愛媛県松山市の中心地にあるクラフトビール専門店「STAND SEVENs(スタンドセブンス)」は、愛媛県内のブルワリーのビールを一度に楽しめるお店として注目を集めています。
この店舗は、大洲市にあるクラフトビール醸造所「臥龍醸造(がりゅうじょうぞう)」が手がけています。松山というアクセスの良い場所に拠点を構え、クラフトビールをより多くの人に知ってもらうことを目的に誕生しました。
後編では、STAND SEVENsのコンセプトやクラフトビールの魅力、そして愛媛のクラフトビール文化を広げていく想いについて、マネージャーの鷲尾さんに詳しくお話を伺いました。
松山の中心地に出店した理由|クラフトビールをもっと身近に

臥龍醸造は愛媛県大洲市に醸造所を構えています。大洲の醸造所にもビールを楽しめるタップルームがありますが、松山に店舗を出した理由について鷲尾さんは次のように語ります。
「大洲は車で行かないと少し不便な場所なんです。せっかく来ていただいても、運転があるのでビールが飲めない方も多いんですよね」そこで考えたのが、交通の便が良い松山市中心部への出店でした。

「松山であれば、飲みに来られる方も増えますし、クラフトビールをもっと気軽に楽しんでもらえると思いました」
実際に、これまでも松山から大洲の醸造所まで足を運ぶお客さんが多かったそうです。松山に店舗を構えることで、より多くの人がクラフトビールに触れるきっかけを作れると考えたといいます。
愛媛のクラフトビールが集まるアンテナショップ

STAND SEVENsの大きな特徴は、愛媛県内のクラフトビールを集めた“アンテナショップ”としての役割を担っていることです。
「せっかく松山に出すなら、愛媛のいろんなブルワリーのビールが飲める場所にしたいと思いました」
店内では臥龍醸造のビールだけでなく、愛媛県内のさまざまな醸造所のクラフトビールを楽しむことができます。
遠方にあるブルワリーのビールも、ここに来れば味わえるというのが大きな魅力です。
「行きづらい場所にあるブルワリーでも、ここで飲んで『美味しい』と思ってもらえたら、今度はその醸造所まで行ってみようと思うきっかけになるかもしれません」
STAND SEVENsは単なる飲食店ではなく、愛媛のクラフトビール文化を広げる拠点としての役割も担っています。
常時25種類のクラフトビールを提供

STAND SEVENsでは、臥龍醸造のクラフトビールを中心に多彩なビールが楽しめます。
「うちのビールはレギュラーで9種類、そこに季節限定のビールが6種類くらい加わる形ですね」
季節限定ビールは、その時期ならではの素材を使って醸造されるのが特徴です。
例えば、次のビールがあります。
- 春:フルーツを使った爽やかなビール
- 夏:塩味を効かせたさっぱりしたビール
- 冬:コクのあるしっかりしたビール
このように、季節ごとに異なる味わいを楽しめます。
「これからはキウイを使ったビールも出る予定です」季節のフルーツを取り入れたクラフトビールは、臥龍醸造の大きな特徴の一つです。
初めてのクラフトビールは“好み”から選ぶ

クラフトビールを飲んだことがない人は、「どれを選べばいいのかわからない」と感じることも多いかもしれません。
そんなときは、好みを伝えるのがおすすめです。
「さっぱりしたビールがいいのか、フルーティーなものがいいのか、しっかりした味がいいのか。好みを聞いて、その人に合うビールをおすすめしています」
そのため、決まった“おすすめの一杯”はあえて用意していないそうです。
「人によって好みが違うので、その人に合うビールを見つけてもらうのが一番ですね」
ただ、鷲尾さん個人のおすすめは「アメリカンレッド」。このビールは金賞を受賞した実績もある人気の一杯です。
「飲みやすいんですけど、しっかりした味わいがあるんですよ」
地元食材を活かしたフードメニュー

STAND SEVENsでは、ビールに合うフードメニューにもこだわっています。
フードの多くは、グループ会社のキッチンで加工したものを使用しています。加えて、地元の食材も積極的に取り入れています。一例は以下の通りです。
- 地元名物のじゃこ天
- グループ会社のパン屋のパン
- 自社キッチンで仕込んだソース
地元の味とクラフトビールを一緒に楽しめるのが、STAND SEVENsの特徴の一つです。
「ビールがメインのお店なので、フードは手頃な価格で美味しいものを提供できるようにしています」と鷲尾さんはいいます。
クラフトビールを知らない人にも届けたい

STAND SEVENsを訪れるお客さんは、ビジネスパーソンや観光客、女性グループなどさまざまです。0次会として利用する人や、飲み会の締めに立ち寄る人も多いそうです。
そんな中で印象に残るのは、クラフトビールを初めて飲む人の反応だといいます。
「クラフトビールって美味しいね、といってもらえることが多いです」
一般的なビールとは違う味わいに驚く人も多く、そこからクラフトビールに興味を持つ人も少なくありません。
「まだまだクラフトビールを飲んだことがない方も多いので、少しでも知ってもらえたら嬉しいですね」
愛媛のクラフトビールを一緒に盛り上げたい

クラフトビール業界では、ブルワリー同士の横のつながりも強いそうです。
「ライバルではあるんですが、一緒に盛り上げていこうという気持ちが強いですね」
愛媛には柑橘などの豊かな農産物があります。そうした地元食材を使ったビールを作ることで、地域全体の魅力を発信できるといいます。
「クラフトビールをきっかけに、地域が盛り上がってくれたら嬉しいですね」
自分に合う一杯を見つける楽しさ
最後に、クラフトビールをまだ飲んだことがない人に向けて、鷲尾さんからメッセージを伺いました。
「クラフトビールは本当にいろんな味があります。自分に合うビールを見つけたときの喜びをぜひ知ってほしいですね」
苦味の強いもの、フルーティーなもの、コクのあるものなど、クラフトビールの世界はとても奥深いものです。
STAND SEVENsは、その入り口として気軽に楽しめる場所でもあります。松山で愛媛のクラフトビールを味わうなら、まずはここから。
自分にぴったりの一杯を探しに、訪れてみてはいかがでしょうか。




