1万株のあじさいが花を咲かせる「南沢あじさい山」。
東京都あきる野市、JR線武蔵五日市駅から少し離れたところにあるそこは、毎年たくさんのあじさいが花を咲かせ海外からの観光客も多い人気スポットです。
都内からも好アクセスな南沢あじさい山には、咲き誇る花の他に心が温まる素敵なストーリーがありました。
そんな南沢あじさい山について、実際にあじさいを見に訪れた感想も交えて紹介します。
南沢あじさい山の物語
南沢あじさい山では、入山してすぐに色とりどりのあじさいが出迎えてくれます。
山全体で1万株にもなるといわれるあじさい達を植えたのは、なんとたったひとりの男性。
地元では「ちゅういっちゃん」と呼ばれて親しまれている南澤忠一さんという方が、1株1株丹精込めて植え、約50年間をかけてあじさい山を作り上げ、手入れを続けてこられたのです。
南沢あじさい山はもともと南澤さんが所有されている山で、亡くなったご両親のお墓へ続く道をお花で彩りたいという気持ちで苗を植え始めたのが「あじさい山」ができるきっかけだったのだとか。
最初は20本ほどの苗から始めたあじさいを毎年少しずつ増やしていき、今の立派なあじさい山が完成するに至ったそうです。南澤さんはあじさいが溢れるようになった今でもこつこつと手入れ作業を行い、美しいあじさい山作りを続けられています。
南沢あじさい山の施設情報
あじさいの季節は6月中旬〜7月上旬。
一番人気はもちろんこの時期なのですが、自然豊かな山の中では他の季節にもさまざまな顔を見せてくれるのだそう。季節ごとのイベントもあるそうなので、気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね。
交通アクセス
2023年度より自動車での入山は禁止となりました。
車で向かう場合は、武蔵五日市駅近くのコインパーキングに駐車し、そこからはシャトルバスかタクシーでの移動が便利です。
最寄駅
JR五日市線 武蔵五日市駅 徒歩40分
武蔵五日市駅からは徒歩でも移動できるとホームページに書かれていましたが、坂の多い道で距離もそこそこあるのでタクシーかシャトルバスでの移動が便利かなと思いました。
タクシーでの移動
行きはシャトルバスの列が混んでいたのでタクシーを利用しましたが、武蔵五日市駅前からあじさい山まで片道15分くらい。料金は1500円ほどでした。運転手さんも慣れているのか、「あじさい山までお願いします」と言えばスムーズにつきましたよ!
帰りの配車もお願いしようかと思ったのですが、「この辺り圏外なので電話で呼ぶの難しいかもしれないです…」と言われてしまい、確認すると確かに圏外…。
幸い帰りのシャトルバスは時間ごとに予約制だったので、帰りはバスを利用することにしました。
シャトルバスでの移動
あじさいのシーズンは武蔵五日市駅・南沢あじさい山間を1時間に各2本ほどの頻度でシャトルバスが運行しています。帰りのバスは入山受付で予約ができたのでお願いしました。
マイクロバスのような25人乗りのバスで、片道ひとり300円で乗車できました。
入山料金
あじさい開花シーズンは大人600円、子供400円の入山料がかかります。
受付で入山料金を支払うとパンフレットと目印の赤い紐を渡され、紐を見える位置につけておくことで入山パスポートの代わりになります。
絶景のあじさいを満喫してきました
南沢あじさい山は観光向けの公園というよりしっかり山!なので、アウトドア向けの格好に歩きやすい靴で行くのがおすすめです。
登山道とつながっているところもあるらしく、登山途中らしき格好の人もちらほら見かけました。
山に一歩足を踏み入れると、あちらもこちらもあじさいでいっぱい!
色はブルー系のものが多く感じましたが、白やピンク、紫と株ごとに色が違って見るだけでわくわくしてしまいました。
普段運動不足なこともあり、入山直後からへろへろに疲れてしまいましたが、道の両脇に咲くあじさいが涼やかで頑張って歩けました。
山の中腹あたりにはちょっと休憩できるあずまやがあります。
ただ、受付近くに自動販売機が1台あるくらいで他に飲食物が買えるところはないので、飲み物などは持参するのがおすすめです。
自分の足で山道を登って、山の風景やあじさいを楽しむのは心が洗われるような時間の過ごし方でした。
途中にあるベンチに座ってのんびり景色を眺める時間もしあわせ。ひとりでじっくり自然に向き合う人もいれば、友達や家族とわいわい盛り上がりながら花を眺めている人もいて、各々が自由に自分らしく過ごせる場所だなと感じました。
自然や花が好きな人はぜひ足を運んでみて
本格的な登山はハードルが高くても、季節の花を眺めるついでにハイキングなら普段運動不足でも楽しく自然に触れられます。
季節の花が咲いているのを見ると、なんだか穏やかな時間が過ごせるかも。最近自然に触れていないな…と思ったら、ちょっと足を延ばしてみませんか?