、SNSでも思わず写真を撮りたくなるような魅力があります。こうしたユニークな取り組みもあり、「三津浜焼きしん堂」は少しずつ話題を集めているお店です。
ネット上の口コミでも高評価

ネット上の口コミでも「三津浜焼き しん堂」は好評です。グルメサイトなどでは、次の声が見られます。
- ボリュームがあって満足感がある
- 店員さんの愛想が良い
- コーナン敷地内で駐車場が広い
- 安い
屋台スタイルという気軽さと、出来たての三津浜焼きを味わえる点が、多くの人に支持されている理由の一つと言えそうです。
地域の人に必要とされるお店

しん堂の三津浜焼きは人気のため、土日には行列ができることも。
「600円の三津浜焼きに、1時間待ってくれるお客さんもいるんです。それだけ食べたいと思ってくれるのはありがたいですね」。高須賀さんは、そう語ります。
工業地帯で働く人々や、家族の夕食として購入する地元の人々など、幅広い世代から愛されてきました。
地域の日常に寄り添う存在として、しん堂の三津浜焼きは親しまれていることが伝わってきます。
| 住所 | 〒791-8057 愛媛県松山市大可賀3丁目670-11(コーナン三津浜店前) |
| 営業時間 | ・営業時間:10時30分〜18時30分 ・ラストオーダー:18時15分 |
| 定休日 | 月曜日 |
| 電話 | 090-1487-3235 |
| 交通手段 | 【公共交通機関を利用の場合】 伊予鉄バス アイテムえひめ前バス停より3分 【車を利用の場合】 松山インターより30分 |
| SNS |
前編まとめ

三津浜焼き「しん堂」は、長年地域に愛されてきた味を守りながら、新しい挑戦も続けています。
素材へのこだわり、丁寧な焼き方、そしてお客様への感謝を大切にした接客。
それらすべてが、地元で支持され続ける理由なのだと感じられました。
一時、閉店危機がありましたが、地域の方から「辞めないでほしい」という声があったことで、今のしん堂があります。
後編では、高須賀さんの想いや、この店を守り続けようと決意した背景、しん堂のこれからの展望について詳しく紹介します。




