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想いを繋いで。亡き副理事長が目指したお互いさまの街
「『困った時はお互いさま』の気持ちで助け合う街をつくりたい」。福島県の男性の想いが今、かたちとなり、支え合いの輪を広げています。
福島県福島市には、子育て困窮世帯、奨学金を受給している学生を対象に、食料品や日用品を無料で提供している日本初のアパートタイプの無人福祉型子ども食堂「コミュニティフリッジひまわり」があります。同市のNPO法人チームふくしまが運営を担い、福島市のアパートの一室で週2日、長期休暇時には毎日開所し、約120世帯・400人以上の生活を支えています。
コミュニティフリッジひまわりの設立の背景には、今は亡きチームふくしま副理事長の吉成洋拍さんの願いがありました。吉成さんは「困った時はお互いさま」と思いやりあふれる街づくりのため、福島市内で経済的に困難を抱え支援が必要な人に食料を無償提供する「みんなの食糧庫」を運営していました。しかし、志半ばで吉成さんは2021年に急逝。49歳でした。吉成さんの遺志をチームふくしまで引継ぎ、2022年よりコミュニティフリッジひまわりとして、かたちにしました。
子どもと親、どちらの笑顔も守りたい
コミュニティフリッジひまわりは、アパートの一室で防犯対策を施して無人運営としており、他の子ども食堂とは異なり仕事の合間の都合のいい時間に人目を気にせずに支援が受けられます。物資は全国の企業・団体・個人からの食料品や日用品の寄付で成り立っています。食料品の他、生理用品や化粧品、大人向けの衣服・靴など、子どもだけでなく、親の笑顔も守る多様な物資を陳列しています。冷蔵庫も設置し、生鮮食品の提供も可能となっています。
支え合い、共に生きていく
コミュニティフリッジひまわり内には、寄付者と利用者が間接的に交流できるようノートやボードを設置し、利用者に「ひとりではない」ことを感じてもらい孤独感の防止に繋げています。また、「今どんな支援が必要なのか」という利用者のニーズ把握にも役立てられています。
「この先どうしていこうか思い悩んでいましたが、今晩子どもにご飯を食べさせられる事ができます。ありがとうございます」「食材をいただく事で不安が解消すると気づいた」「子どもの為に自分(母親)の物は節約していたので美容品や食料品嬉しい。久しぶりにご飯を食べられる」等の利用者からのメッセージが寄せられているとのことです。
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その他にも、就職情報などを掲示して情報を発信し、利用者がコミュニティフリッジひまわりに依存せずに、将来的に自立できるようサポートしています。
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また、寄付品の陳列や掃除などを福祉作業所に仕事として依頼することで「福祉雇用創出」にも繋げています。
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物資だけでなく「体験の貧困」からも子どもたちを救いたい
経済的な理由から、子どもたちが家庭で季節行事を経験できない「体験の貧困」を防ごうと、バーベキューやクリスマスプレゼント配布会、ひな人形の設置なども行っています。
バーベキューに参加した方の中には「子どもに手持ち花火をさせたかったけど、公営団地に住んでいたりひとり親で火が怖かったりして子どもに体験させられなかった。初めて体験させられて嬉しい」と涙する母親もいたそうです。
また、クリスマス会では、開催した背景に「クリスマスに子どもにプレゼントを買ってあげることができない。子どもに行事を体験させてあげることができない」との利用者の悲しみの声があったそうです。温かなクリスマスになるよう、イベント当日には職員の他、有志で集まった地域の人々がサンタクロースに扮し、クリスマスプレゼントとして本やお菓子をはじめとした食料品、日用品などを贈り、子どもたちに笑顔を届けています。
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コミュニティフリッジひまわりのHPはこちらからご覧いただけます。
「社会課題を地域で解決する」という意識と環境を創出するコミュニティフリッジひまわり。
「お互いさま」の気持ちで、助け合い、笑顔の連鎖を生み出しませんか?