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教育  |    2026.08.01

【はしもとオムレツ】が学校給食に。年に数回の「はしオム」で特産品をアピール|橋本市学校給食センター

小学生の頃、誰もが食べた学校給食。単なる食事提供にとどまらず、地産地消の観点から、地域の特産品が献立に取り入れられることもあります。

その事例のひとつが、和歌山県橋本市。2025年2学期以来、年に2~3回、学校給食で「はしもとオムレツ」(通称「はしオム」)が提供されています。

橋本市Instagramより(2026.6.26閲覧)

はしもとオムレツの定義は、橋本産のたまごと、地元の農産物を使うこと。2026年6月現在、給食センターを含む15店舗のオムレツが認定されています。

鶏卵生産量が県内最多の橋本市。とはいえ、約4,200食分(市内小学校14校、中学校5校)の献立すべてを市内産のたまごで賄うことは難しく「(給食センターは)認定されへんと思ってた」とセンター長は当時を振り返ります。

橋本市学校給食センターの皆さん

とはいえ、2025年8月、橋本市産業振興課からの打診をきっかけに給食センターも認定。

これまで3回にわたり給食にて提供されており、かつて筆者が取材に訪れたほかの認定店では「(給食で提供されているから)子どもらのほうが、はしもとオムレツ知ってるんちゃうかな」というお話も時折耳にします。

「認定は難しい」と思っていた頃から認定に至るまで、どのように壁を乗り越えたのか。そして、給食ではしもとオムレツが提供されるからこそ描かれる未来とは。

取材当日に提供された献立「はしオムホワイトソース」を頂きながら、お話を伺いました。

「難しいかもしれない」と当初は思っていた。給食特別版はしもとオムレツが認定に至るまで

はしもとオムレツの定義は、市内産のたまごと地元の農産物を使用すること。

これまで給食でオムレツを出したことはあったものの、約4,200食すべてを橋本のたまごで調理するのは難しく、「正直うち(橋本市学校給食センター)は厳しいやろうな~」と断念していました。

転機となったのは、橋本市 産業振興課からのお声がけ。「給食でも、はしもとオムレツをやっていかないか」と打診があったのをきっかけに、認定に向けた動きに拍車がかかりました。

たしかに、給食のオムレツで使うたまごを、すべて市内産のものでやりくりするのは難しいかもしれない。けれども、橋本には、柿やマッシュルームをはじめ、食の特産品がたくさんあります。

そこで、はしもとオムレツの定義である「市内産の農産物を使うこと」をオムレツのソースで活かすことに。

部分的に定義を満たすことで、給食特別版としての認定が決まりました。

はしもとオムレツ認定証(ご提供:橋本市学校給食センター)

オムレツのソースに市内の農産物を。橋本ならではの創意工夫を給食で提供

これまで提供されてきたはしもとオムレツは、市内産のマッシュルームを使った「はしオムデミグラスソース」(2025.10.16)をはじめ、「はしオムかきトマトソース」(2026.1.29)「はしオムホワイトソース」(2026.6.18)。

オムレツにかけるソースに創意工夫をこらし、農産物のアピールにつなげてきました。

3回目の提供となった、2026年6月18日の献立

取材当日は「はしオムホワイトソース」の提供日。固焼きのオムレツとソースを一緒にスプーンですくうと、ホワイトソースのほのかな塩気とたまごが合わさり、まろやかな味わいが広がります。

ソースの合間から顔を出すマッシュルームの、ごろごろ、ふにっとした食感も伝わり、「おっ」と胸が躍ります。

オムレツのたまごに、ソースのマッシュルームと、ひとくちで橋本らしさを堪能。あっという間に頂きました。

考案から実現までは約半年。子どもたちに親しんでもらう献立にするために

はしもとオムレツの認定店は、ほとんどが市内の飲食店。「給食センター」という唯一無二の立場でジョインしています。飲食店での提供とは異なる点も多いのだとか。

そのひとつが、考案から提供までにかかる期間。新メニューを考案してから、提供されるまでの期間はおよそ半年かかります。

実際、本取材で頂いたはしオムについて「次回(のはしオム)は、ホワイトソースでしてみようか」と動き出したのは2026年の年明け。

試作や調理工程の確認を何度も重ね、約6ヵ月越しの提供がかないました。

色鮮やかなオムレツは献立に並ぶと見栄えがあり、子どもたちからは「オムレツや!」と歓喜の声が挙がります。

だからこそ、「栄養価は大前提として、子どもたちが食べやすい味つけになっているか」に重きを置き、実現を進めてきました。

第1回目の献立「はしオムデミグラスソース」(2025.10.16)ご提供:橋本市 産業振興課
第2回目の献立「はしオムかきトマトソース」(2026.1.29)ご提供:橋本市 産業振興課

今後も年数回の提供サイクルを予定。はしオムを市全体で盛り上げる一翼を担う

橋本市の公立小中学校は、現在2学期制。橋本市学校給食センターでは、基本的に、同じ学期内で同じメニューは1度きりとしています。

はしもとオムレツに関しては、旧3学期制に合わせて、年3回の提供サイクルを計画。次回は秋に登場することも決まっています。

単発で終わらせず、複数回にわたり出すことに決めた背景には、こんなエピソードがあります。

「特に低学年の子どもたちは『美味しい!』という感覚と、それがなんのメニューなのかの一致が難しい傾向にあり、何度も繰り返し出すことで『オムレツ、美味しかった!』と思ってもらえることを目標にしています。」

2025年10月献立表より。給食だよりの紙面でも、はしもとオムレツを紹介

第1回目のはしもとオムレツ提供から約8ヵ月。給食でオムレツを食べた子どもたちが、家で「今日給食で『はしオム』出てん。ソースに橋本のマッシュルームが使われていてさ~」と話題になると、保護者の方から直接聞くことが増えたといいます。

子どもたちを経由して、家庭ではしもとオムレツの話題が出る。それを聞いた保護者の方と一緒にインターネットで調べて「お、認定店、他にもいっぱいあるやん。食べに行ってみようかな~」と興味を抱いて実際に訪れる。

そして、大人になったときに「はしもとオムレツってあってな〜」と思い出してもらう。

「このサイクルの実現が、おっきな夢ですね」と、センターの皆さんは目を細めます。

橋本市全体で盛り上げるはしもとオムレツ。子どもの記憶に残る給食での提供は、橋本の、そして、はしもとオムレツをPRするうえでの要になっています。

Information

橋本市学校給食センター

住所:〒648-0015 和歌山県橋本市隅田町河瀬188-2

連絡先:0736-39-2338

提供:学校給食で年2~3回(予定)

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この記事を書いた人

AZU

大阪府河内長野市出身・在住のアラサー。「大阪(の田舎)生まれ」をアイデンティティとし、あえて地元をめぐる【ジモ旅】が好き。大阪(南河内)和歌山(橋本)を中心に活動しています。本業は学校職員。

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