せっかく旅行に来たなら、観光客向けのお土産ではなく、地元の人が普段食べている「本当においしいもの」を買って帰りたい。
そんな方におすすめなのが、山梨県北杜市大泉町にあるローカルスーパー「ひまわり市場」です。

人口約5500人の小さな町にありながら、日本テレビ系列の「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」など、テレビや雑誌をはじめ、さまざまなメディアに紹介されている人気のスーパー。
買い物に来た人たちを楽しませる売り場のマイクパフォーマンス、新鮮な高原野菜をはじめとする地元食材の数々、さらにベテランソムリエが厳選した山梨県産ワインなどが魅力です。

地元民のみならず県外からもリピーターが絶えない「ひまわり市場」。その魅力とおすすめ商品を、実際の来店体験をもとに、山梨在住の主婦目線でご紹介します。
八ヶ岳のグルメが集う北杜市のローカルスーパー「ひまわり市場」
山梨県北杜市は、人口約4万5000人の涼しく、のどかな高原のまち。
豊かな自然環境と首都圏へのアクセスの良さから、都市部からの移住者が多いのが特徴です。
そのきれいな水や八ヶ岳のおいしい食材に惹かれ、都市部から拠点を移すレストランシェフやパティシエも多く、地元では、グルメな人が通う名店が多いまちとしても知られています。
そんな北杜市で、地元民や移住者のみならず、観光客も日本全国から訪れるのが「ひまわり市場」です。

インスタ映えするおしゃれな外観でもなく、決して規模も大きくありません。一見どこにでもある小さなローカルスーパーが、なぜそんなに人を惹きつけるのでしょうか?実際に来店し、地元に住む主婦の目線から見てみました。
ついつい笑ってしまう『歴史的メンチカツ』行列

「ハイ、今日はどちらからお越しですか?石川県!石川県からお越しのお客様がいらっしゃいます。本日は遠いところからありがとうございます!」
筆者が「ひまわり市場」を訪れたのは、3月初旬の日曜日、午後4時ごろでした。店に入った瞬間、聞こえてきたのはビゼーの歌劇『カルメン』の曲と、こんな威勢のよいアナウンスでした。『歴史的メンチカツ』が売り出されるのは、毎週土日の12時と夕方4時。ちょうど売り出し時間に居合わせたようでした。
まず限定50枚の整理券を手に入れる

「こちらは静岡県から。ありがとうございます。さて本日の『歴史的メンチカツ』の整理券、残り3枚でございます。お求めの方は急いで列の後方へお並びください…」
そんなアナウンスに慌てて整理券をもらい、列の最後に並ぶと、すでに40名ほどの人が並んでいました。
盛大な拍手で迎えるメンチカツの登場

「さあ『歴史的メンチカツ』の登場です!皆さま盛大な拍手でお迎えください!」
マイクのアナウンスを合図に、奥からメンチカツのワゴンが登場。店内のお客さんたちと盛大な拍手で迎えます。
店員さんもお客さんも、みんないい笑顔。筆者の後ろに並んでいた若いカップルも、「なんで私たち、メンチカツに拍手してるの!?」と爆笑しながら一緒に拍手していました。
まるでアイドルの握手会!?57秒で完売したメンチカツ

大漁旗を背にした満面の笑顔の店員さんたちから、次々とメンチカツが渡されていきます。
その様子は、まるでアイドルの握手会のよう。
筆者がメンチカツを受け取ると、まもなく「ありがとうございました!本日は57秒で完売いたしました!」というアナウンスが流れました。気づけばメンチカツはすべて売り切れです。
本当に、あっという間でした。
購入できるのは行列に並んだ人数分だけ

行列に並んで手に入れた『歴史的メンチカツ』。衣は薄めなのにしっかりとしたザクザク食感があり、中はまるでハンバーグのような弾力のある肉々しさです。
松阪牛70%と鹿児島県産黒豚30%で作られているそうで、噛みしめると松阪牛と黒豚のうま味が口の中に広がります。

筆者の子どもは、「今まで食べたメンチカツの中で一番おいしかった!」と言っていました。
『歴史的メンチカツ』は行列に並んだ人数分しか購入できません。メンチカツの行列に並ぶこと自体が十分面白い体験なので、家族分購入したい方はぜひ一家全員で並ぶことをおすすめします。
地元の人もうなる、こだわりの地場産品
ひまわり市場の魅力は、『歴史的メンチカツ』だけではありません。
地元の人の目から見ても思わずうなる、こだわり抜いた食材の品ぞろえも見どころです。
日本一の日照時間で育った有機野菜

