スコーンといえば “甘いお菓子” のイメージをもつ人が多いかもしれません。ところが実際は、食事の代わりにもなる塩味ベースのスコーン、野菜や果物を取り入れたスコーンなど、さまざまな楽しみ方があります。
静岡県浜松市にあるスコーン専門店「jean scones」では、食の安全性に配慮した材料を使い、“五感で楽しむスコーン”をテーマに90種類を超える多彩なメニューを提供しています。
今回は、旬の素材をいかしたさまざまなスコーンを味わえるお店 jean sconesの魅力をご紹介します。
安心素材でつくるスコーンが常時15種類。“五感で楽しむ”がテーマ
静かな住宅街の中、白い壁に映えるターコイズブルーの扉が目を引く建物が、スコーン専門店 jean sconesです。
店内は、さわやかなターコイズブルーのアクセントウォールと丸いペンダントライトが印象的な温かみのある空間。イートインスペースのテーブルのまわりには、地元・浜松の作家さんが手がけたアクセサリーなどの作品が並べられています。
アンティーク調のショーケースには、常時15種類のスコーンが用意されています。できるだけ農薬を使わずに栽培された食材を使い、小麦粉やバター、砂糖は商品によって産地や種類を使い分けています。
看板商品は、オープン当初から販売している「リッチプレーン」。口いっぱいに広がる発酵バターの風味となめらかな食感が人気です。オーナーの大塚さんは「初めて来てくださったお客様には『これを食べて、気に入ってもらえたらぜひ2回目もいらしてください』と伝えています」と話します。
jean sconesのテーマは “五感で楽しむスコーン”。味、香り、食感だけでなく「かわいい」と思わず口角が上がるようなデザインが特長です。スコーンを割ったときにパイ生地のような美しい層が見えるよう、機械は使わずすべて手作業で何層も生地を重ねるなど、見え方にも手を抜かない徹底ぶりです。
季節ごとに旬の地元食材を使ったスコーンが次々と登場
jean sconesの魅力は、90種類以上の多彩なメニューを取りそろえているところ。旬の野菜や果物を取り入れた商品が、季節ごとに次々と入れ替わります。
春は緑茶を生地に練り込み桜あんをサンドした「緑茶さくらサンド」、夏はジューシーなブルーベリーを使用した「ブルーベリークリームチーズ」など、季節の素材を取り入れた商品が期間限定で登場します。季節のメニューは3カ月ほどで変わるので、訪れるたびに新しい発見や驚きがあるのもjean sconesの魅力のひとつです。
また、地元の生産者さんから直接仕入れた緑茶やはちみつ、ブルーベリー、落花生、バジルなどを使用した、浜松ならではの商品も数多くあります。
「甘い」だけじゃない。多彩な楽しみ方を提案
世間では“甘いおやつ”のイメージが強いスコーン。ところが実際には「セイボリースコーン」と呼ばれる塩味がベースのものや、甘さと塩味が絶妙に調和したものなど、さまざまなバリエーションが存在します。大塚さんは「スコーンの世界は幅広く奥深いのです」と話します。
スコーンの発祥はイギリス。もともとは、昼食と遅めの夕食の間に食べる「アフタヌーンティー」で食べられていました。スコーンは、程よくお腹を満たすのにちょうど良い軽食だったといいます。
「日本では甘いおやつのイメージが根強く、なかなか払拭するのが難しいと感じています。スコーンの幅広い楽しみ方を、より多くの人に知ってもらいたいです」
jean sconesでは、チーズやガーリック、トマト、バジルなどを使ったセイボリースコーンも多くあり、ランチを食べに訪れるお客さんもいます。スコーンのほかにも、季節に合わせたスープやスムージー、コーヒーなども販売しているので、jean sconesに来れば1食分をしっかり食べられるのもうれしいポイントです。
そのほか、イギリス発祥の「クロテッドクリーム」やフルーツジャムと組み合わせる食べ方など、スコーンの美味しい味わい方も提案しています。
エステの仕事を通して「食」の大切さを実感。祖母の言葉で独立を決意
大学卒業後は東京でエステティシャンとして働いていた大塚さん。多くの人の美容をサポートする中で、「食」の大切さに気付いたと話します。
「男性も女性も、食べるものに配慮することで、美容の悩みが解消されてキラキラ輝いていくのを間近で見ていました。体をつくる『食』こそ健康や美容の根本になると気付いたのです」
食事やおやつは手作りにこだわっていた母親の影響で、大塚さんは子どもの頃からお菓子づくりが得意だったのだそう。クッキーやパンをつくって友人に配ると喜んでもらえた経験から、いつか自分のカフェを経営したいという夢をもつようになったといいます。
東京から地元・浜松に戻り、フレンチやイタリアンの飲食店に勤務しながら、友人のカフェで月に数回、焼き菓子の販売会などを開催。その中でも大塚さんのつくるスコーンは、回を重ねるごとに、人気を集めていきました。
大塚さんの祖母の「今が一番若いんだから、好きなことをやりなさい」という言葉に背中を押されて独立を決意。先祖代々譲り受けた土地に、念願の店をオープンさせました。
「スコーン便」を全国47都道府県に届けたい
jean sconesでは、実店舗に足を運べないお客さんにもスコーンを宅配便で送る「スコーン便」を随時受け付けています。おまかせのスコーン8種を指定の住所に届けるサービスで、日本国内ならどこでも発送可能。
大塚さんの目標は、スコーン便を全国47都道府県に届けること。「jean sconesにしかないスコーンを全国の人に楽しんでもらいたい」と話します。
「実店舗は、地元の人たちがほっとひと息つける場所でありつづけたいです」と大塚さん。スコーンの魅力を発見できるお店 jean scones。浜松へお越しの際に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
店舗情報
店名/jean scones(ジーンスコーンズ)
住所/静岡県浜松市浜名区小松2588-1
営業時間/11:00~17:00(売り切れ次第終了)
定休日/日曜・月曜
公式インスタグラム/https://www.instagram.com/jean_scones21/
※イベント出店などで店舗での営業が休みになる場合があります。インスタグラムで営業日時をご確認のうえご来店ください。