
知る人ぞ知る岡山県自然保護センターには豊かな自然が保全されています。岡山県自然保護センターでは年間を通して色々な動植物を観察でき、特別天然記念物のタンチョウを飼育しているので老若男女問わず人気です。
この記事では、岡山県自然保護センターの概要や活動、イベントなどを紹介します。自然と環境の大切さを学べる岡山県自然保護センターへ遊びに行くための参考になれば幸いです。
なお、筆者が参加した楽しいイベントの詳細については、関連記事『岡山県自然保護センターのイベント|参加してみたら自然を学べて楽しすぎたので超おすすめ!』をご覧くださいね。
岡山県自然保護センターとは?

岡山県自然保護センターは岡山県和気郡和気町にある県の施設。現在は、指定管理者の公益財団法人 岡山県環境保全事業団が管理運営を任されています。専任のタンチョウ飼育員3名を含め10名の職員で運営しているそうです。
約100ヘクタールの敷地内には、池や森、広場、ビオトープなどが点在し、自然観察に最適。春夏秋冬、色々な植物や昆虫、野生動物などを見ることができます。
岡山県自然保護センターは、自然との触れ合いを通じて県民の自然への理解を深め、自然保護についての認識を高めるために平成3年11月にオープンしたそう。イベントなどを通じて自然体験のできるフィールドを有した自然保護・学習施設です。自然保護に関する指導者の養成研修、調査研究、情報の収集・提供、ボランティアの養成、関連施設とのネットワークづくり等の機能を併せ持ちます。
岡山県自然保護センターの活動について

自然保護活動に加えて、タンチョウの飼育をしていることが特徴です。タンチョウは全国で乱獲や湿地帯の減少によって、絶滅の危機に瀕しましたが、保全・保護活動によって少しずつ回復傾向にあります。実は岡山県のタンチョウ飼育数は日本一で、岡山県自然保護センターではその内の約3分の2となる36羽を飼育しているそうです。
普及啓発活動では「観察イベント」「体験イベント」「講座」など年間を通じてたくさんのイベントを実施しており、毎月数回以上開催されています。
岡山県自然保護センターの活動概要を以下に紹介します(岡山県自然保護センター公式サイトからの引用)。
(1) 普及啓発
身近な自然に触れ合い、親しめるよう、各種自然観察会、植物基礎講座、研修会等を開催するとともに、校外学習の指導や総合学習などのプログラムの実施、機関誌(自然保護センターだより)の発行などを行っています。
(2) 人材育成
自然学習リーダー養成講座等により研修会の開催指導者や保全活動ができる人材及びボランティアを育成しています。
(3) 調査研究
自然保護センター内及び県内の動植物の調査研究、自然に関する調査の指導などを行うとともに、研究報告書の発行も行っています。
(4) 情報の収集及び提供
類似機関及び自然保護関係団体等との交流に努め、印刷刊行物を収集し、利用者の閲覧に供しています。また、講演会の講師、会議等の委員等として職員を派遣しています。
(5) タンチョウの飼育
国の特別天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定されているタンチョウを飼育しています。現在36羽の個体の飼育や野外飼育調査などを実施しています(2023/04/10現在)。
(6) 傷病野生鳥獣の保護
傷病野生鳥獣の手当と自然復帰のためのリハビリ飼育を行っています。
公益財団法人 岡山県環境保全事業団とは?

公益財団法人 岡山県環境保全事業団は、環境関連の事業を行う団体。環境調査や分析、産業廃棄物の処理以外に、エコアクション21(環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム)認証に関わる業務やSDGsについて学べる施設「環境学習プラザアスエコ」の運営も行っています。
岡山イオンモール6Fにある「環境学習プラザアスエコ」では、期間限定の展示などが行われ、老若男女問わずSDGsを学習できるのが特徴です。現在は、2025年9月15日まで「脱炭素な生活スタイル展とミニ淡水魚水族館」という展示が行われています。
なお、「環境学習プラザアスエコ」は毎週火曜日が定休日です。
岡山県自然保護センターでのタンチョウ飼育

タンチョウは瑞鳥(ずいちょう、めでたい鳥)と呼ばれ、岡山後楽園で300年ほど前から10羽ほど飼育されてきました。江戸時代までは日本各地にみられましたが、明治以降は銃による乱獲(徳川幕府ではご禁制の鳥であったため狩りの対象ではなかった)と開発による湿原の減少で急激に減少したそうです。
大正に入り北海道で十数羽が確認されたことから、天然記念物に指定され、さらに特別天然記念物に指定されるほど危機的状況でした。釧路地方で餌付けに成功し、現在では1,200羽程度まで回復しましたが、まだ世界中に3,000羽くらいしか生息していない希少種です。
上記の通り、岡山県自然保護センターでは、2025年6月29日現在、36羽のタンチョウを飼育しています。
2025年5月に4年ぶりに誕生した雛はスクスクと成長しています。現在は時間限定で親子のタンチョウの散策を観察できるので、可愛い子どもを見るなら今がチャンスです!なお、公開はタンチョウの健康状態や他の理由で中止になる場合があるので、ご留意ください。
岡山県自然保護センターで開催されるイベントとは?