ひまわり市場の野菜コーナーには、北杜市で育った旬の有機野菜が所狭しと並んでいます。
中には、生産者のこだわりや人柄をユーモアたっぷりに紹介するPOP(ポップ)もあります。

おすすめは、やはりレタスやキャベツ、ほうれん草などの高原野菜です。
日本一の日照時間ときれいな水、そして昼夜の寒暖差が大きい北杜市で育った高原野菜は、とても甘いのが特徴です。ドレッシングをかけずに、生でそのままおいしくいただけます。
米麹と麦麹の両方を使う甲州味噌

種類豊富な地元の味噌コーナーも見逃せません。
特に甲州味噌(こうしゅうみそ)は、仕込みの段階から米麹と麦麹の両方を使う、全国でも珍しい「調合みそ」です。
ここひまわり市場では、地元スーパーでもなかなか並ばない珍しい甲州味噌を購入できます。

コクがあるのにまろやかで甘みもある甲州味噌は、山梨の郷土料理「ほうとう」を作るのにぴったりです。もちろん、普通の味噌汁やほかの料理にもよく合います。
甘だれを使った山梨の郷土寿司「甲州ずし」
ひまわり市場の寿司コーナーには、「甲州ずし」も並んでいます。
海のない山梨県で寿司をおいしく食べる知恵として、江戸時代後期ごろから広まったのが、甘だれを使う「甲州ずし」です。
最近は山梨のスーパーや寿司店でも見かけることが少なくなったこの独特の食文化ですが、ひまわり市場では気軽に楽しむことができます。
老舗ワイナリー出身のワイン担当が厳選するワインコーナー

ひまわり市場のワイン売り場は、ワイン好きなら思わず目を見張るはず。
筆者も来店したときに、地元のワイン専門ショップに引けを取らないそのセレクションに驚きました。
さらに売り場には、山梨ワインのプロフェッショナルともいえる店員さんがいます。
筆者が売り場のオレンジワインを見ていると、優しげなミドル世代の男性店員さんに「なにかお探しですか?」と声をかけられました。

「オレンジワインってなんですか?」と聞いたところ、「昔からジョージアで作られていたんですが、最近世界でも流行り始めていて…」と、歴史や製法を丁寧に説明してくださいました。さらに売り場にある山梨県産オレンジワイン1本1本の味の特徴まで詳しく教えてくださいます。
後から知ったのですが、この店員さんは山梨県で100年以上の歴史を持つ老舗ワイナリーで長年勤務されていたというワインのプロ中のプロ。北杜市への移住をきっかけに、ひまわり市場でワイン担当として働いているそうです。

相談すれば、その日の気分や買った食材にぴったり合う山梨ワインを提案してくださるとのこと。コストパフォーマンスの高いワインからこだわりのオリジナルワインまで、ワイン好きなら思わず夢中になってしまうコーナーです。
思わず笑顔になる「ひまわり市場」でとっておきの山梨土産を見つけよう
ひまわり市場を実際に訪れて一番印象的だったのが、「お客さんも店員さんも、みんな笑顔で楽しそう」ということでした。

まるで学園祭のような雰囲気で、仕事を楽しんでいるのが伝わってくる店員さんたち。ユーモアの入ったこだわりの商品POPを読んだり、個性的な店内アナウンスを聞いたりしているうちに、自然と笑顔になっているお客さんたちの姿も印象的でした。
「ひまわり市場」のある山梨県北杜市大泉町は、八ヶ岳や清里、小淵沢といった人気の観光地にも近く、旅行の途中で立ち寄るのにもぴったりのロケーションです。
行くだけで思わず笑顔になる「ひまわり市場」で、あなただけのとっておきの山梨土産を見つけてみてはいかがでしょうか。
お店の情報
ひまわり市場
〒409-1502 山梨県北杜市大泉町谷戸2008
営業時間:9:30〜19:30
休業日:元旦ほか年12日休業
公式ホームページ:https://himawari-ichiba.com/event/
※営業時間・休業日について詳しくは公式Instagramをご確認ください。




