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アクティビティ  |    2025.10.02

【中山道トレイル】江戸時代の石畳が残る落合宿から馬籠宿の街道歩きレポ

初めに

インバウンド人気も高い中山道。
その中の、岐阜県中津川市にある落合宿から馬籠宿まで歩いてみましたレポです。
(参考【中山道トレイル】岐阜県の東の端、中津川宿から落合宿へ!)

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【中山道トレイル】岐阜県の東の端、中津川宿から落合宿へ!

落合宿と馬籠宿

落合宿は岐阜県の南東部に位置する中津川市の宿場の一つ。
中山道では有名な馬籠宿の西隣にあり、往時の趣きを思わせる本陣が現存しています。
その北隣の馬籠宿は、中山道や明治文学ファンにはお馴染み島崎藤村の地。
藤村の代表作「夜明け前」の中心となる舞台でもあり、落合宿と地続きだからこその逸話も多く残ります。

落合宿から馬籠宿の概略

グーグルマップによれば、約5kmで徒歩1時間分。
緩やかな登りが続き、中盤には名所となる石畳が敷かれ、一部は江戸時代からのものがそのまま残っています。
この日は07:50にスタートし、写真を撮りながらのウォーキングで馬籠宿には09:20の到着。
ほぼマップのナビ通りの1時間半でした。

スタート

07:50
落合宿を後にします。
枡形を過ぎ、国道を横切ると見えるのが高札場。
年代としては今年の大河ドラマの主人公たちが生まれる少し前(1719年)に建てられた札だそうです。
放火や偽の薬、キリシタンなど、教科書で見るような話から「そんなものまで宿場の入り口に必要なんだ?」と思うものまで。

08:00
落合宿を抜け、約10分で見えてくる大きな川。
今は丈夫なコンクリート製の橋がありますが、中世の方々にとっては橋も船も困難な川幅。
山際のため、近代まで氾濫も多くありました。
「夜明け前」にも、橋が流され足止めをされる旅人の様子が描かれています。
また、日本を代表する画家の東山魁夷が落合駅前の川と自然に驚いた、なんて話も残っています。

十曲峠

川を渡った先にある、史跡あるあるの「〇回カーブがあるよ!さらに峠だよ!」という名称。
大抵、このカーブの回数は正確なため、進行の目安になったり、「まだ先が長い…」と落胆したりする地名。
(余談ですが、中津川市の苗木城には『四十八曲がり』があります。下から登ると、途中から数えない方が気分がいくらかマシになる‥)

石畳

08:20。
スタートから約30分。
落合宿といえば!の石畳。
これまでは中山道とはいえ車も通るような道でしたが、ここは徒歩のみ。
周囲も森の中となり、一気に雰囲気が変わります。

時代を思い返す案内板

石畳エリア北部にある案内板。
案内板によれば、石畳の大半は近代になってから復元されたもの。
この区間には江戸時代のものが3ヶ所あり、日本国内において数例しか無い貴重な遺構だそうです。
当時のものは案内板の地点の前後にあり、そのためなのか、よく見ると石畳の色が違うような…?

鐘鋳り場跡・鍛冶屋前

この石畳エリアの前後には往時を思わせる地名やバス停があります。
今は田園地帯が広がっていますが、近世まではこの地域の工業地帯でした。
そう思いながら馬籠宿へ近づいて行くと、風景から受け取る印象も変わってくるかもしれません。

マンホール

この辺りから見えてくる落合地域のマンホール。
目を惹くのはやはり中央の石畳。
それを取り囲む動植物も愛らしい。

正岡子規

09:00。
馬籠宿までもう少し。
正岡子規の句碑と休憩所があります。
ここからの眺めはとても良いので、ラストスパート前にひと息つきましょう。
落合宿から馬籠宿のこのルートは穏やかな坂道ではありますが、この辺りから中津川宿方面を見るとなかなか登ってきたなと実感できます。

馬籠城跡

宿場の入り口目前にあるお城の跡地。
目立った遺構はありませんが、馬籠はお城や砦跡が複数あります。
ここまで来ると、馬籠宿の入り口までもう少し。
という意味では要所にお城があるんだなとも実感させてくれます。

到着!

09:20
馬籠宿に到着です。
落合宿から1時間半。

全体の印象としては、森と、田園と、石畳と表情を変えながら続くなだらかな登り坂でした。
南北の中津川宿から落合宿、馬籠宿から妻籠宿も組み合わせがしやすく、この3ヶ所は通しで歩いても半日くらいなので、初心者から体力のある方まで、色んな層にお勧めしやすいルートです。



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この記事を書いた人

しもじま

岐阜県中津川市にて介護職のかたわら、おへマガというサイトにてたまにライター活動を行っています。 mediall様でも書かせていただく事になりました。 得意分野は歴史、文化、アウトドア、音楽です。 よろしくお願いします。

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