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フード  |    2026.09.15

松山「rinrin(リンリン)」愛媛を走るアイスのキッチンカー

定年を迎えたあと、「何か新しいことを始めたい」と考える人は少なくありません。

そんな中、2026年7月からキッチンカーをスタートさせたのが、愛媛県松山市で営業する「rinrin(リンリン)」です。

販売しているのは、子どもから大人まで気軽に楽しめるアイス。取材時点ではバニラやチョコ、季節のシャーベット系など、4種類を中心に販売しています。

今回は、rinrinを始めたきっかけや、これから目指すキッチンカーの姿について、店主さんにお話を伺いました。

「何か自分でやってみたい」定年後に選んだキッチンカー

rinrinを始めたきっかけは、店主さん自身の「何か自分でやりたい」という思いでした。

もともと定年を迎えることをきっかけに、「何かをしよう」と考えていたそうです。

そこで思いついたのがキッチンカーでした。

「店舗を構えるよりもリスクが低そう」「思いついたらすぐできそう」と考えたことが、キッチンカーを選んだ理由です。

とはいえ、実際に準備を始めてみると、営業許可の取得をはじめ、さまざまな手続きが必要でした。

車両も中古のキッチンカーを購入。すでに冷凍庫や流し台などが備えられていたため、一から車内を作り込むよりも準備のハードルは低かったといいます。

「ある程度形になった状態から始められました」

そう笑って話す店主さん。

2026年7月に営業を開始し、取材時点ではもうすぐ1ヵ月というタイミングでした。

調理経験と調理師免許が後押しに

実は店主さん、これまで飲食店を経営していたわけではありません。

ただ、以前の仕事で調理員をしていた経験があり、調理師免許も取得していました。

そのため、食品を扱う仕事に対するハードルは比較的低く、「自分でもできるかもしれない」と考えやすかったそうです。

キッチンカーで販売する商品としてアイスを選んだのにも理由があります。

店主さんが「売れ残った場合のロスを抑えやすい」と考えたためです。

飲食業では食材の廃棄が課題になることもありますが、店主さんはアイスなら比較的ロスを考えながら商品を管理しやすいと考えました。

「何を売ろうか」と考えたときに、そうした点も含めてアイスに決めました。

4種類に絞るのもrinrinらしい工夫

取材時点では、rinrinでは4種類のアイスを販売しています。

定番として用意しているのが、バニラとチョコ。そこに季節に合わせたシャーベット系などを加えています。

今回は定番の「バニラ」に、チョコレートをトッピングしていただいたアイスを実食しました。

ひと口食べると、チョコとミルクのやさしい甘さが広がり、暑い日にぴったりのさっぱりとした味わい。濃厚すぎないので食べ進めやすく、子どもから大人まで楽しめそうです。

キッチンカーで気軽に購入できるのも魅力。散歩や買い物の途中に見つけたら、ちょっとひと休みする感覚で立ち寄りたくなります。

限られたキッチンカーのスペースで、たくさんの商品を扱うよりも、自分がしっかり把握できる範囲で提供することを大切にしています。

一度に多くのお客様が来店したときにも、スムーズに対応するための工夫でもあるそう。商品数を増やすことだけが正解ではありません。

限られたスペースと自分自身のキャパシティを考えながら、無理なく続けられる形を選んでいるのがrinrinの特徴です。

キッチンカーならではの「電源」にもこだわり

rinrinの車内を見せていただくと、冷凍庫などの電源としてポータブル電源が2台用意されています。

一般的にキッチンカーでは発電機を使用するケースもありますが、rinrinではポータブル電源を採用しています。その理由の一つが扱いやすさ。

「発電機は女性一人では少し扱いにくい」という考えから、より使いやすい方法を選んでいます。

また店主さんは、災害時などにも活用できる点もメリットと考えています。

アイスを販売する小さなキッチンカーですが、営業を続けるための設備についてもしっかり考えられていました。

娘さんとお孫さんへの思いを込めた「rinrin」

店名の「rinrin(リンリン)」にも、店主さんの思いが込められています。名前の由来は、娘さんとお孫さん。

お二人の名前に「鈴」という字が入っていることから、「rinrin」と名付けました。

家族への思いが込められた名前だからこそ、親しみやすさも感じられます。

外国人観光客との出会いも

取材時点では、営業を始めてまだ約1ヵ月ですが、すでに印象に残るお客様との出会いもあります。

暑い日に外国人観光客が立ち寄ってくれたこともあり、片言ながら会話を楽しんだそうです。

観光客にとって、街を歩いている途中でふらっと立ち寄れるキッチンカーは、旅のちょっとした楽しみにもなります。

一方で、店主さんが目指しているのは観光客だけに向けたキッチンカーではありません。

気軽に声をかけてもらえる存在に

rinrinがこれから目指しているのは、地域の人が気軽に立ち寄れるキッチンカーです。

「みんなが気軽に立ち寄れて、ここを通るときに声をかけてくれるだけでもうれしい」

そんな言葉からは、単に商品を販売する場所ではなく、地域の人とのつながりを作る場所にしたいという思いが伝わってきます。

「今日はちょっと急ぐから」と購入せずに通り過ぎる日があってもいい。

それでも顔を合わせたら「こんにちは」と声をかけられる。そんな距離感が、店主さんの理想です。

まずは5年間

店主さんは取材時点で60歳ということもあり、まずは5年間続けることを一つの目標にしています。その先については、キッチンカーを続けるのか、店舗を構えるのか、それとも新しいことを始めるのか、まだ決めていません。

もともと同じことを長く続けるより、新しいことを考えるのが好きな性格。

だからこそ、5年後にはまた新しい可能性が生まれているかもしれません。

「今はとりあえずこれをメインで頑張ろうと思っています」そう話す店主さんの表情は、とても楽しそうでした。

定年を迎えたから終わりではなく、そこから始まる新しい挑戦。rinrinは、そんな人生の第二章を楽しみながら走り始めたキッチンカーです。

愛媛でrinrinのキッチンカーを見つけたら、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。

お気に入りのアイスを片手に、店主さんとの会話も楽しんでみてはいかがでしょうか。

基本情報

キッチンカーrinrin

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この記事を書いた人

世界のわたなべけん

地域に眠る人・場所・会社を取材し、 世界に向けて発信しています。 現場に足を運び、丁寧に伝えることを大切にしています。 地域の価値を最大化し、世界に届けるのがテーマです。

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