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アート  |    2025.12.17

【横浜・天王町】高架下がアートの街に!「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」アーティストガイドウォークに参加してきました(後編)

2025年11月15日に横浜•天王町周辺で開催された「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」のアーティストガイドウォーク。

相鉄線「天王町駅」から「星川駅」の高架下で展開された次世代アーティストの作品が楽しめるパブリックアートの展示会のなかのイベントのひとつです。

作者であるアーティストと対話できることもあり、人気のイベントです。

今回は「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」のアーティストガイドウォークの模様の後半を紹介します。

「星川駅」もアートスポットに

犬山さきさんの作品が展示されているゾーンを後に相鉄線「星川駅」に向かって歩きます。「天王町駅」から「星川駅」まで、歩ける距離感であることも初めて知りました。

前半のレポートはこちら。

前編はこちら

【横浜・天王町】高架下がアートの街に!「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」アーティストガイドウォークに参加してきました(前編)

「星川駅」の会場は2階のコンコース。こちらでは、「PILEA – collaborative studio -」(以下、PILE)の会員による年に1度の作品展示「試行錯誤展」を開催。

PILEとは:相鉄線「天王町駅」の高架下「星天qlay」内にあるクリエイター向けコワーキングスペース。

「試行錯誤展」のテーマは、「PILE」の会員の方の1年間の試行錯誤をアウトプットする企画展。写真やアートなどの作品で、それぞれの1年間の「試行錯誤」を表現しています。

この日の「星川駅」コンコースは相鉄線のイベントも重なり、多くのファミリーや鉄道ファンが集まっていて、すべての作品には近づけませんでしたが、柱に飾られたアートを楽しみます。

参加しているクリエイターは「PILE」の会員の方が中心ですが、横浜市立保土ケ谷小学校の子どもたちとの共同作品などもあり、「PILE」の活動が地域に密着していることがわかります。

「人の手のぬくもり」をリアルに感じる

相鉄線「星川駅」をあとにして、再び「天王町駅」方向へ戻ります。「アーティストガイドウォーク」がスタートして1時間を超えたあたりで、参加者とアーティストさんが話をしながら歩くなど、距離がちょっと近づいた様子も見られました。

続いて、やって来たのは「横浜ビジネスパーク(YBP)」。

「横浜ビジネスパーク」は相鉄線「天王町駅」から徒歩で約4分の場所にある、複合施設。オフィスが中心ですが、飲食店やジムなどもあります。単なるオフィスビル群ではなく、癒しのスポットや休憩スペースが多くある場所としても知られています。

(提供元:PILE

「横浜ビジネスパーク」内にある「ベリーニの丘」の回廊に展示されているのは、写真家の八花千ゐ代さんの作品。「人の手が持つぬくもり」をテーマに天王町や星川周辺に住んでいる人々の日常を撮影。

(提供元:PILE

人々の豊かな表情を切り抜いた写真に、八花千ゐ代さんの鋭い感性を感じずにいられません。この街に暮らすごく普通の人々の日常を撮影しているのですが、どの写真も味があり、被写体に対する愛情が感じられる作品です。

「横浜ビジネスパーク」で展開する参加型アート活動

「ベリーニの丘」をあとにして、次は「横浜ビジネスパーク」のビルのなかへ入っていきます。私自身横浜に長く住んでいますが、「横浜ビジネスパーク」に入るのは初めて。

オフィスビル群ですが、アートスポットなども多くあり、周辺にお住まいの方も出入り自由なエリアがあることに驚きました。

ビルのロビーに展示されているのは大きなクリスマス・ツリーと写真。こちらのクリスマス・ツリーは、昨年に続き「PILE」が中心となってディスプレイしたそう。


またクリスマス・ツリーを囲むように建っているモニュメントは「横浜ビジネスパーク」をモチーフにしたもの。このモニュメントには「横浜ビジネスパーク」をテーマにした写真がポストカードになったものが貼り付けられています。

