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フード  |    2025.06.15

“今を楽しむ”が原動力:地元愛が詰まったご当地グルメ!キッチンカー「ハマサカサンド」|兵庫県新温泉町

ハマサカサンド
提供:ハマサカサンド小林様

兵庫県新温泉町の港町 浜坂のキッチンカーが注目を集めている。

移動型サンドイッチ店「ハマサカサンド」だ。

店主はこの町の出身で、40歳でUターン移住&独立を決意した小林将朋さん。

地元の魚を使った“食べやすくてちょっと特別なサンドイッチ”を提供しながら、「今を楽しむ」ライフスタイルを体現している。

そんな小林さんに、起業のきっかけやこだわり、これからの夢について話を伺った。

今を生きたい──40歳で選んだ“地元での挑戦”

ハマサカサンド
提供:ハマサカサンド小林様

小林さんは、進学を機に大阪へ。グラフィックデザインを学び、フードサービス企業に就職したが、40歳のときに大きな転機が訪れる。

「飲食店では店舗のブランディングなどに関わらせてもらって、モノづくりやお店づくりの楽しさを知りました。40歳を迎える頃、コロナ禍や子どもの誕生といった出来事が重なって、人生を見つめ直すきっかけに…帰省のたびに『やっぱり浜坂が好きだな』と感じていたこともあり、Uターンを決意しました。一度この町を離れたからこそ、改めて感じる“地元への愛”に気づきましたね」

地域おこし協力隊としての活動と並行しながら、自分のスキルと地元の魅力を掛け合わせたビジネスを構想していった。

浜坂の魚を気軽に食べてもらえるサンドイッチに

ハマサカサンド
気軽に小腹を満たせるサンドイッチ。晴れた日は海辺でのランチもオススメです。

新温泉町は水産資源が豊富な町で知られている。松葉がに(ズワイガニ)やほたるいか、赤えびなどが獲れるが、海産物全体が今や地元でも手が出しにくい価格帯になっている。

「昔は海産物が本当に豊富で、カニは貰うものという感覚で、近所に配るのが普通だったけど、今ではそういった魚は都会のお金持ちしか食べられない高級品になってしまいました。もっと気軽に魚が食べられると良いなと思って…。地域おこし協力隊のメンバーと話しているうちに『観光地なのに気軽に小腹を満たせるものが少ない』という課題が浮上して、それを妻に相談し《ハマサカサンド》の構想に辿り着きました」

魚
小林さん自ら魚を買い付ける(提供:ハマサカサンド小林様)

「まずは地域おこし協力隊のネットワークを活かして、浜坂漁港へ自ら出向き魚を買い付けます。漁港は本当にいいものが鮮度抜群で手に入るので夢のような場所ですね!鯵やカレイは一枚一枚丁寧におろし、えびの頭もロスせずに唐揚げにして活用します。メインのネタにパン粉をつけてカラッと揚げて、パンの間に愛情とともに挟みます」

サンドイッチはもちろん、セットで販売するスープにもこだわりが多くみられます。

「パンは、具材の味を引き立ててくれるソフトフランスを使っています。ボリュームある見た目ですが、女性や子どもでも食べやすくなってますよ。スープの具材も旬の地元食材にこだわって“ちょっと特別、だけど日常の延長”として手軽に食べられます。最近では会社からの宅配注文も増えてきていて、ありがたいです」

メニューは渾身の日替わり1種!キッチンカーで移動販売

ハマサカサンド
見つけやすいスタイリッシュなキッチンカー(提供:ハマサカサンド小林様)

営業日は週3日。火曜・金曜・日曜に湯村や道の駅など決まった場所に出店し、基本は1日1〜2種のメニューを日替わりで提供している。

「魚の仕入れ状況にもよるので、その日ごとにメニューが変わります。食品ロスを出さないようにしたいし、自分ひとりでやれる範囲なので基本は予約をおすすめしています」

ボリュームたっぷりでありながら地元食材にこだわったサンドイッチは、食への関心が高い層にぴったりだ。予約だけで完売する日もあるという人気ぶりだ。

「観光でふらっと来られた方のために、当日分を少し用意しています。でも、その日の食材と来客のバランスによっては一般販売分がなくなってしまうことも…皆さんのお腹にしっかり届くために、予約をおすすめしています」

目標は今を最高に楽しく生きて、地域活性化!

浜坂、漁港
提供:ハマサカサンド小林様

2024年9月にオープンした「ハマサカサンド」はまだ1年にも満たないが、小林さんの視線はすでにその先を見ている。

「浜坂でサンドイッチといえば『ハマサカサンド』と、地元の人にも観光客にも認識される存在になれたら嬉しいですね。そして、新温泉町の港町で面白いことやってる奴がいるな…と他の地域でも真似してくれる人が出てきたら面白いと考えています。別にキッチンカーじゃなくていいんです。人の目を気にせず自分しかやってなくても、地元の特徴や自分の強みを活かしてオモロいことをする!そんな考えやアクションが新温泉町を出て全国に広がっていけばいいなって…」

小林さんは「今日が楽しいかどうか」が一番大事だと語る。

「明日がどうなるかなんて、誰にもわからない。だからこそ、今を楽しむという気持ちはとても大事だと思います。私はそれで人生が変わりました。自分の軸は“浜坂が好き”だということ。大好きな場所で、訪れた皆さんも自分も楽しくいられる1日1日を過ごしていきたいと思っています」

新温泉町の港町 浜坂で「ハマサカサンド」のキッチンカーを見つけたら、小林さんの浜坂愛が詰まったサンドイッチをぜひ手に取ってもらいたい。

キッチンカー ハマサカサンド(キッチンカー)

住所:兵庫県美方郡新温泉町浜坂
営業時間:10:00〜13:00

出店場所>
日曜日:道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷
火曜日:新温泉町役場 駐車場
金曜日:湯村温泉 荒湯センター横 駐車場
※最新情報は公式サイトをご確認ください 公式サイトInstagram

ご予約・お問い合わせ:hamasakasand@gmail.com

MAP:道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷

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この記事を書いた人

まな

関東在住。フリーランスでWebマーケティングサポート全般を行っています。20年以上におよぶ会社員生活で得た、さまざまな地域や人との出会いが人生の財産になっています。Mediallでは、地元や旅行先などで出会う「オンリーワン・ナンバーワン」をお伝えしていきます。

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