岡山県自然保護センターでは、季節に応じて自然を楽しめるイベントがたくさん開催されます。例えば、網で水路やビオトープをガサガサして水生動物を捕獲し、生き物を観察する大人気のイベントもあります。
その他にも、スペシャルイベントなどが目白押しなので、公式サイトをぜひチェックしてみてくださいね!
岡山県自然保護センターで楽しめる展示や企画

センター棟では、岡山県自然保護センターで見つかる生き物の標本やレプリカを展示してあり、自然の大切さや生き物の多様性を知ることができます。

また、どんぐりの実で遊んだり、檜で作られた小さいボールに触れたり、幼児でも楽しめる遊び場もあり、とても人気です。

ホールでは期間限定の企画展示もあり、こちらは子どもも大人も楽しめます。6月29日までは『リアル体験 里山暮らしゲーム』という企画が開催され、石臼でそばを挽いたり薬研(やげん)で薬草を粉砕したりする体験を楽しめました。
簡単そうに見えて意外にも薬研で粉薬を作るのは大変でした。なお、クイズや体験などのミッションで得たポイントが5点以上でマスターと認定され、炭を頂きました。炭は押し入れの湿気対策やBBQなどで活用する予定です。
春には『モグラ大迷路探検隊〜ヒミズのヒミツを調査せよ!~』(2025年2月15日〜4月6日)という企画で息子は特製缶バッジを頂きました。

興味のつきない面白さが岡山県自然保護センターの魅力です!大人もハマってしまう楽しい展示ばかりなので、一度は行ってみましょう!
岡山県自然保護センターで自然を楽しもう!

岡山県自然保護センターでは、豊かな里山の自然を保全しています。大きな池やその周りの森やビオトープには人が植物や生き物を観察しやすいように遊歩道が設けられていて、自然観察に最適です。団体でも利用できるので、学校や会社でのイベントにもおすすめします。
月に数回程度は観察イベントやスペシャルイベントなどが開催されているので、子どもがいる家庭や自然が好きな人におすすめ!
あなたも岡山県自然保護センターで楽しい時間を堪能してはいかがでしょうか?
雨の日でも屋内イベントや企画展示などで楽しめるうえ、自然を体感できるのはとても有意義ですよ!
岡山県自然保護センターへのアクセス

岡山県自然保護センターの住所でナビを設定すると、ナビによっては正しい位置を案内できないことがあるそうです。そのため、岡山県自然保護センターの無料駐車場のとなりにある「郷の茶屋」(住所:〒709-0524 岡山県和気郡和気町田賀655 TEL:0869-88-1186)を目的地に設定すると無料駐車場に案内されます。
主要な交通手段でのアクセス時間は以下のとおりです。なお、公共交通機関でのアクセスは困難です(和気駅からバスを乗り継ぎ1時間以上かかります)。
- 岡山市中心部から車で約50分
- 津山から車で約1時間
- JR熊山駅、JR和気駅からそれぞれタクシーで約30分
- 山陽自動車道 山陽I.C、和気I.Cからそれぞれ約35分
岡山県自然保護センターの情報
無料駐車場からセンター棟へは徒歩で15分程度かかります。時間に余裕をもってお出かけください。足が不自由な方には電動車椅子の用意もあるそうです(現有台数 3台)。なお、20名以上で利用する場合は事前に申し込みが必要です(団体利用)。
住所 | 岡山県和気郡和気町田賀730 |
電話番号 | 0869-88-1190 |
メールアドレス | sizen_info@kankyo.or.jp |
営業時間 | 9:00~16:30 |
休所日 | 毎週火曜日(ただし祝日は除く)、祝日の翌日 年末年始(12月28日~1月4日) |
入場料 | 無料(駐車場も無料) |
公式サイト | https://okayama-shizenhogo-c.jp/ |
公式Instagram | https://www.instagram.com/okayama_nature/ |
公式X | https://x.com/Nature_Okayama |
公式Youtube | https://www.youtube.com/channel/UC4ZSp_LLaLHEprSebxYtaXw |
利用時の注意事項

注意事項の看板
岡山県自然保護センターを利用するために、必ず守っていただきたい項目を以下に記載します。自然保護ならびに自然環境保全のため、厳守しましょう。
イベント時は、昆虫や生き物の捕獲は可能ですが、かならずリリースをしてください(持ち帰ってはいけません)。
- ペットなどは連れて入らないようにしてください。
- ゴミは持ち帰ってください。
- 自然保護センター内では自転車の利用はご遠慮下さい。
- 喫煙は休憩所など定められた所でしてください。
- 動物や植物は採らないでください。
- 湿地内には立ち入らないでください。
- 大きな声や音を出さないでください。
- ハチやマムシには注意してください。