「PILE」では、横浜ビジネスパークの入居企業に勤めるさまざまな方と共に仕事の後のアート活動「YBP CREATIVE ACTION」を立ち上げ、現在はスマホで気軽に参加できる写真サークルのような取り組みを続けています。その活動の年内の集大成として開催中なのが、「YBPの風景」をテーマに撮影された写真を集めるこの企画。

(提供元:PILE

YBPを様々な視点から撮影した写真を送ると、ポストカードとしてビル型のモニュメントに貼られていき、ビルに窓が生まれていくそうです。YBPで撮られた作品であれば誰でも参加することができます。


投稿URL:YBP Xmas2025 「YBPで見つけたあなたの風景」募集フォーム

12月24日までに300枚以上集めたいそうです。モニュメントは夜になると灯りが入り、窓のように見えるような素材を選んだそう。「横浜ビジネスパーク」で働く人々のそれぞれの人生やドラマがあることを表現した作品となる予定です。

ポストカードで「横浜ビジネスパーク」のビルの窓のイメージにしたいとのことです。

(提供元:PILE

日が暮れてから改めて行ってみたのですが、モニュメントの灯りがやわらかく、ポストカードが確かに窓のように見え、ロビー全体に温かい風景が広がっていました。

旅の終わりは「PILE」で

「横浜ビジネスパーク」をあとにして、「PILE」に戻ってきました。最後に代表の津田賀央さんの挨拶で「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」アーティストガイドウォークは終了しました。

「PILE」内でも、壁にSAKANAGIさん、犬山さきさん、八花千ゐ代さんの作品が展示され、グッズの販売もされています。普段の「PILE」は会員の方のみですが、「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」開催中のこの日は開放されていて、アートを見に来られる方がひっきりなしに入って来られます。

この日の参加記念にSAKANAGIさんから、作品で使用しなかったイラストのステッカーをプレゼントされるサプライズも。「アーティストガイドウォーク」に参加された方は集まって、楽しそうに選んでいました。

さらに、イベント終了後も参加者とアーティストさんが話し込んでいる姿を見掛けました。アーティストさんとの距離感が近いのもこのイベントの魅力のひとつと言えるでしょう。

2時間にわたり、相鉄線「天王町駅」から「星川駅」周辺のパブリックアートをめぐる「アーティストガイドウォーク」は盛況のうちに終了しました。

まとめ

2025年10月31日から11月30日まで開催された「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」。相鉄線「天王町駅」から「星川駅」の高架下、「横浜ビジネスパーク」などを中心に展開されたパブリックアートの展覧会です。

「保土ケ谷高架下ART LINE 2025」期間中の11月15日土曜日に開催された「アーティストガイドウォーク」は、作者であるアーティストと参加者が展示されているアートをいっしょに鑑賞しながら街を歩くイベントです。

アーティスト自ら語られる作品への思いに触れる、よい機会でした。今回作品を展示した4人のアーティスト(遠峯未来さん・SAKANAGIさん・犬山さきさん・八花千ゐ代さん)の今後の活躍が期待されます。

来年はどんな作品が展示されるのか。次回の開催も楽しみです! 

取材場所:PILE – A collaborative studio –
天王町駅、星川駅高架下、横浜ビジネスパーク(YBP)
住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134-9 星天qlayD-2
アクセス:相鉄線「天王町駅」から徒歩で約1分
営業時間: 24時間
スタッフ常駐時間 月-金 10時 ~18時
土日 10時 ~17時
定休日:祝日
ホームページ:https://pile.yokohama/
Instagram アカウント:@pile_yokohama

 ※休館日やイベントは変更となる場合がありますので、最新の情報は公式ホームページ、SNS等をご確認ください。

Google Maps:

https://mediall.jp/art/124439

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この記事を書いた人

chillco

【神奈川県公認Medallライター】神奈川県横浜市在住。生まれも育ちも横浜取材・インタビューを中心に活動するWebライター。旅・酒・食・音楽がテーマ。訪れた国は25か国を超える。お酒やグルメ、スィーツ、イベントなど地元・横浜の魅力を発信していきます!

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