地域創生メディア  Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンがそこにある 応援の循環を作る 地域創生メディア

フード  |    2026.06.02

練馬区・中村橋の割烹『味三昧』|価格以上の感動がある、本格和食の名店を紹介

西武池袋線沿線に住んで2年。中村橋駅から徒歩3分の路地裏に、ずっと気になっていた日本料理店があったんですよ。

ネットで調べると「掘りごたつのカウンター席」「素材は最高、コスパは最強」なんて口コミが並んでいて。一人飲みが好きなわたしからすると、これは気になる…!

意を決して、ある春の夜にふらりと暖簾をくぐってきました。『日本料理 味三昧(あじざんまい)』、その初訪問レポートをお届けします。

引き戸の向こうに広がる、静かな贅沢

重厚な引き戸に手をかけると、中からスタッフが温かく出迎えてくれます。

案内されたのは、掘りごたつ式のカウンター席。足元にはさりげなく床暖房が効いていて、腰を下ろした瞬間にふっと力が抜けました。

聞けば、味三昧は全室完全個室。カウンターを含む全席が掘りごたつ仕様で、床暖房まで完備しているとのこと。一人客のわたしにもこの空間が用意されるのかと、嬉しい驚きでした。

初来店・一人利用にもちょうどいい、人気No.1の「雅」コース

今回オーダーしたのは、雅コース(4,400円)。さらに季節の味覚に惹かれて、春野菜3種の天ぷら(1,290円)も追加しました。

初訪問でお店の味を知りたいなら、名物のお刺身盛り合わせが含まれる「旬三昧」か「雅コース」を選ぶのが良さそうです。旬の刺身を肴に日本酒をちびちびやるのに、これ以上ない組み合わせだと思いました。

>> はじめてのお客様 – 味三昧

雅コース「旬のお刺身盛合せ」

お刺身盛り合わせは、本マグロの中トロ・赤身にイカ、そしてホタルイカとアジ。添えられた醤油も自家製だそうで、素材の味を邪魔しない穏やかな味わい。どれも衝撃でした。脂の乗り、身の締まり、わさび、生姜との相性…。ここで完全にスイッチが入ってしまい、日本酒が欲しくなりました。

店主のおすすめで「獺祭」の一号を注文。贅沢な一口に、思わず目を閉じました。…美味い、染みる〜〜〜。

アラカルト「春野菜の天ぷら」

春野菜の天ぷらもまた印象的でした。たらの芽・ふきのとう・山うどなど、食べた瞬間、口の中に広がる鮮烈な春の香り。衣は驚くほど薄く、素材の輪郭がそのまま伝わってきます。添えられた塩でいただくと、さらに春野菜のほろ苦さと甘みがすっと引き立つ。

 雅コース「にぎり寿司・自家製味噌汁」

締めはお寿司。コース全体を通して感動し続けてきた最後の最後に、大トロまで。これがもう、最高でした。口の中でとろける脂の甘みに、思わず「はぁ…」とため息が出ます。

そして自家製味噌のお味噌汁。日本酒を飲んで良い感じにポカポカしている体に、これがすーっと染みるんですよ。この一杯で、コースが美しく着地した感覚がありました。

 雅コース「水菓子」

最後は手作りのティラミス。甘さが控えめで、お酒を楽しんだ後の舌にすっと馴染みました。

これほど質の高い料理を、都心の銀座あたりと比べると驚くほどリーズナブルな価格で味わえます。これは実際に足を運んで、食べてみないとわからない感動ですね。

料理人の「心配り」が、隅々にまで行き届いている

雅コース「前菜三種」

お料理の提供時は、店主や料理人が一品ごとに丁寧に料理の説明をしてくれるんですよ。「こちらはわさび、こちらは生姜で」「塩でお召し上がりください」と、一番美味しい食べ方をさりげなく教えてくれる。これがありがたいんですよね。おまかせで身を委ねるだけで、素材の魅力を最大限に引き出した味わいに辿り着ける安心感があります。

そして会計を終えて店を出たときのこと。カウンターで「ごちそうさまでした」と挨拶し、レジで会計を済ませ、従業員の方に見送られて外に出たら…いつの間にか店主が先回りして待っていてくれたんです。えっ、いつの間に…!?

口コミにも「店主自ら挨拶に来て名刺を渡してくれる」「玄関先まで見送ってくれた」という声もあり、実際に体験してみて、この店が34年にわたって愛され続けている理由がよくわかりました。料理の腕だけではない。この距離感のおもてなしがあるからこそ、みんな何度も通いたくなるんだろうなぁ。

『京味』仕込みの技と、受け継ぐ次の世代

それにしても、なぜ中村橋の住宅街で、これほどの割烹料理に出会えるのか。

その答えは、店主・古谷さんの歩みにありました。「伝説の料理人」と称された西健一郎さん率いる、新橋の名店『京味』で7年間の修業。その後、千葉の日本料理店で3年間料理長を務め、1993年に27歳の若さで味三昧を開業しました。

「日本ならではの四季折々の美味しさを味わってほしい」と、店主自らの目で厳選した素材を使い、伝統的な懐石の手法にとらわれず、素材の持ち味をまっすぐに引き出す料理を追求しているそうです。

今回いただいたコースの一皿一皿に、まさにその想いが詰まっていたんだなぁと納得しました。

 雅コース「海老、そら豆かき揚」

カウンターの中で古谷さんとともに働いているのは、30代の息子さんです。大学卒業後に調理学校で学び直し、店に入って今年で7年目。将来的に店を継ぐことも見据えて、父の背中を見ながら腕を磨いています。

さらに店内を見渡すと、20代の若い料理人たちがきびきびと動いている。新卒で採用された方たちが多く、この春からも新たに2名が加わったそうです。ベテランから若手へ、技と志が受け継がれていくこの店の未来が楽しみでなりません。練馬区の住民として、これからも応援していきたいお店です。

これからの季節が楽しみになる、そんな一軒

一人でふらっと飲みに行くのが好きなわたしにとって、味三昧のカウンターは最高の居場所でした。掘りごたつの心地よさ、目の前で仕上がっていく料理、そして肩肘張らずにいられる空気。

毎月メニューが替わると聞いて、もう次の訪問が楽しみでなりません。次はどんなお刺身が出てくるんだろう、天ぷらの旬の素材は何だろう……?!

西武線沿線沿いや練馬区にお住まいの方、ぜひ一度足を運んでみてください!

味三昧 日本料理・京懐石

営業時間:ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00)
     ディナー 17:00~23:00(L.O.22:00)

定休日:月曜日(祭日の場合は営業、翌日代休)、第3火曜日、お正月、夏季休暇有り

アクセス:西武池袋線「中村橋駅」から徒歩3分

公式サイト:https://ajizanmai.jp/

Instagram:@ajizanmai.nihonryouri

記事をシェアする

この記事を書いた人

大崎アイ

和歌山県那智勝浦町出身、東京在住。フリーランス。 地元の人が「ここはなにもない」と言う土地にこそ、その町ならではの個性や面白さがあると思っています。一人旅や短期滞在型のお手伝いを通して各地を訪れながら、景色や観光スポットだけでなく、そこで生きる人や個人商店、ローカルプロダクトの背景にある想いに目を向けています。

関連記事