阪急うめだ百貨店といえば、「うめだ阪急」と親しまれ、大阪ではナンバー1のデパートです。そんな百貨店の中で、ひときわ異彩を放っている喫茶店があります。それが「Bicerin(ビチェリン)」です。
その中でも特別なのはドリンク。「ビチェリン」という店名を冠するほど特別なドリンクで、昔からトリノのセレブの間で飲み続けられていたといわれています。
そんな「Bicerin(ビチェリン)」を紹介します。
阪急うめだ百貨店にあるという特別感

関東人には理解しづらいと思いますが、関西人にとって阪急うめだ百貨店は特別です。電車の駅のターミナルに初めて作られたデパートということで、昔から大阪人の誇りでもありました。近年では、大型の改修工事も終わって日本で最大の売り場面積を持つまでになり、さらなるパワーアップをしました。
そんな阪急うめだ百貨店にあるカフェは、贅沢で上質で、少しセレブ気分が味わいたいという時に利用されるお店でもあります。そして、「Bicerin(ビチェリン)」もそんなカフェの一つ。
お店の雰囲気は、明るいながらもどこかしっとりとしていて、暗めの照明はまるで雨の日の異国のカフェにいるかのようです。案内されたのは店内の一番奥のテーブル。そこからは店内全体が見渡せます。
正統派のケーキセット

今回注文したのはケーキセット。セットドリンクに「ビチェリン」をつけました。
ケーキの用意は8種類ありますが、どれも正統派。特に奇をてらったものはありません。ケーキセットは2人で行ったので、それぞれ2つずつ選んだのですが、シェアすることを察して、カットしてお皿に乗せてくれました。

注文したのは「バスクチーズケーキ」「フルーツタルト」「カタラーナ(クレームブリュレ)」「サケル(チョコレートケーキ)」です。華やかなケーキは少ないのですが、どれもそれなりに正統派においしいといった印象です。
ドリンクはもちろん「ビチェリン」

こちらが「ビチェリン」です。「ビチェリン」は一言でいえばチョコレートドリンクです。ですが、その味は複雑。苦いような甘いような、濃厚のようでさらっとしている独特な味わいです。
「Bicerin(ビチェリン)」というお店はもともとトリノで1763年からある老舗カフェで、巡礼者の滋養強壮ドリンクとして「ビチェリン」が作られていたそう。グラスの中は下からチョコレート、コーヒー、ミルクと層になっていて、エスプレッソの苦みをチョコレートの甘さが打ち消すようになっています。当時はこれが滋養強壮ドリンクだったのですね。
トリノといえば、チョコレートもエスプレッソも有名なので、「ビチェリン」が人々に愛されて、1763年からの歴史を紡ぎ、日本にやってくるまでになったのも納得です。

「ビチェリン」は長い歴史の中、多くの人に愛されて、後世に残されてきたドリンクです。そんな長い歴史があるからこそ、様々な著名人にも飲まれ、書物にも登場し、その記述が残されてきました。ヘミングウェイが「ビチェリン」を「世界で残すべき100の物」の1つに選んだともいわれています。
そんな伝統のドリンクを是非味わってみてください。
そして、この記事を書いている時に、雑誌で「Bicerin(ビチェリン)」の「バーチ・ディ・ダーマ」が紹介されていました。「バーチ・ディ・ダーマ」は、トリノ発祥のチョコレートをクッキー生地でサンドしたイタリアの焼き菓子です。
「Bicerin(ビチェリン)」で「ビチェリン」を楽しんだあとは「バーチ・ディ・ダーマ」の手土産もお忘れなく。
「Bicerin(ビチェリン)阪急うめだ店」の詳細情報
住所:〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ4F
電話番号:06-6313-0066
営業時間:10:00~20:00(L.O フード19:00 ドリンク19:30)
アクセス:阪急「大阪梅田」駅から徒歩約3分
阪神「大阪梅田」駅から徒歩約3分
JR「大阪」駅から徒歩約4分
大阪メトロ御堂筋線「梅田」駅から徒歩約2分
大阪メトロ谷町線「東梅田」駅から徒歩約2分
大阪メトロ四つ橋線「西梅田」駅から徒歩約6分
JR東西線「北新地」駅から徒歩約8分