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アート  |    2026.04.18

グランフロント大阪開催の「動き出す浮世絵展」に行ってみた|大阪府大阪市

大阪で「動き出す浮世絵展」が開催されました。場所はグランフロント大阪のイベントラボ。浮世絵が“動き出す”とはどんな展示なのでしょう?実際に行ってみたのでレビューします。

テーマ別にいくつもの部屋があって盛りだくさん

まずは入場。当日券のチケットは入口の自動販売機で買います。大人は2300円。現金のみ使用できます。

展示は写真もSNS投稿もOK。ということで、たくさん撮ってきました。

館内はいくつもの部屋に分かれていて、それぞれにテーマがあります。テーマパークのような要素がありながら、実際の浮世絵の展示もあり、エンタメと美術の両方を楽しむことができます。

浮世絵は江戸時代に流行ったもので、今でいうならば雑誌のグラビアのよう。歌舞伎役者の姿だったり、旅の絶景だったり……。当時、浮世絵師になるには有名な絵師のところに弟子入りして修行したそうです。売れっ子になれば収入も良く、そうでなければ厳しい世界。師匠の二番煎じで同じようなものを描いても売れないのはわかっているので、それぞれが個性を出して勝負をかけたんですね。ある人は歌舞伎役者の華やかでない裏側の普段の姿を描いたり、ある人は旅行スポットの風景を描いて、まるでガイドブックのように仕立てたり。今でこそ写真がその役割を担っていますが、当時はそんなものはなかったので、絵で視覚的な魅力を伝えたそうです。様々な試行錯誤がそこにはあったのでしょう。

そして、浮世絵を通じて、様々な描く技法も作られたといいます。風景を描く時は、その時見える風景をそのまま描くのではなく、わざと見どころが全部入るような構図にしてしまったり、線で雨を表現するようにしたり。写真にはできない表現です。人が描く絵だからこそ、そこには想像を入れることができたのですね。

水をどう表現するのか~確立した技術

浮世絵師が生涯テーマにしたのが水の表現。今でこそ、雨や水滴、波など、どう描いたら見る人に水を感じさせることができるのかはわかっていますが、それも技法が確立したからのこと。そもそも水は透明であり、動きがあるもの。それを静止画で表現するのは簡単ではありません。この展示では、その水の表現を映像技術で再現。

見てください。まるで海の中にいるかのよう。浮世絵の波が荒々しく動きだします。浮世絵で描かれた波の動きは映像技術の中でもしっかり波の動きを表現するんですね。波間には浮世絵の魚が泳ぎます。

どう見ても絵なのですが、雰囲気に押されて頭は本物のように錯覚してしまいそう。足元には魚がすり抜けていき、没入感がありました。

そして、こちらの絵。両方同じ場所を描いている絵なのですが、それぞれの海の姿は違っています。それぞれの個性が出るのが浮世絵の面白いところなのかもしれませんね。

浮世絵の世界に引き込まれるよう~動画と静止画の融合

こちらは浮世絵の世界観を現代で体感できるように、動画と静止画を融合した部屋です。私たちが知っている浮世絵の中ではこれらの風景は静止した絵に過ぎないのですが、元は動きのある風景を浮世絵師が静止画として描いたもの。それをまた動画に直したことで、動いていた風景が蘇りました。

動くことで感じられる自然の雄大さや光のきらめき、人々のざわめきが聞こえてきて、浮世絵だけでは見えなかった空気感も感じられました。

様々な表情を持つ富士山~今も昔も日本人を惹きつける山

最後の部屋では富士山のプロジェクションマッピングがありました。富士山の形のオブジェに様々な情景を投影していきます。赤や青や黄色など、実にその色使いは多彩。ですが、よく見たらどの富士山も見たことがあるものばかり。きっと浮世絵の中にあった富士山をモチーフにしているのでしょう。どれも自然と富士山だと感じられるのは、長い時間をかけて日本人のDNAに様々な富士山の景色が刷り込まれてきたからだろうと思いました。

「動き出す浮世絵展」はいかがでしたか?実際に見て回るのに2時間半はかかりました。決して広い会場ではありませんが、それでも見どころはたっぷり。充実した満足感が得られました。

「動き出す浮世絵展」の詳細情報

住所:530-0011 大阪府大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪北館B1階ナレッジキャピタル イベントラボ
電話番号:06-6947-1912
開館時間:10:00〜20:00(最終⼊場19:30)
休館日:期間中休館⽇なし
入場料:当日券 大人2,300円、子ども(4歳以上中学生以下)1,000円、学生(高・大・専門)1,600円
アクセス:JR「大阪駅」徒歩3分、Osaka Metro 御堂筋線「梅田駅」徒歩3分、阪急電車「大阪梅田駅」徒歩3分、阪神電車「大阪梅田駅」徒歩5分

※大阪会場での開催は終了しています。国内では今後、青森、広島、岐阜での開催が予定されています。公式サイト:https://www.ukiyoeimmersiveart.com/

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この記事を書いた人

kisaragisyu

如月柊 大阪を中心とした京阪神、奈良を担当します。大阪に住んでいるからこそ知ることができる旬の情報を皆さんにお届けしたいと思います。是非、大阪に遊びに来てくださいね。

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