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アート  |    2026.04.25

「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」で古代エジプト人の営みに迫る|大阪府大阪市

皆さんは「古代エジプト」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。巨大なピラミッドにスフィンクス、豪華な副葬品やミイラ…。これらの言葉は知っていても、そこに生きた人々の暮らしや文化、死生観をイメージできる人は多くないかもしれません。

現在あべのハルカス美術館で開催中の「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」では、ニューヨークのブルックリン博物館が誇る約150点もの収蔵品を通して、古代エジプト人の営みに迫っています。この記事では、実際に本展覧会を訪れた筆者が見どころをご紹介します。

会場は地上16階にある「あべのハルカス美術館」

あべのハルカス美術館はターミナル駅直結の高層ビル「あべのハルカス」の16階にあります。「あらゆるアートを、あらゆる人に」をコンセプトに、年間を通して様々な企画展が開催されている都市型美術館です。

美術館と同じフロアにある16階庭園からの眺め

あべのハルカス美術館へは、地下1階または2階の乗り口からシャトルエレベーターでアクセス可能。1階からは直行できないので注意しましょう。

地下1階のエレベーター乗り口

16階に着くと、さっそくフォトスポットを発見。ピラミッドやスフィンクスとともに、古代エジプト感満載の写真を撮ることができます。

筆者が訪問したのは開催初日の開場30分ほど前でしたが、すでに入場待ちの列ができていました。

こちらは11時台に撮影した入場口付近の様子。整理券が配布され、入場制限が行われていました。人気の高い展覧会のため、待ち時間も考慮して時間に余裕をもって行くのがおすすめです。

古代エジプト3000年の謎に迫る!各章の見どころを紹介

入場すると、入り口で音声ガイドを借りることができます。展示室内のキャプションだけでも十分楽しめますが、音声ガイドがあればさらに展示への理解を深められるのでおすすめです。

本展覧会は全3章で構成されており、1章のみ写真撮影禁止となっていました。

1st Stage 古代エジプト人の謎を解け!

1章は古代エジプト人の生活や文化にフォーカスを当てた展示となっています。

展示されている石像やレリーフ(石板などに彫刻をほどこしたもの)からは、当時の食生活や服飾、化粧の仕方、人気の職業なども読み取ることができます。ぜひ、現代人との思わぬ共通点や違いを楽しみながら鑑賞してみてください。

個人的に印象的だったのが、出産の神をかたどった護符や母子像のお守り。5000年前から人々が脈々と母と子の健康を祈ってきた歴史を感じました。

2nd Stage ファラオの実像を解明せよ!

古代エジプトでは、王は「神」に関連した名を持ち圧倒的な権力を持っていました。
2章では、12人の古代エジプトの王・ファラオにまつわる作品が展示されています。

王の頭部

王と民衆との関わりを示す展示もあり、ピラミッドの造成に携わった人々が意外と豪華な食事を提供されていたことや、給料の支払いを巡ってストライキを起こしたことを示す史料も。古代エジプトの人たちが少し身近に感じられますね。

奉納石碑。河江氏の解説も注目ポイント
神殿の復元模型

写真撮影可能な史料も多くありましたが、クフ王の名前が彫られた指輪などは肉眼でじっくりと鑑賞してみてほしい展示です。

ほかにも、エジプト考古学者で本展覧会の監修をされている河江肖剰(かわえゆきのり)氏が携わるピラミッドの3D計測調査の様子や、調査によって明らかになったピラミッド内部構造の映像展示もありました。

臨場感たっぷりの映像を見ていると、実際にエジプトのピラミッドを訪れたかと錯覚するほど。ぜひ現地でピラミッド調査の疑似体験をしてみてください。

Final Stage 死後の世界の門をたたけ!

最終章では、棺やミイラ、副葬品を通して古代エジプト人の死生観を垣間見ることができます。

副葬品には動物の像が多く見られます。これらの像の中には神をつかさどるものもあり、死者と神を結びつける重要な存在として副葬されたと考えられているそうです。

カバの像の足に注目
ビーズの襟飾りなどの装飾品
石棺のふた。近くで見ると文字が刻まれているのが分かる

ミイラやカルトナージュの実物もガラスケース越しに間近で見ることができます。実際に目にするとその存在感に圧倒されること間違いなし。人間のミイラに加え、猫のミイラなども展示されています。

本展覧会のポスターにも使われている神官ホルのカルトナージュとミイラ

ポップな雰囲気のアニメでミイラの作り方を紹介する展示もあり、古代エジプト人の死生観への理解がより深まりました。

ライティングや仕掛けにも注目!

本展覧会では、貴重な展示品の数々はもちろんのこと、展示の仕掛けも注目したいポイントの一つだと感じました。

テーマによって展示室の照明が違っていたり、床にライティングで模様が浮き出ていたりと展示室全体に楽しめる仕掛けが見られます。

所々にある「トリビア」解説は現代人の目線でも分かりやすく、楽しめました。

最終章の『ピラミッド・テキスト』を再現した音声展示は独特の響きがあり、会場内に厳かな雰囲気を漂わせていました。

おわりに

古代エジプトというと、遥か異国の遠い過去のことだというイメージがどこかにありましたが、本展で当時の人々の生活や文化、死生観などに触れ、我々も彼らと地続きの時を生きているのだと実感しました。

古代エジプトの人々を身近に感じることができる展覧会は2026年6月14日まで開催予定です。ぜひ、地上16階で古代エジプトの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

詳細情報

「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」公式ホームページ
あべのハルカス美術館公式ホームページ

  • 会期:2026年3月20日~6月14日
  • アクセス:近鉄「大阪阿部野橋駅」、JR・Osaka Metro「天王寺駅」、阪堺上町線「天王寺駅前駅」下車すぐ
  • 住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
  • 観覧料:一般2,300円、大高生1,800円、中小生500円
  • 開館時間:火~金10:00~20:00、月土日祝10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで

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この記事を書いた人

yama yuki

大阪府北摂生まれ、北摂育ちの子育て中ライター。 北摂地域を中心に、時には足をのばして京阪神エリアまで、子連れおでかけスポット、おいしいもの、知る人ぞ知る穴場などをご紹介します。 学芸員資格を生かして美術館・博物館の魅力も発信中。PR依頼もお気軽にご相談ください。

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