・はじめに
近年は「Samurai Trail」として海外からも人気の中山道。
今回は筆者の地元である岐阜県中津川宿から東隣の落合宿へ歩いてみました。

・06:40 スタート地点:中津川宿本陣駐車場
この日は「とりあえず目的地は落合宿の向こう、馬籠宿。欲を言えばさらに妻籠宿」という予定だったため、早めに出発しました。
先に到着時間をお伝えすると、本記事の目的地となる落合宿まで、約1時間後の7:50分に到着。
ちょっと長めのウォーキングといった感覚でした。
目立つ建物は少ないものの、史跡や案内板が点在しており、中山道初心者の方にお勧めです。

・06:50 中津川宿高札場跡
中山道の定番、高札場跡。
スタート地点から約10分と近くにあり、高札場が復元されています。
この通りは毎月開催される「六斎市」の会場でもあり、普段は和菓子屋さんや飲食店、日用品店なども連なる、中津川市を象徴するエリアとなっております。

・07:05 中山道トンネル
(勝手にそう呼んでます)
中山道に沿って東に進む場合、国道19号線を渡る必要があります。
そのために掘られた歩行者用トンネル。
トンネル内には趣のある案内板も。

・07:10 石仏群と屋敷跡
中津川宿から落合宿は、目立つような建築物は多くありません。
その代わりに多く見られるのが、この石仏群と屋敷跡。
分かりやすい復元建物などがなくとも、地図を眺めながら、宿場との位置関係を思いながら歩くとまた違った景色が見えてくるかもしれません。

・07:15 休憩所
この区間では唯一のトイレにもなります。
中山道歩きで地味に困るのがこのトイレや休憩所。
下調べとペース配分は入念な検討が必要です。

・登り坂
中津川宿から落合宿の特徴が、八割平坦。一割急登。
写真では伝えるのが難しいですが「車がひっくり返るんじゃないか」という坂道が待ち構えています。
例えるなら、崖。
それまではずっと平坦のため、ペースとリズムも狂いやすいのでご注意を。

・下り坂
ここからはひたすら下ります。
逆に、落合宿から中津川宿の場合はやっぱり急登となります。
そのため、「この区間の感想は?」と聞かれたら恐らく誰もが「坂」と答えるのでは、と思ってしまうほど。
急角度な分、下りはヒザにくるし転ぶと大ダメージ。
ペースも乱れやすいため、改めて慎重に。

・マンホール
落合宿の特徴のひとつが、中世から現存する石畳。
敷かれたもののほとんどは復元ですが、一部はキチンと当時のものがそのまま残されています。
こうした場所は日本では3ヶ所くらいしかないのだとか。
マンホールにもその図柄が取り込まれています。

・お休み処
トイレはありませんが、希少なゆっくり座って休める場所。
地元の方々によって大切に守られており、季節に合わせた飾りつけも楽しませてくれます。

・07:50 落合宿到着
スタート地点から、約1時間!
一言で表せば、ゆるやかな道を歩き、中盤にいきなりの急登!というのがこの区間。
ほとんど日当たりのいい道でしたが、落合宿から馬籠宿までは木陰も多く、馬籠からは妻籠は峠道。
逆に、中津川宿から西の大井宿方面は延々と平地と、道によって表情は様々。
そういう意味では、どこを歩いても新鮮な気持ちで歩け、初心者にもお勧めなコースとなっています。

・落合宿本陣
この宿場の中心地。
2024年はクラウドファンディングで話題になりました。
現存する宿場の規模としては小さめですが、教科書にも載ったことのある東山魁夷も降り立った落合駅もすぐ近く。
(駅前でその絶景にびっくりした、なんて逸話も残っています)

・まとめ
岐阜県中津川宿から東の落合宿までの散策レポでした。
この区間はどうしてもその先の馬籠宿が有名ですが、実は史跡や飲食店が点在し、歴史を感じられる坂道もあるなど、情報量の多い街道です。
流石に冗長になるため控えましたが、歴史好きな方向けにならこの倍の文章量で書けるほど。
「中山道初心者」や「ハイキング初心者」にもお勧めなこの区間。
公共交通機関のアクセスも多く、片道だけ歩いてからバスで戻って休むにも穴場なスポット。
今回のゴールとなった落合宿の周辺には地元の名店もあり、散策後の休憩と栄養補給にお勧めです。
何よりほぼ街中のため、雪や熊のリスクも減らせます。(とはいえ、出る時は出ます)
四季問わずお勧めの、中津川宿から落合宿までの散策レポでした。